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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを… もっと読む
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2022年10月の記事一覧

裏切者(詩)

裏切者(詩)

裏切者はどこにいる?

まわりは裏切者だらけだ。

この前はあいつに裏切られた。
そして、昨日は君に裏切られた。

明日は誰に裏切られればいいというのか?

人のために生きることが素晴らしいなんて、いったい誰が言ったんだ?

人のために生きれば自分も幸せになれるなんて、いったい誰が言ったんだ?

裏切者のために生きて苦しみ、
裏切者のために生きて不幸に陥っている。

裏切者のために生きるんじゃ、何

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知らなかった色(詩)

知らなかった色(詩)

君の瞳は何色?
黒? 茶色? それとも碧色?
いや、どれも違う
君の輝く瞳は、僕が初めて出会った色
だから、君の瞳は君の瞳色

君の唇は何色?
赤? 桃色? それともオレンジ色?
いや、どれも違う
君の濡れた唇は、僕が初めて出会った色
だから、君の唇は君の唇色

君の心は何色?
白? 青空色? それとも無色透明?
いや、どれも違う。
君の優しい心は、僕が初めて出会った色。
だから、君の心は君の心色

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尖った言葉(詩)

尖った言葉(詩)

尖った言葉が空中を飛び交い、体中を傷つける。

凹凸があるから世の中はうまくいくのに、凸ばかりでは突っつき合うのは当たり前のこと。

尖った言葉が飛び交って、心の中が傷だらけになる。

真綿に包んだ言葉なんて、一言だってありはしない。

傷つく前に相手を傷つけてやろうなんて、
いつから人間の心は狭くなったのか。

尖った言葉が飛び交って、世の中が傷だらけになる。

狭い心を持った人間たちが狭い心を

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幸せの量(詩)

幸せの量(詩)

世の中には幸せの全体量が決まっていると思っている人がいる。
最近は特にそう思っている人が特に増えた気がする。

だから、一人分以上の幸せを手にするためには、他人の幸せを奪わないといけないと考える。そして、幸せの奪い合いが始まる。

だけど、いくら人の幸せを奪っても二人分の幸せは手に入らない。

なぜなら、幸せの全体量なんてないから。
幸せの量は決まっていないから。

本当は幸せの量は一定でなくて、

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カーテン(詩)

カーテン(詩)

カーテンがエアコンの風に揺れている

動きたくないのに仕方なしに揺れているのか
それとも風に任せて自ら踊りたいのか
カーテンはそのときどきの気分によって、それを使い分けている

コロナが流行っているから換気しなければいけないよと、エアコンを切って窓を開ける
外からの熱い風にカーテンが揺れる

熱さにのたうち回っているのか
それとも自然の風のほうが心地よいのか
それも、
カーテンはそのときどきの気分

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さよならは笑顔で(詩)

さよならは笑顔で(詩)

僕の視線に気づかなくなったね
前はすぐに気づいて、照れたように僕を見つめてくれたっけ

作り笑顔が多くなったね
君は気づいていないみたいだけど
うつむく君は出会った頃の笑顔を置き忘れてくるようになったね

僕と君との距離は変わらないはずなのに
人はいろいろな定規を持っているから
君は僕との定規をどこかに捨ててしまったんだね

仕方ないね 人生だから

僕といるときの君は苦しそうに見える
そんな君を

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ただ生まれてきただけなのに(詩)

ただ生まれてきただけなのに(詩)

ただ生まれてきただけなのに 悩み続け
ただ生まれてきただけなのに 苦しみを引きずり
ただ生まれてきただけなのに 眠れぬ夜を過ごし
ただ生まれてきただけなのに 人生に絶望する

ただ生まれてきただけなのに

「生まれてきたくて生まれたわけじゃないんだ」
そんな言葉を胸に抱えこんだまま
今日一日のストレスを昨日までの荷物のうえに重ねていき
生きている意味を探しながらヤケ酒を飲む

ただ生まれてきただけ

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思いやリスク(詩)

思いやリスク(詩)

思いやりが大切だと人は言う。
人を思いやる気持ちをみんなが持てば、世界は平和になると人は言う。

しかし、

相手を思いやってみても
相手はそれを当たり前だと思う。
自分は思いやりを受けて当然の人間だと思う。

そして、思いやった人を自分より下の人間だと思う。

そんな世の中なのだから、思いやリストはエゴイストの餌食になる。

今や思いやりはハイリスクノーリターンの売れない投資物件でしかない。

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無口(詩)

無口(詩)

無口だと言われる。
しかし、
言いたいことがないわけではない。
それどころか言いたいことはたくさんある。

それでも僕が話さないのは、
言っても人間関係を乱すだけだから。
言ってもどうせ聞いてくれないから。
言っても仕方ないとあきらめているから。

だから話す言葉がどうしても喉元で止まってしまい、息苦しくなる。

言いたいことが言える人は、さぞ気持ちいいのだろうな。
あれだけはっきり言えたら、胸に

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四季(詩)

四季(詩)

<春>

春が特別な季節なのは、春が始まりの季節だから

木々は枝先に小さな芽を吹きだし、葉の淡い緑色は明るい未来を描いてみせる

春は黄緑色の希望に溢れている

太陽の温もりは木々を暖め、草花を暖め、僕自身も暖めてくれる

春は誕生の季節だから、僕もここから始めればいい新しい一歩を踏み出せばいい
失敗など恐れずに、夢に向かって進めばいい

<夏>

夏が特別な季節なのは、夏は成長の季節だから

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鏡(詩)

鏡(詩)

空が青ければ、海も青くなる。

空が曇れば、海はくすんだ色になる。

空の色しだいで、海の色は変わる。

なぜなら、それは海が空の鏡だから。

君が明るければ、僕も明るくなる。

君が暗くなれば、僕も暗くなる。

君の気分しだいで、僕の気分も変わる。

なぜなら、それは僕が君の鏡だから。

でも、僕は君の鏡になんて絶対になりたくない。

僕自身がいつも青空の心でいるから、君が僕の鏡になったほうがい

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幸せのかけら(詩)

幸せのかけら(詩)

目覚まし時計に邪魔されずに、スッキリとした気分で目覚めたとき
朝家を出ると、雲ひとつない青空が広がっていたとき
隣人と笑顔で気持ちよく、朝の挨拶を交わしたとき駅までの道の途中で、可憐な黄色い花を見つけたとき
通勤電車で若者が老人に席を譲っているのを見たとき

世の中は小さな幸せに溢れている。

それなのに人々は、まわりのことなど気にもせずに、下を向いて歩いている。
すれ違う人たちのことなど無視しな

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失恋(詩)

失恋(詩)

途切れ途切れの言葉のすきまを冷たい風が吹き抜けていく
君の温もりを道連れにして

落ち葉は乾いた音をたてながら排水溝へと吸い込まれていく
二人の軌跡をたどるように

立ち去っていく君の後ろ姿が街の中へ溶け出していく
まぶたの裏に幻影だけを残して

それが二人の最後の場面
後は未来に目を向けるだけ

だけど、未来の種の中には忘れたい過去がまだ眠っている

接吻(詩)

接吻(詩)

君への思いが胸の中の許容範囲いっぱいになってしまったのに、

僕について君に知ってもらいたいことが数え切れないほどたくさんあるのに、

思いのすべてをそのままの言葉で表すことなど、未熟な僕にはできないから、

君への思いを君にわかってもらえる言葉で伝えるなど、僕にはできそうにないから、

だから僕は今すぐにでも、
僕の思いのすべてを、僕の唇に込めて、直接君の唇に伝えたい。