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逆カルチャーショック
逆カルチャーショックというもの、個人的には外国に出るとき(いわゆるカルチャーショック)よりも重い気がする。
生き抜けるよう、相手にされるよう必死に外地で学んできたことを、自国で、思ってもみなかった方向に驚かれるとき...自身は視野が広がった成長のような喜びすら持っているから、余計にかなり悲しいショックを受ける。
私の場合、(良し悪しではありません)
①日本では少なからずジャーマナイズされた思
【追想シリーズ】 叶わないから恋しい??
ドイツに住んでいるとき、日本の食べ物は夢の中のもの。お豆腐、納豆、抹茶味の飴ちゃん。焙じ茶と愛しきカルピス。お醤油を少し垂らしてわさびを混ぜて、お寿司の気分。ホッとする瞬間でした。
食事という行動がうまくできずに好きでなかった時期も、時々日本の食材に惹かれることはあり、どうしてだろうと考えた。慣れ親しんだ味や思い出の優しい影響に加えて、叶わないから、というのも大きいのかしらと思った。
手に届く
本番の種類というもの??
noteの順序は飛び飛びですが…現在のお話を更新します。始めに申しますが駄文です。
先週末は初めて #100万人のクラシックライブ さんで演奏させていただきました。
この数年、特に2023年は私自身言葉通りに人生の掛かった本番の比率が圧倒的に多く、それはいつも、音楽のことは中心に考えながらもどうしても1マクロ、0.1秒が人生に取り返しのつかないものを生み兼ねない現場であり、繊細で重い緊張に独り
【追想シリーズ】 引っ越し in Hamburg (2021)
渡独して最初に住んだお家。
幸運にも建物に先輩方がいらして、大学から近くて、大安心。家賃もお安く、何より、家の見つからないドイツで、見つかったということがラッキーだった。
ただ、小さな屋根裏部屋であったそこは、大きく3歩歩けば隅から隅まで移動できてしまって、背伸びをすれば天井に当たる小さな空間。安心するけれど感情も閉ざしやすい。そこに対人禁止令と、寝返りを打つこともできない2年半で、少しずつやられ
お久しぶりです。 aus Japan
Note をご覧くださっていらした方々、お久しぶりです。前回の更新から3年近く経っていました。知らぬ間に、1ヶ月前から日本在住です。
(先日、こちらの投稿に先駆けて下書き分のみ復活させてしまいました。)
こちらのアカウントを始めてほんの数回で大休止に入ってしまい、御免なさい。
申し訳無さを端に置いて書きますと、言葉を纏めたくない時期に身を任せておりました。
自己の内側に向かい、9割方は精神を
【追想シリーズ】 「アートは仕事だ」ードイツの様子から (2020)
「アートは仕事である!」
2週間前、ドイツ全土での再ロックダウン(ライト)が決まった際に芸術を仕事とする人々が叫んだ。危険性が指摘されていないであろう全劇場が「娯楽は我慢しろ!」と閉鎖されたのだ。
それを聞いたとき、
確かに提供側の生活も掛かる中、娯楽と一掃され皺寄せのようにのし掛かることは問題だが、『娯楽』という言葉に反抗する(ように見えた)のもどうなのかと、
みな必死に全神経、精神を注ぎ
【追想シリーズ】 その5秒に心を解かされる (2020)
唯一の会話は途切れ途切れのネット上。
外に出ると家族連れがパン屋に並んでいて、羨ましくて泣いた。
そんな夏の日々、言葉を交わすようになったのは、大学の守衛さん。
彼に初めてお会いしたときは少し怖く、厳しい印象が強く残っていたけれど、練習室に通う毎日の中でお会いするようになり、毎朝毎晩声をかけてくださった。
ほんの、
「おはよう」「どのお部屋?」「調子はどう?」
短い会話ではあるのだけれども、誰
【追想シリーズ】 初めてドイツでの国際コンクールを受けて🎹 (2020)
※当時のメモを元に書き直しており、現在感じていることとは違うことも一部記してあります。(写真はベルリンにて準備した際のもの)
2020年8月末、コロナの流行が一瞬落ち着いたころ、初めてドイツでコンクールを受けていた。会場は偶然にも普段勉強していた大学であり、アクセスや練習室など、慣れた環境だった。
それまで国際色豊かなコンクールを受けたことのなかった私にとって、日本人はただひとり、世界各国から
【追想シリーズ】 ピアノ弾き修行中の学生が、2か月振りに「ピアノ」を弾いた話 (2020) その②
録音をした。
準備の期間の殆どを占めていた相棒である、電子ピアノとエアピアノ。加えて机に向かうことでできること、それらすべて100%、ピアノがしっかり弾ける環境(でも出来ていなかったのでそれ)以上に勉強しなきゃいけないと思う。そして全ての時間を費やして必死に向かった。
しかしいざホールで弾くと、ピアノという楽器を弾くことができなさすぎて、唖然とした。正直気づいていなかった現実を、打ち付けられた
【追想シリーズ】 ピアノ弾き修行中の学生が、2か月振りに「ピアノ」を弾いた話 (2020) その①
2020年5月に書き留めたメモが下書きに残っておりました。いまはあまり鮮明に思い出すことのできない感覚を書いていたようで、せっかくなので日の目を。(この頃には気付かなかったけれど既に壊れて行っていた時期。思い返すと強く心が痛む。流石に少し読み易く手を加えて、内容はスッキリしています。)
半分初めてで、半分知っている街だった。
突然始まったロックダウンから2ヶ月、立てば頭の天井にぶつかる12㎡の