マガジンのカバー画像

みやまるスポーツよもやま話

47
運営しているクリエイター

記事一覧

札幌ドームが「夢のスタジアム」だったあのころ

札幌ドームが「夢のスタジアム」だったあのころ

 これを書いている2024年現在、札幌ドームをめぐる環境は「夢」という言葉からは遠く離れた状態にあるし、そうなってしまった過程で違和感を覚えたり、時には野球ファンとして腹を立てたこともあるのだが、今回はその話ではない。むしろ正反対の評価だった時期もあったのに、という話だ。

 2001年に開場した札幌ドームはまさに「夢のドーム」だった。北海道、札幌というインパクトに加え、芝を入れ替えることでなんと

もっとみる
西武ファンの夢の同窓会:「LIONS CHRONICLE 西武ライオンズ LEGEND GAME 2024」

西武ファンの夢の同窓会:「LIONS CHRONICLE 西武ライオンズ LEGEND GAME 2024」

 まさに「夢の試合」という感じの試合に行ってきた。

 友人に誘われ、16日にベルーナドームで行われた「LIONS CHRONICLE 西武ライオンズ LEGEND GAME 2024」に足を運んだ。西武球団初のOBが集結する一戦である。自分がリアルタイムで知らない選手もユニフォームを着こんでプレーするということもあり、ずいぶん前から楽しみにしていた。

 入場の前に、今回の試合を記念した展示ブー

もっとみる
初代プレステの「筋肉番付」のプレイキャラ 2024年でいえば誰なのか

初代プレステの「筋肉番付」のプレイキャラ 2024年でいえば誰なのか

 初代プレイステーションに「筋肉番付vol1 俺が最強の男だ」というソフトがあった。TBSで当時放送されていたスポーツバラエティ「筋肉番付」をゲームにした作品で、番組でお馴染みのストラックアウトやキックターゲットなどのアトラクションが収録されていた。
 1999年末に発売され、兄がクリスマスプレゼントで入手したのをきっかけに、もともと番組のファンだった私もかなりハマった。

 実在のスポーツ選手・

もっとみる
イチローの「フィールド・オブ・ドリームス」:高校野球女子選抜 VS イチロー選抜 KOBE CHIBEN

イチローの「フィールド・オブ・ドリームス」:高校野球女子選抜 VS イチロー選抜 KOBE CHIBEN

 21日、東京ドームで行われた高校野球女子選抜 VS イチロー選抜 KOBE CHIBENを観戦に行った。オリックス時代のイチローを西武球場で観た記憶が頭の片隅にあるのだが、幼稚園児のころなので、もう25年以上昔の話だ。

 水道橋からドームに向かう道中、ドキドキが止まらなかった。我々平成一桁生まれ世代にとって、イチローこそ「野球」そのものであり、そんなスーパースターと自分が場を共有してもよいのだ

もっとみる
杜の都のボールパーク:楽天モバイルパーク宮城へ(と仙台旅行)

杜の都のボールパーク:楽天モバイルパーク宮城へ(と仙台旅行)

 31日・1日は遅めの夏休みでした。この2日間を利用して、仙台に行ってきました。
 旅の目的は楽天の本拠地球場、楽天モバイルパーク宮城。仙台くらいならいつでも行けるだろうと思いつつ、なかなか行けていませんでした。

 試合は隅田知一郎、藤井聖両先発の好投もあり、序盤はかなり速いペースで展開。2巡目以降の西武打線はペースをつかみ、楽勝ムードかと思いきや、7回の浅村栄斗の「恩返し2ラン」を皮切りに、あ

もっとみる
新国立競技場へJ2天王山を観にいく

新国立競技場へJ2天王山を観にいく

 Jリーグ公式が企画していた抽選企画(5,000組1万名様に当たる)に当選したので、東京Vサポーターの先輩と9日に国立競技場へ町田-東京V戦に行ってきました。

 このカード、J2史上初の国立開催であり、個人的にも初の(旧国立含めて)国立観戦だったので、試合前からかなりワクワクしていました。もしかしてABEMAでの中継で、昨年のW杯を大いに盛り上げたサイバーエージェントが経営する町田ならではの演出

もっとみる
野球と「復刻ユニフォーム企画」の相性を考えてみる

野球と「復刻ユニフォーム企画」の相性を考えてみる

 横浜DeNAが『GET THE FLAG!SERIES 2023』と題し、埼玉西武との3連戦で98年日本一のユニフォームを着用していた。

 このモデルは西武ファンの私にも印象深いものだった。

 横浜が日本一になった98年の日本シリーズは西武とだったのはもちろんのこと、佐々木主浩、谷繁元信らスター選手も多く、個人的には権藤博監督も私と同じ誕生日(12月2日)ということで、好きなチームだった。

もっとみる
ペッパーミルを持った侍たち:WBC2023・侍ジャパンふりかえり

ペッパーミルを持った侍たち:WBC2023・侍ジャパンふりかえり

久しぶりのWBC

 今回のWBCは、大会の前から、なかなかの盛り上がりを国内外で見せていた。
 6年ぶりの開催になったのに加え、アメリカは、マイク・トラウトの呼びかけにより、MLB屈指の選手が集結し、キューバは「亡命組」も選出するなど、各国これまでにない顔ぶれがそろったのも、盛り上がりの一因といえるだろう。
 開幕後も、真砂勇介が参加した中国や、初出場ながら日本とも熱戦を演じたチェコなど、日本以

もっとみる
『ファンは宝物』をチームスローガンにした、新庄剛志BIGBOSSの素晴らしさ

『ファンは宝物』をチームスローガンにした、新庄剛志BIGBOSSの素晴らしさ

 佐々木朗希の完全試合を含めた、5回のノーヒットノーラン、村上宗隆の56号と「盛りだくさん」という言葉では収まり切らない2022年の球界だったが、監督で一番話題をかっさらったのは日本ハムのBIGBOSSこと、新庄剛志監督だろう。

 賛否両論呼んだ「BIGBOSS流」だが、私個人はおおむね好意的に受け止めていた。
 「おおむね」と書いたのは、手放しで首肯していたわけではなく、「優勝を目指さない」発

もっとみる
鹿島アントラーズに抱いている「憧れ」の話

鹿島アントラーズに抱いている「憧れ」の話

 埼玉県出身なので野球は西武、サッカーは浦和を基本的に応援してきたが、唯一「憧れ」という対象のクラブがある。それが鹿島アントラーズである。

 野球の話になるが応援しているに西武に対して、ニューヨーク・ヤンキースや巨人やソフトバンクなどの国内外の球団をモデルケースとし、その球団のようなチームづくりをしてほしいと思うことはあまりない。むしろひと昔前の西武のように、毎年日本一が狙える球団になってほしい

もっとみる
「野球好きタレント」の頂点に立つ‟元メジャーリーガー”?:『日本生命 presents 石橋貴明のGATE7』

「野球好きタレント」の頂点に立つ‟元メジャーリーガー”?:『日本生命 presents 石橋貴明のGATE7』

 野茂英雄のMLB(大リーグ)挑戦の前年の1994年に公開された、クリーブランド・インディアンズ(22年からガーディアンズ)を題材にしたコメディ映画、『メジャーリーグ2』にはこんなシーンがある。首脳陣が補強について話し合う。

 かくしてとんねるず石橋貴明演じるタカ・タナカはメジャーリーガーの一員となった。当時はギャグだったであろう“日本から外野手を獲得する”というシーンも、イチローや大谷翔平が大

もっとみる
白鵬という横綱に、間垣という親方に、あなたは何を求めますか

白鵬という横綱に、間垣という親方に、あなたは何を求めますか

 白鵬翔引退、間垣親方襲名については文章を認めたいと思いつつ、少し間が空いてしまった。結論から書くが、白鵬はまごうことなく最強の横綱であり、後世まで角史に伝えるべき存在であることは間違いない。そして今の角界は、最強の横綱だった彼への対応をもう少し見直してほしいということだ。

 一つ一つの数字や記録を比較することはしないが、白鵬の戦績はこれまでの「伝説の横綱」とされる双葉山や千代の富士らと遜色無い

もっとみる
メヒアにもう一度、心を込めて「Gracias(ありがとう)」を言いたい

メヒアにもう一度、心を込めて「Gracias(ありがとう)」を言いたい



 「打った瞬間(スタンドに)入ったとわかる当たり」という表現がある。弾道の角度と打球の速さが最高のカタチで合わさった、数ある野球のプレーのなかでも胸踊る場面のひとつだ。
 エルネスト・メヒアにはそうしたホームランが多かった。ガッチーン!という感じで白球を掬い上げ、数々の打球をスタンドインさせていった。伊集院光はラジオで「メヒアの打撃練習は、もはや“ボールへの虐待”だった」と形容していたくらい

もっとみる
平成の2つの伝説による奇跡の「クロスプレー」:『古畑任三郎ファイナル フェアな殺人者』再放送

平成の2つの伝説による奇跡の「クロスプレー」:『古畑任三郎ファイナル フェアな殺人者』再放送

 5月18日、俳優の田村正和が4月に亡くなっていたことが明かされた。日本人ならハリウッドザコシショウをはじめ、古畑任三郎のマネしてる人を1度は見たことがあると思う。平成のドラマではあるが、『古畑』シリーズは放送当時から大御所クラスだった俳優が多く、何人も訃報のニュース映像で古畑が使われているのを見ていたので、とうとう……という気持ちになった。
 フジテレビの「伝説のドラマ」といえば『古畑』と『北の

もっとみる