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#保護者
【短期集中連載小説】保護者の兄とブラコン妹(第1回)
1「えっ?転勤?」
父からの突然の言葉に俺が驚いたのも、ある意味当然だろう。
俺は大学2年生の伊藤正樹。今の大学は滑り止めで受けた私立大学で、いまだに第一志望の国立大に未練が残っている。
だが、家計を気にして浪人は出来ないと思いやむを得ず通うことにしたのと、バイトも色々掛け持ちしているので、なかなか授業にも身が入らなかった。
家計を気にする理由には、3歳下の妹の存在があった。
伊藤由美、高校2
【短期集中連載小説】保護者の兄とブラコン妹(第2回)
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4俺と由美は、いずみ野のアパートでの役割分担を、パスタ専門店で夕飯を食べつつ、色々話しながら決めていた。
簡単に言えば、先に帰った方が炊事、洗濯、風呂の準備といった家事をやるとことになったが、俺が木曜から日曜まで居酒屋でバイト、火曜は家庭教師のバイトをしているので、木曜から日曜までの夕飯は、由美が俺のバイト先の居酒屋へ夕飯を食べに来ることになった。
「水泳部って、何時までな
【短期集中連載小説】保護者の兄とブラコン妹(第3回)
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7いよいよ俺と由美の2人で一夜を明かし、本格的な2人暮らしが始まった。
平成元年9月30日(土)という、9月の末日スタートになってしまったが、曜日や家族みんなの都合上、仕方ない。
大学は9月一杯は前期試験ということもあり、後期の再開は10月2日の月曜日からになっていた。
個人的には、早く軽音楽のサークルに顔を出したかった。
気になる女子の後輩がいたからだが、由美や親には完全
【短期集中連載小説】保護者の兄とブラコン妹(第6回)
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16「お兄ちゃん、いよいよこんなプリントが来たよ~」
12月を迎え、2人暮らしのリズムも曜日別に掴めてきた。
俺の大学の軽音楽サークルも、11月の大学祭での演奏を成功させ、俺が前から気になっている後輩のサキちゃんと、また距離を縮めることが出来た。
そんな矢先に由美が高校からプリントを持ってきた。
「何々…。『三者懇談のご案内』だって!?ついこの前、俺が母
【短期集中連載小説】保護者の兄とブラコン妹(第8回)
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22俺がクリスマスプレゼントとして由美に上げた、女性用パンツ3枚が、よほど由美は気に入ったのか、その3枚を毎日ローテーションで穿いているようだ。
洗濯していると、よく分かる。
2学期修了の今日も、どうやら俺のプレゼントしたパンツを穿いているようだ。
「由美、俺のプレゼントしたパンツ、気に入ってくれたのは嬉しいけど、毎日ヘビロテしてたら、すぐにまたボロボロになっちゃうよ?ここ