- 運営しているクリエイター
2021年8月の記事一覧
日本史から見た日本人 昭和編‐「立憲君主国」の崩壊と繁栄の謎 (渡部 昇一)
参加したセミナの課題図書として指定されたので読んだ本です。
渡部昇一氏の著作は初めてでした。
渡部氏は、本書で、自身の昭和史観の集大成を目指したと言います。昭和史の中でも、特に「第二次世界大戦(渡部氏の用語では「大東亜戦争」)」に至る背景を詳細に論じています。
渡部氏は、不幸な戦争に至った根源的遠因は明治期の「大日本帝国憲法での規定事項の欠陥」にあったと指摘します。
(p9より引用)
トヨタ 愚直なる人づくり ‐ 知られざる究極の「強み」を探る (井上 久男)
トヨタウェイ トヨタの「強さ」の源泉を説く書籍は、それこそ山のように出版されていますが、本書は、その中でもかなり最近のもの(最初にBlogを投稿した当時)です。
切り口は、「カイゼン」「カンバン方式」といった定番の生産管理関係ではなく、「人づくり(人材育成)」に焦点をあてています。
とはいえ、やはりトヨタに関する本で「カイゼン」に触れないわけにはいきません。もちろん「カイゼン」活動も「人」
ウェブを変える10の破壊的トレンド (渡辺 弘美)
著者の渡辺弘美氏は、2007年までJETROニューヨークセンターにおいてIT分野の調査を担当していたとのこと。
本書では当時最新だったWebの世界のトレンドを10のキーワードにまとめ、それぞれごとに、欧米を中心にすでに提供されているサービスや技術の具体的な紹介により、その内容や意味づけ等を明らかにしていきます。
著者が示す「10のトレンド」は以下のキーワードでまとめられています。
ダイ
効率が10倍アップする新・知的生産術-自分をグーグル化する方法 (勝間 和代)
勝間和代氏の本を手に取ったのは初めてです。
正直なところ、ちょっとがっかりしたというのが読後感ですね。本質的な部分について、説明が貧弱だったり、他の書籍の紹介で済ませていたりと物足りなさが残ります。How-Toのインデックスといった趣きです。
(もちろん、そういう本も使い方次第では有益ですし、その観点からいえば、読みやすく即効性のある内容だと思います。)
たとえば、「情報洪水から1%の本
奇想遺産‐世界のふしぎ建築物語 (鈴木 博之 他)
建築関係の本は、安藤忠雄氏の「連戦連敗」をはじめとして、中村好文氏による「意中の建築」、古市徹雄氏による「世界遺産の建築を見よう」等々を読んでみています。
今回の本は、朝日新聞日曜版「be on Sunday」の同名《奇想遺産》という連載コーナーで紹介された建築物の中から「77作品」をセレクトしてまとめたものです。
個々の紹介文はそれぞれの建築物の解説にとどまらず、その建築物に触発された著
バカにならない読書術 (養老 孟司・池田 清彦・吉岡 忍)
養老孟司氏の本は、いままでもベストセラーの「バカの壁」をはじめ「ぼちぼち結論」など何冊か読んでみています。
今回の本は、大きく2部構成。
前半は、「本を読む」ということを材料に、養老氏お得意の「脳」の話や「虫」の話が、気の向くままという感じで展開されます。
その内容は、必ずしも「養老流読書術」の解説とは限りません。
たとえば「読み聞かせ」の効用について語っている章では、脳の発達にお