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2022年5月の記事一覧
殿様経営の日本+皇帝経営の韓国=最強企業のつくり方 (金顕哲・野中郁次郎)
近年、サムソンを代表格として「韓国企業」の躍進が大きな脚光を浴びています。同じ業界の日本企業の状況と比較すると、残念ながら、その差は歴然です。
本書は、韓国企業の成功要因を様々な観点から検証し、具体的な実例と平易な文章で分かりやすく解説したものです。
まずは、広く指摘されている点ですが、韓国が意図的にコントロールしている同業種内の「企業絞込み」についてです。
有名な例をあげると、自動
Googleの正体 (牧野 武文)
グーグルをテーマにした本はそれこそ数多くありますが、その中でも本書は読みやすいもののひとつでしょう。
グーグル社の内部レポートのような生々しさはありませんが、外から入手できる情報をベースにグーグルビジネスの概要を分かりやすく紹介しています。
そういう点では、目新しい情報というより復習として役に立つという感じでしょうか。
たとえば、最近のグーグルの動きとして注目を集めている「android
アメリカの高校生が読んでいる世界経済の教科書 (山岡 道男・浅野 忠克)
タイトルに惹かれて手に取った本です。アメリカの高校の教科書の翻訳物かと思っていたのですが違っていました。
アメリカの経済教育を担う非営利団体「ジャンプスタート連合」が高校生向けに作成した経済教育の指導要領「National Standards in Personal Finance」を日本人向けにわかりやすくアレンジした入門書とのこと。早とちりをしてしまい少々ガッカリです。
ただ、為替を
松岡正剛の書棚―松丸本舗の挑戦 (松岡 正剛)
丸の内OAZO内、丸善・丸の内本店4Fに開設されているとてもユニークな書棚「松丸本舗」。
本書は、そのプロジェクトのコンセプトリーダ松岡正剛氏自らによる「松丸本舗ガイドブック」です。
まずは、この「松丸本舗」。松岡氏はその生い立ちについてこう語っています。
「図書街構想」です。この発想が「電子図書街」プロジェクトの発足につながりました。そして、もうひとつリアルな場として「松丸本舗」が登
ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること (ニコラス・G・カー)
可塑的な脳 タイトルのネーミングはあまりうまいとはいえませんね。しかしながら論じられている内容はしっかりしたものだと思います。
昨今のインターネットメディアの浸透が私たちの思考スタイルにどんな影響を及ぼしつつあるのかというテーマについて、多面的な観点から考察を進め、興味深い指摘を導いています。
本書の前半では、脳(神経)の可塑性といった神経科学の話や、文字や本、音声や録音、さらに今日のデジ