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わたしの書庫

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一目惚れした わたしのお気に入り書庫
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#エッセイ

明日死ぬかもしれないと思って生きること。

明日死ぬかもしれないと思って生きること。

「明日死ぬと思って生きなさい。」

かつての偉人がこんなことを言ったらしい。

今でも、この競争社会を駆け上がった者たちは、同じフレーズを口にする。

このフレーズ、頭ではよく理解できる。

昨日までの人生を悔いなく生きられているかというと、そんなわけがない。なので、今日からの人生はもっと悔いなく生きたいと、いつもそう思う。

けれど、どうしても心では、もやもやとした違和感が生じてしまう。

いく

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エモい。  - 文章に思う -

エモい。 - 文章に思う -

『 言葉 』は、音符に…

そして『 文章 』は、楽譜のようだ。

最近よく耳にする、いわゆる『 エモい 』音楽を好む私は、文章にも『 エモさ 』を求める傾向にあるように思う。

私にとって、文字を綴ることは、一瞬の刹那を言語化して留めておくことであり、カメラで、瞬間を焼き付けることに比喩できるであろう。

どんな言葉で、どんな表現を用いるかによって、楽譜の仕上がりは格段に違いがでる。

言葉に命

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伝えられない想いが心を重くする

伝えられない想いが心を重くする

元々の性格や自信のなさからなのか、自分の思いを言えない環境にあったのか、小さい頃から私は意見を言えない事が多かった。

最初は言いたい事があっても、我慢をしていたと思うけれど、そのうちどうせ自分の意見を言ったところで、自分の思いは聞いてもらえないとの諦めに変わっていったのだと思う。

そんな思いが癖になり、当たり前になると自分の意見さえなくなる。

何が食べたい?  みんなと一緒で良いです。

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ひとり時間を楽しむことと、楽しい気持ちを誰かや何かに委ねないことの大切さ。

ひとり時間を楽しむことと、楽しい気持ちを誰かや何かに委ねないことの大切さ。

ひとりで過ごす時間が好きだ。

ひとりで過ごす時間が好きだし、
自分にとって大切な、必要な時間だ。
もし365日24時間誰かと一緒にいれば
わたしはきっと息ができなくなると思う。
陸に打ち上げられた魚のように。

ひとり映画、ひとり美術館博物館水族館、
ひとり外食、ひとり旅、ひとりテーマパーク、
わたしはひとり行動がわりとなんでも平気だ。

ひとり行動が苦手だという人も
案外沢山いるかもしれないけ

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「きれいごと」を諦めない大人でいたい。

「きれいごと」を諦めない大人でいたい。

「そのことがずっと不安で、怖かったんですよね?」

返事をしようと思ったのに、うまく声が出なかった。そのぶん、何度も何度も頷いた。
マスクのなかに流れ込む滴を止めることができなかった。そんな私に、白衣を着たその人はそっとティッシュを差し出しながら、私が一番聞きたかった言葉をくれた。

「大丈夫ですよ。だってあなたは、こんなにもお子さんを大切に想われているじゃないですか」



お日様がぎらぎらと

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19歳で私を出産したお母さんが書いてくれた作文。

19歳で私を出産したお母さんが書いてくれた作文。

母は18歳で私を妊娠し、19歳の秋に私を出産した。父は6歳年上だから当時24歳で、どんな出会いからそうなったのか、私は聞いたことがない。

私は長男で、下には2人の妹、1人の弟がいる。全部で4人の兄妹。歳も近くて毎日楽しかった。

その代わり、父は寝ないで働いていた。日中は家にいる母も、夜になると「お掃除の仕事があるから」と言って仕事に行っていた。私を中心に兄妹4人みんなで「行かないで」と泣きなが

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