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ささやかながら 貴重な 〈脅迫電話〉体験

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年7月10日、12日、19日】

※ 再録時註脅迫電話というものを受けたのは、後にも先にもこの時が初めてだ。もちろん、決して気持ちの良いものではないが、一人で片付けることができたので、結果オーライということだが、皆さんには、躊躇なく警察に相談することをオススメする。なお、今回の記事は、「アレクセイの花園」に掲載したものを、そのまま転載する。したがって、私の文章は「園主口調=ございます文体」のままである


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公開捜査 投稿者:園主 投稿日:2005年 7月11日(月)22時11分10秒

みなさま、私、本日、なかなか興味深いメールを頂戴しました。まずは、その全文をご紹介しましょう。

拝啓、口先だけの喧嘩十段くん。

来月、従業員連れて関西方面に遊びに行く事になりました。
やっと、お会いできる日が来ましたねえ~。(笑)
つきましては、ついでに「売られた喧嘩」きっちり買わせてもらうことにしましたぜ。

あれだけ散々、人をおちょくったんですもんね~。覚悟はありますよね~?え?おい。
指の1本や2本詰めてもらったって、許してあげませんからね~~。
このさい、「弱虫坊やくん」の覚悟とやらを、たっぷり拝ませてもらいますよ。(笑)
むろん、私の本当の素顔も、たっぷり拝ませあげます。
今更「僕の喧嘩は口喧嘩だけなんですよ~」なんて寝言は通用しませんよ。
「口だけ坊やくん」の男の美意識とやらを見せて貰いましょうか。
うちの従業員の喧嘩好きの若い坊や達も、「世間知らず坊やくん」の喧嘩十段ぶりを皆、楽しみにしていますよ。
あ。そうそう。こちらは10人ほどの人数になります。早めに助太刀を用意しておいた方が宜しいでしょう。
反体制をきどった「チンクセイ坊やくん」。こんな時だけ警察に逃げ込んだら、いい笑い者ですよね~。

言葉も通じないような相手なら、それは明確な「敵」だと見定めて、その覚悟で、つまり相手を叩き潰す覚悟で闘わなくてはいけません。相手を路頭に迷わすことになろうが、自殺させることになろうが、この闘いだけは負けるわけにはいかない

これは、「弱虫オタク坊やくん」の文章ですよね~?これほどの覚悟があるんなら、こっちも遠慮いらないようです。
半身不随にしようと、運が悪けりゃ命を落とそうと、お互い文句の言いっこなしにしましょう。
なにしろ、男の喧嘩ですからね~。ぞくぞくしてきませんか?え、(笑)
「空威張り坊やくん」の顔面、ぐしゃぐしゃにしてあげますよ。骨までぐしゃぐしゃにね。

ところで、いいことを教えといてあげましょうね~。
梅田に居る昔のダチ公から、「ショボイおっさん坊や」の顔写真も自宅の写真も送られて来てますよ~。
なかなかイイ男前ですね~~。え、とても喧嘩十段には見えませんが。(大笑い)
ダチ公も、「チンクセイ坊やくん」を気に入ったようです。たっぷり、可愛がってあげるそうですよ。
判りますよね~?もう、「薄汚ねえ坊やくん」、どこにも逃げられやしねえって事ですよ。

わざわざ、こちらから大阪まで出向いてあげるんですからね~。(笑)
きっちり時間を空けといてくださいよ。来月の13,14日あたりで、ご都合いかがでしょうか?
楽しみにしてるからな。え、「口先だけの甘ったれ坊やくん」よ。(笑)

(ネット上で挑発しないだけ、私の「有り難い思いやり」と感謝しましょうね~)

  通称 鬼瓦ごん左エ門 拝

(2005.7.11 PM7:22『売られた喧嘩、買わせてもらうぜ』"himejin" <himejin@nifty.com>)

見てのとおり「マンガの読み過ぎではないか」というような内容でございます(笑)。

私が、昨日、

『 はらぴょんさんの書かれているとおり、たしかに笠井潔は、かつて「いつもファイターでありたい」とか書いていたように思う。しかし、それは間違いなく過去のことで、今の笠井はファイターではない。凡作『オイディプス症候群』に賞を与えてくれるような、自家製の「タコツボ」の中に立場を得、その立場にしがみついてる三文文士が、今の笠井潔である。
かつて、長谷部史親・縄田一男の二人にケンカを売った当時はファイターのつもりだったのだろうが、私にケンカを売られて逃げた以上、笠井潔はもうファイターではない。
――何度でも書いておくが「いつでもやり合う気はあるから、覚悟があるならかかってこい」と言っておこう。私は、この世でただ一人の、奇特な「笠井潔葬送派」なのである。』

と書いたものだから、笠井潔ファンのなかでも、特別に頭の悪いのが、こんな嫌がらせのメールを送ってきたのかと考えました。

もとより私は「暴力が嫌いな知識人」でございますから、このバカが本当に殴り合いをしたいのだとしても(ま、単なるハッタリでしょうが)、そんなことの相手になるつもりは毛頭ございません。必要なら、警察でも自衛隊でもウルトラ警備隊にでも通報いたします(笑)。

そんなわけで、私は次のようなメールを返しておきました。

通称 鬼瓦ごん左エ門さま

おやおや、ずいぶん威勢のよいメールですね。でも、頭は悪そうで、第一下品すぎる。
いくら何でも、笠井(潔)さんだって、こんなどこの馬の骨ともわからないバカを、
自分の名代にはしないでしょう。

あなたの方こそ、偉そうな御託を並べるのなら、堂々と名乗ったらどうなんです?
 何も「本名」を名乗れとは言いませんが、私やミステリ関係者が、誰だとわかる
「通称」を明かす必要はあるでしょう。

『通称 鬼瓦ごん左エ門』とのことですが、「世間に通っていない名称」を「通称」
とは言わないんですよ(笑)。

「匿名」で力むバカなら、ネット界で「厨房」と呼び習わされているお子さんがたと、
何ら違いはないんじゃないですか?

「喧嘩を買うぜ」なんておっしゃるんなら、まず名乗りを上げることですね。

では、お返事お待ちしております。

   アレクセイ

(2005.7.11 PM9:23『 Re:売られた喧嘩、買わせてもらうぜ』"アレクセイの花園" <TQJ01337@nifty.com>)

さて、このメールを送った後、再度『通称 鬼瓦ごん左エ門』さまのメールを読んだところ、この人が買ったという「喧嘩」が何を指しているのか、それが明確に示されていないことがわかりました。つまり、私が「笠井潔に売った喧嘩」を、この人が代わりに買った、とは書かれていないのでございます。

まあ、私は方々分け隔てなく批判を展開しておりますから、方々の恨みを買っており、私が記憶すらしていない相手が、こんなバカ丸出しの嫌がらせを書いて寄越した可能性もございますし、その文体から推して、私に批判されて恥をかいた「匿名の掲示板荒らし」である可能性も高うございましょう。

ともあれ、どんな返事が来るのか、心待ちにしたいと存じます(笑)。


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戦い
(上) 投稿者:園主 投稿日:2005年 7月12日(火)16時56分11秒

みなさま、昨日の『鬼瓦ごん左エ門』による『(私によって)売られた喧嘩、買わせてもらう』の件については、すでに決着がつきましたことを、ここにご報告させていただきます。一部にご心配をおかけしたかも知れませんが、もうその必要はまったくございませんので、どうぞご安心下さいまし。

返信メールを送った後の経過について、ご報告いたしますと、――私が、双方のメールの内容を全文引用紹介した書き込み「公開捜査」を昨夜23時11分にアップした後、メールチェックをしてみると、同じ人物から送信時間21時51分付けで、すでにメール(第2信)が届いおりました。私が返信メールを送ったのが、21時23分ですので、そのすぐ後、私が「公開捜査」を書いているうちに発信されたものでございます。この第2信の内容は、次のとおりでございます。

『通称 アレクセイさま。

とぼけやがって(笑)
結局、てめえは、口先だけって事よ。
人を、おちょくったら、それなりの覚悟があるんだろう。
今更、みっともねえぜ。

×××××0××-×××-××××

では電話お待ちしてるぜ。


鬼瓦ごん左エ門 拝

(2005.7.11 PM9:51『いつも逃げは、その手かい』)』

見てのとおり、この第2信には、『×』で伏せ字にしたところに、見たことのない名前と電話番号が書かれておりました。
私は、彼の第1信を「たぶんメールだけの嫌がらせで、書かれていることはハッタリであろう」と考えておりましたから、私の返信に、このようなメールが返ってこようとは、正直意外でございました。つまり、再度「犬の遠吠えのような、嫌がらせのメール」が届くことはあっても、まさか自分の「名前と電話番号」を書いて来ようなどとは思わなかったのでございます。そこで、まだこの名前と電話番号がデタラメなのではないかと疑いながらも、ここで退くわけにはいかないと思い、電話をいたしましたところ、電話に出たのは、なんだかかったるそうな声を出す中年男性でございました。私は、電話に出たのがメールの主かどうか確信がございませんでしたし、時間的にも遅かったので、まず相手を確認いたしました。

「××さんのお宅ですか?」
「そうだけど」
「電話をしろというのでしましたが、貴方があのメールを送った人ですか?」
「そうだ」
「あれはどうことなんや。何の恨みがあって、あんな嫌がらせのメールを送るねん? あんたどこの誰や?」
「しらばっくれやがって、俺をおちょくった癖に、まだとぼけるんか」
「とぼけてるんちゃうわ。憶えてないから、教えてくれ言うとるんや。何のことで恨まれてんのかわからんかったら、話のしようがないでしょう」
「とぼけやがって、卑怯な奴やな。お前みたいな口先だけの男と話し合ってもしょうがないから、男やったら直接あって、決着つけようと言うとるんだろうが」
「あのね、私はどこの馬の骨ともわからん奴に、殴られに行くほどバカやないんですわ。あんたこそ子供みたいなこと言うとらんと、どこで接点があって、私が何を言うたから恨んでるんか、私がおちょくったと言うんやったら、説明しいや」
「そうか、おまえは所詮、そうやって誤魔化す男なわけだ。この卑怯者が!」
「吠えんなよ。俺はな、あんたとは違って言論人であることに自負をもって発言しとる人間や。だから自分の言うたことが間違ってると思ったら謝るし、あんたの解釈が間違っていると思ったら、もう一回説明する。そやけど、何のこと言われてんのかわからんでは、それもでけへんやろ。だからさっきから説明してくれと頼んでるんや」
「その必要はない。喧嘩十段とか偉そうに書いとるんだから、出てきたらいいだろうが」
「あのね、私の喧嘩いうたら言論戦・議論・言葉やねん。そんなこと私の書いてるもの、ちゃんと読んどったらわかるやろう。それに仲間十人引き連れくるとか書いてくるようなやつのところにノコノコ出ていったら、わざわざ殴られに行くようなもんやろ。そんなことしたら、それこそ正真正銘のアホや言うて笑われるわ。ま、もっとも、1対1でも殴り合いなんかする気はないけどな。あんたこそ誤魔化さんと、いつどこで俺が何を言うたんかいうの、説明しいや」
「うるさい、ごちゃごちゃ理屈ばっかり並べやがって!」
「おまえはアホか! うるさいのはそっちやろ、大人やったら筋とおして文句言うたらどうやねん!」

とまあ、こんな感じで、切っ掛けとなった事実を「説明しろ」「必要ない」というやり取りが、「アホか」「卑怯者」「子供か」「根性なし」などという罵声を相互に交えながら、約1時間つづきました。しかし、私としてはせっかく電話したのですから、この電話で白黒はっきりさせて決着をつけようと思っておりましたし、そのためには恨まれた原因をハッキリさせないわけにはいきません。名前や電話番号がわかっても、私には憶えのない、どこの誰かわからない人物だというのでは、対処のしようがなかったので、しつこく繰り返し繰り返し同じ質問を発しつづけたのでございます。
この問いに対し、彼はなぜかそれを具体的には語ろうとしなかったのですが、話題が尽てきたこともあり、やがて、

「おまえはいつも人をおちょくったようなことを書いてるやろう。例えば、この前でもazamikoさんのブログで、身も知らない相手を『チンカス坊や』だとか『荒らし』だとか、片っ端から決めつけておちょくっとったな」

と言い出しました。そこで私は、

「あいつらは匿名で大挙して押し寄せて嫌がらせをする荒らしや。それをバカにするんは当然のことで、正確には、おちょくってるんでもバカにしてるんでもない。『チンカス坊や』『若年エセ右翼』というのは、正確な評価や。しかし、そんならあんたは、あん時の匿名者の一人か?」
「違う。俺は見てだだけで、書き込みはしてない」
「ほんなら、どこで接点があるんや?」
「『鬼瓦ごん左エ門』ていうのも、ぜんぜん憶えがないんか?」
「ない言うてるやろ。あんた、あの名義で書いたことがあるんか? 俺は記憶力にはまったく自信がないから、あんたのことも忘れてる可能性はあると思う。だけど、さすがにあんな特徴のあるハンドルやったら憶えてると思うんや。俺はこんなつまらんことでしらばっくれるつもりはない。だから、わからんもんはしゃあないから、教えてくれと頼んどるんやろ」
「本当に忘れてるんだったら話にならん。もういい」
「良くないて。あんたもここまで言うたんやから、ちゃんと説明しいや」
「ひとつ聞きたいんやけどな」
「はあ」
「azamikoさんのところで、君がぼろんちょんに言った奴ら、あいつらからその後、メールとか届いただろう?」
「そんなん全然あるかいな。あいつらは匿名の影に隠れてしか何もでけへん奴らなんやし、掲示板なりブログなり荒らすのが目的なんやから、メールで1体1でやったりせえへんよ。リモートホストが残るから言うて、うちの掲示板にさえ書き込みに来えへんいうのに」
「本当か? それは意外だな……。てっきり、おれ以外にも、みんなメールくらい送ってると思っとった。あれだけ言ってたんだから、当然そのくらいのことはしてると思ってた。掲示板の方も、あんたが削除してアップしないんだと思っとった」
「単なる嫌がらせの書き込みは削除するよ。ほかの、善意でうちの掲示板を読んでくれている人に、そんなものを読ませて不愉快な思いをさせるのは忍びないからな。でも、ちゃんとした批判やったらアップする。アップして反論する。私は今までも何度も他所で論争してるけど、後でログを消されたりした経験があるから、創価学会系の掲示板で論争した時は、こっちで全部ログを取っとった。そしたら、案の定、サーバトラブルでログが消えたとか言い出したんで、問答無用でこっちで全文アップしたったんですわ。つまり、消して誤魔化そうとしたって、相手の方に記録は残ってるんやから、そんなことやってら、後で恥かくのは自分やとわかってる。それに俺は論争で負けたことはないと自負してるから、まともな批判なら消して誤魔化す必要なんか全然ないんですわ。あなたは知らんかったんかもしれんけど、ネットの荒らしいうたら、たいがいはそういうもんやで。つまり、匿名の影に隠れ、多勢の隠れてしか何もでけへんやつらが、そういう、しょうもないことやるんですわ。だから、あんたは私の書き方がどうとか言うけど、俺は自分のメールアドレスもサイトも示して逃げ隠れせんとやってるんやから、あんなヘタレを罵倒するのは当然とちゃいますか? あんたこそ、男がどうとか言うんやったら、他にもっと喧嘩売るべき相手はおるんとちゃいまんのか?」
「まあ、俺もネットのことはよう知らん部分があるからな。教えてもうたことは感謝するわ」

と、こんな調子でだんだん話の筋が見えてまいりました。要は、私がいつでも相手かまわず辛辣な批評をしているため、どこかで接点があったらしい彼は、私が彼に個人的に敵意を抱いており、それでおちょくったことを言ったと思い込んでいた、ということなのでございます。そして、そうした観点から、azamikoさんのブログでの喧嘩を見ていたり、私に敵意を持っているらしい匿名の男から「中相作さんがアレクセイのことについて、こんなことを書いています」(「アレクセイくんは、人のことを批判しながら、自分のことを書いている」という主旨の意見だそうでございます)という主旨のメールを受け取ったりして、私への反感を募らせていき、昨夜、お酒を飲んだこと(周囲から煽られた)等から、我慢の箍がはずれて、あのようなメールを送ったんだそうでございます。

ここで興味深いのは、彼がメールを送ってきた相手にメールを送り返したところ、音沙汰なしであったこと。また、私と中相作とは、以前にやりあった仲であり、中の評言は決して、無関係な客観的第三者による評価ではない、という事実を、彼が知らなかったということでございます。

このような感じで、私は彼の言うことに、いちいち「それはこうだ。事実こうしている。記録もある」と反論してゆき、質問されたことについては全部説明してあげました。すると、彼の態度も軟化していきました。

「あんたが知らんというのは、ホントのことかも知れんな。電話で話してみてわかったけど、文章を読んでるかぎりでは、あんたは人の意見を聞かん、ケチばっかりつけてる人間やと思うとった」

「まあ、そういう印象をあたえる部分はあるかも知れません。そんなこと時々言われますからね。大森望もそんなこと書いとったし、山前譲さんにも言われたことあるし。でも、言い方は辛辣かも知れんけど、私は、人を批判する時はちゃんと根拠を示してるで。おちょくりや皮肉も言うけど、それは話にならん相手とかにしか言わん。相手に言われるだけの原因がなかったら言うてませんわ。もちろん、冗談は言いまっせ。でも、その冗談を曲解されたんやったら、それはどうしょうもないですわ。相手の理解が間違っているか、私の表現力不足かは、それこそ話し合わんことには、何とも決めつけられませんからな」

と、このあたりまでで、ほぼ相手の誤解は解け、

「俺の誤解だったようですね。本当に憶えてないとは思わなかった」
「そうですて。憶えてることは憶えてるって言うし、説明できることは説明します。そんなしょうもない誤魔化しなんかせえへんいうのは分かってもらえましたやろ。私はだいたい批判や論争で負けたことないと思てるし、大勢を相手にしてるから、そんな相手のこと、いちいち憶えてませんわ」
「でも、言われた方は忘れないよ」
「そら分かっています。当然でっしゃろな。しかし、私は憶えてないんです。恨まれてるなんていうこと気にしとったら、こんなに何度も同じことくり返せますかいな。忘れるからできるんですわ」
「そりゃそうですね。貴方はそういう人なんでしょう」
「悪いけど、そういう人間なんですわ」
「あんた、変わってるな」
「自分でも変わってると認めてるし、それも書いているはずですよ。私は変人が好きで、宮武外骨とか南方熊楠とか大杉栄が好きやて言うてるんは、そういうタイプが好きやということやし、そういう人間に憧れてるということですわ」
「わかった。俺の誤解だった」

ということで決着をみました。そしてその後(今日が仕事は休みだったということもあって)朝の5時まで、延々いろんなことを話して、お互いにほぼすべての事情がわかり、わだかまりなく電話を切ることが出来たのでございます。

そしてその中で彼は、私にこう助言してくれました。

「君、戦闘と戦略という言葉知ってますか?」
「ああ、私のやり方が、戦略的ではないと言いたいんでっしゃろ?」
「そう。本当に相手に勝つというのは、相手を納得させて、自分の味方にするような勝ち方のことを言うんじゃないですか。相手を言い負かすようなことをしたって恨みを買うだけなんだから、そういうのは違うのと違いますか」
「貴方のおっしゃることは良くわかります。たしかにそれができればそれに越したことはない。でも、世の中には始めから相手の意見など聞く気がなく、悪意だけで言いたい放題言う奴らがいくらでもおるんですわ。で、そういう奴らを説得することは不可能です。もちろん、懐柔するような形をとればできないことやないかも知れんけど、それは批評家のやることやない。批評家はあくまでも筋で議論するもんやし、その筋のためにやっとるんですわ。だから、その筋を外すようなことをやるんやったら、私は最初から、批評なんてやってないし、やろうとも思わんし、現実にはそんな奴ばっかりや言うて、私は怒ったり批判したりしてるんやから、私自身がそういうやり方はできません。そんなことしたら私の存在意義が無くなる。私はアマチュアやけど、人にはできんことをやってると思ってるから、自分に自信をもっているんですわ。だから、貴方とのこの電話でも、いっさい馴れ合いのようなことはしてませんやろ? 意見は聞かしてもらうけど、自分の意見と違うところは、それはこう思うゆうて、ぜんぶ言わせてもらってまっしゃろ。だから、申し訳ないけど、私はあなたがおっしゃるようなことは出来ません。私はそういう意味で、聖人君子や人格者にはなれません。そりゃ、そういう人がおったら尊敬はするけど、無理してまで、自分がそういう人間になりたいとは思えませんねん。これは好みの問題やからどうしょうもないんですわ」
「そこまで言われるんなら、考え方の差だからしかたないでしょう。でも、話ができて本当によかった」
「ええ、私も誤解が解けてよかったですわ。誤解で殴られたり嫌がらせされたら堪らんからね」
「そんなことは絶対しませんよ。ごちゃごちゃ泥試合の言い合いしても始まらんし、男は殴り合うだけ殴り合ったら、あとは理解し合えると思ったんです。そういうことって、現実にあるでしょう?」
「そういう考え方があるんは認めます。しかし、そういうのんって、結局、誤魔化しや思いますから、私はそういうの嫌いですね。結局、なれ合いでしょう」
「たしかにそうですが、世の中そんなもんでしょう」
「そりゃ、私だって24時間書斎に籠って生きてるわけやないですし、仕事もしてますから、それが現実やいうのはわかっています。でも、そういう現実が嫌やと思う部分があるからこそ、評論家として原理原則を語ってるんですから、あなたのおっしゃるような現実を肯定することはできないんですわ」
「ホントに変わってるな」

と、一一こう書いてしまうと、つまらない「少年マンガ」のクサイ落ちのようでございますが、これが事実でございます。
もちろん、記憶で書いておりますから、口調に多少の違いはございましょうが、主語が「私」になったり「俺」になったりするところも含めて、できるかぎり忠実に再現するように努めました。むろん、彼は私の掲示板を覗いておりますから、私が「脚色」していると思えば、反論の書き込みをしてくるでしょう。つまり、私は「その必要性がない程度のものを書いた」と考えているということなのでございます。

ともあれ、方々で忌憚なく正直に自分の意見を発しておれば、正解か誤解かはべつにして、他人に恨みを買うというのは避けられないことでございましょう。しかし、それは最初から織り込み済みのことですので、私は言葉のおよぶかぎり、これからも言論人として、自分の意見を公に語っていく所存でございます。

××さん、以上、問題はないでしょう?

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梅雨明けの空 投稿者:鬼瓦ごん左エ門 投稿日:2005年 7月19日(火)12時10分25秒

ご挨拶だけ・・・・

え~と、この度は、どもども。


     ごん左エ門 拝======================================================

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