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【詩】酔拳の夜は明けて

酔拳ばりに
酔ってギター振り回して
歌ったあと
ヘベレケで女の子に囲まれて
「幸せやわあ」と呟いて
俯いた女の子に
声をかけ続けたからって
誰も君を捕まえたりはしないさ

だって、もう既に君は
謝ったじゃないか
充分反省したじゃないか

言葉を押し付け過ぎた君との最後の夜
お酒と傷つきストレスで
らしくない虚像を演じる君が
酷い男どもとダブって見えて
巡査に通告すると言っただけさ

それでもまだ君が
過去の私の言葉で、
自分を責めているのなら、
どうかもう、誰の声も恐れないで

いつも私は君の素直さに救われたよ
笑顔にさせてもらったよ
だから私は、ほったらかし温泉に行く 
君が誰と何処で何をしていても
お構いなしな自分になるために

湯に浸かり、身体を休ませ
君と傷つけあった過去を
存分に悲しみ、悔やむことを
自分に許そう

そして
心と身体を癒やし、
本来の自分を取り戻すんだ
君に満たして貰わなくても、
自分で自分を満たすんだ

だから君も
また酔っぱらったら、
水を飲んで
心と身体を労るんだよ

女の子にモテなかった過去も
モテるようになった今も
変わらず
自分は尊い存在だと
信じていてね

大事にすることが下手くそな
私で、ごめんね



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