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#詩で繋がる

【詩】坊主頭にありがとう

【詩】坊主頭にありがとう

君の良さと誠実
どう私の気持ちに応えていいか
分からない時、頭丸めちゃう不器用さ
分からないことは「分からない」と言える素直さ
それが、私が君の中に見つけた宝物

5月の誕生日44歳の別れ道
妊娠期間も計算できないのに
大人の男気取りで
主導権握りたかったの?
交際期間も誤魔化して
安倍ちゃんの良いこと探しも、比喩ばかり
背伸びしても、オナゴに待ち伏せされる
良い男にはほど遠く、見え隠れした君の稚

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【詩】朝焼けの快速

【詩】朝焼けの快速

深夜 誰もいない無人駅のホーム
過去の恐怖と君への依存心
嫉妬 束縛心 心配 執着
それから、見捨てられ不安を
貨物列車に積み込む

「今まで、守ってくれてありがとう」
ゆっくりと走り出す列車を
別れの讃美歌で送り出す

ホームにひとり残された私は
今になって、やっと
君からの思いやりを感じている

君の声を聴きながら
野次馬たちに
背を向けた私は
心の中の親友と手をつないで
次の貨物列車に紛れ

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【詩】私の祈り

【詩】私の祈り

疫病の最中 男社会
世界に愚弄にされながら
蹴散らし蹴散らされ
見失った座標

混乱に振り回されても
振り回しても
エゴや期待を押し付けても
押し付けられても

自然の中で息をして、自由な自分を取り戻したら
失敗だらけで、頑張っても頑張っても
他人と比べて、
自信が持てない自分と仲直りしたら

誰に心配されなくても
君に心配されなくても
君を不安にさせなくても
自分を不安にさせなくても
少しずつ調

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【詩】てっちゃんへの手紙

【詩】てっちゃんへの手紙

ひさしぶり
君は今、元気に看護士してるかな?
コロナ禍は、大変だったかな?
私は毎日、子どもに幸せもらっているよ

退屈で面白くもない
銃の訓練するよりは
人の命救う仕事の方が
君は輝けるんだろうね

私は無理して
家族の介護するよりも
子ども相手の仕事して
小説書いてる方が輝けたんだろうね

自分に自信なかったけど、
心の声が示す道を目指すことが
君との良し悪しよりも
きっと大事だったね

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【詩】花束を野に放て

【詩】花束を野に放て

忘れたいけど忘れたくない

コップの水みたいに
毎日ゆれる私の気持ち

他人の目線ばかり
あなたの目線ばかり
気にしているのかもしれないね

カードの表と裏みたいに
毎日変わる私の気持ち
自分の気持ちが
裏目に出たらどうしよう

そんなことばかり気にして
生きてきたのかもしれないね

白黒はっきりさせなくちゃ
0か100かで考えなくちゃ
こうあるべきを大事にしなくちゃ
そんな風に生きてきたのに

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【詩】トンネルの中のぬくもり

【詩】トンネルの中のぬくもり

月夜に天幕の下でギターを奏でながら
勘ぐる私の心を尻目に
明るいトンネル中から聴こえる屈託ない歌声

その歌声に魅かれながら
「適度な距離感」ってやつを探るコード練習で
私は孤高で堅実な職人を気取る

恐怖を乗り越え、一歩足を踏み入れたトンネルの中想像した不幸は、一瞬で消し飛んで
私は、君たちに笑顔で迎えられた

軽口叩き、悪たれ付き合う君たちの間に
流れる信頼と愛情
ありのまま、素直に自分の心を

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【詩】ベルガモットの香りの中で

【詩】ベルガモットの香りの中で

「健康は本当に大事だ」
初めての喧嘩で
仲直りした時の君の
言葉が蘇る

私がより良く生きるヒントを
君はいつも与えてくれていたんだね
だけど、私は君にとって
そんな存在になれたかな?

ベルガモットの香りの中で
君と笑いあった日々が
どれほど
尊いものだったか
思い出を噛み締めている

君との穏やかな時間を
諦めきれず、葛藤し続けて
浅い眠りを貪る私は
やっぱり不健康だね

また会えたら、今度こ

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【詩】風船の気持ち

【詩】風船の気持ち

私は同じ人間同士で
あなたと向き合えていたのかな
あなたが、私をどう思うかじゃなく
私は私の人生をどう生きたいか
考えれていたのかな

ずっと他人の目ばかり気にして
自分を抑え込んで
パンパンに膨らんだ風船みたいに
負の感情を溜め込んで

君がギター弾く為に整えた爪で
軽くつつかれただけで
パンッって割れて
中身を溢れさせて
いたんじゃないかな

ずっと感情押し殺して
我慢して
嫌なこ

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【詩】To respect

【詩】To respect

どんなに手紙書いても
君には分かって貰えない

なんで君ばっかり
好きなことやって
なんで君ばっかり
家族にめぐまれて

なんで君ばっかり
人気あって
信頼されて
なんで私ばっかり
大変なの?

私は人一倍
頑張ってるのに
なんで批判ばかり
されるの?
人から敬遠されるの?

どうせ私なんか
君に比べたらね

そうやって嫉妬し続けて
自分を卑下して
目の前の幸せを
無視してきた

そのままの自分じ

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【詩】春にして君を離れ

【詩】春にして君を離れ

仕事帰りのバス
セーラー服脱いだばかりの
女の子たち
せつない気持ち 友に語る

思い出す
君との関係
もう大人な筈なのに
君の才能と境遇に嫉妬する
幼い私

重すぎる期待背負わせず
自分の足で立ち
共に歩きたかったのに

どうにもならない現実と
せつなさにつける薬もない

それでもまだ生きていけるなら
人を信じて傷つくことを
恐れない勇気を
松明に灯して生きていきたい

バスを降りて
先を歩く

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【詩】パーフェクトワールド

【詩】パーフェクトワールド

改札口の窓から差し込む陽光
流れるようなピアノの音
偶然、目が合って会釈する旅行者の笑顔
はしゃぐ子どもの声

君と一緒に探すつもりだった
美しいものを
ひとりで見ている日曜の午後
穏やかで平和な世界

世界は敵だらけだと
思っていたけど
こんなにも近くに
ささやかで尊い幸せがあったことに
君を失って、やっと気付いた

もう君と会えないかもしれないけど
君が紡いでくれた沢山の歌は
心の中に残ってい

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【詩】鹿と待つ

【詩】鹿と待つ

たとえ
君の愛が戻って来なくても
僕には、1人の時間を楽しみながら
安心して待つ練習が必要だ
2度と幸せを見失わないために

失敗しても、負けても
投げ出さず地道な努力を続ける君のように

鹿も応援してくれている

【詩】富士の頂で吠える

【詩】富士の頂で吠える

君と打算じゃなく
素直に
心を開く関係でいたかった

だけど迷路の途中で
葛藤や嫉妬と劣等感や執着の
沼にはまり、足をとられた
自分の道も分からないまま、
君と迷路のなかを彷徨い続けていた

私は自分に自信がないから
君の夢にのっかろうとしていたのかもしれない
それが2人の軛(くびき)に
なってしまった

だけど
七尾旅人より優れていなくても
大切に思っていた気持ちは
嘘じゃない

君の不器用な人

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【詩】酔拳の夜は明けて

【詩】酔拳の夜は明けて

酔拳ばりに
酔ってギター振り回して
歌ったあと
ヘベレケで女の子に囲まれて
「幸せやわあ」と呟いて
俯いた女の子に
声をかけ続けたからって
誰も君を捕まえたりはしないさ

だって、もう既に君は
謝ったじゃないか
充分反省したじゃないか

言葉を押し付け過ぎた君との最後の夜
お酒と傷つきストレスで
らしくない虚像を演じる君が
酷い男どもとダブって見えて
巡査に通告すると言っただけさ

それでもまだ君

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