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高齢になる前に知っておくべきリハビリ・ケアの考え方

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【本マガジンの対象】 ご高齢者のご家族、これから高齢期を迎える方、要支援・要介護の方、OTS
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#訪問リハ

リハビリの沼

リハビリの沼

脳梗塞後遺症左麻痺の70代の男性。

ご家族はケアマネさんに「もっとリハビリ(機能訓練)するようにサービスを組んでください、きっとまだまだ回復するはずです。」と。

急性期、回復期に集中的に機能訓練を行い回復したんでしょう。

まだまだ回復するはず、と娘さん奥様は希望を持ち、介護保険サービスも機能訓練ができるデイケア・訪問リハビリを本人に受けさせる。

肝心の本人の在宅生活は特に何をするでもなくセ

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自己出版の著書 販売数はな、なんと!

自己出版の著書 販売数はな、なんと!

あれは2022年2月4日。

わたしは一冊の本を自己出版しました。

こちらです。

さて、問題です。

こちらの自己出版の本はこの1ヶ月で何冊売れたでしょうか?

A.7冊

B.27冊

C.47冊

今の若い方は電子書籍が当たり前に

なってるとか、なってないとか。

わたしは電子書籍は目がチカチカして読めない派です。

ちなみに本の宣伝は

わたしのTwitterとnote

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変化にこころがついていかない、その時作業療法士は?(高齢者リハビリの話)

変化にこころがついていかない、その時作業療法士は?(高齢者リハビリの話)

今回の記事は…

ayaさんの記事↓に「なるほど!」と感じて

影響を受けて書いた記事↓がこちら

また、考えるところがあり深堀りしていきます。

変化に適応することも高齢者リハビリというお話でした。

その変化とは

老化・疾患後遺症による心身の変化でした。

ひとは成長も含めて刻々と変化しており

自分自身もその変化に気づくことで

変化へ対応したり

変化した身体で生活に適応していくというも

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高齢期リハビリは生活自体に注目してみませんか?

高齢期リハビリは生活自体に注目してみませんか?

今回は作業療法士として高齢者の生活と健康についてお話しいたしますね。

では、まず…

生活をパズルとしますよ。

↑パズルですね。

このピースひとつひとつが生活活動としましょう。

いろんなピースがありますよ。

3つに分けますと

セルフケアピース

食事
入浴
整容(歯磨き、洗顔など)
更衣
排泄

生産活動ピース

仕事・家事など

余暇活動ピース

趣味、休息など

となります。

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リハビリとは生活をつくること

リハビリとは生活をつくること

わたしは直腸がん切除の手術後で退院11日目です。直腸・肛門を全摘したのでお尻からうんちが出ず、人工肛門となっております。

作業療法士として自身の身体と相談しつつ手探りで何ができるかを考え、生活を作り上げていきます。

生活

がん手術前は化学療法と放射線治療の副作用に苦しみ…、

手術後は合併症があり…、

退院後は生活不活発病で体力はガタ落ち。

体調が変わるたびに自分に

「どう?歩けるかい

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【高齢者の健康】老化の波に飲み込まれない方法

【高齢者の健康】老化の波に飲み込まれない方法

「なんか調子が悪いな。」
「〇〇が痛いな。」



「今日は動くのやめとこ。」



生活縮小が積み重なる



身体機能低下



生活縮小

はたまた

「おい、これやってくれ。」と妻に頼む夫

「わたしがしますから、おばあちゃんはゆっくりしてね。」と
嫁、娘が率先して家事などを行い、家での役割がなくなる祖母



生活縮小



身体機能低下

いずれも生活不活発病の

典型的な

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【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

高齢者は

手と身体と頭を使わないと衰えます

ですので

毎日いかにそれらを生活の中で使っていくか

が健康寿命を伸ばす手段です。

その中の手段として

〇〇体操、△△療法など

色々あると思います。

どうせ手、身体、頭を使うなら

効率よく効果的にという発想ですよね。

それらは普段の生活に加えて

スパイスとして

有効と感じます。

娘や息子と同居して

家事を全部やってもらうなんて

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【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

食べねえ

飲まねえ

出ねえ(便が)

動かねえ

この4つの「ねえ(ない)」は

健康だろうが

何かしら障害があろうが

赤子だろうが高齢者だろうが

ひとつでも崩れると

心身に影響が出ます。

心身が崩れると生活に影響が出て

またまた心身が崩れます。

4つの「ねえ」は

生活不活発病の入口です。

若いうちならすぐに修正できますが

高齢になると

4つの「ねえ」を修正することが

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【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

経験のあるセラピストリハビリの専門家でも

わからんものはわからん!

知らないことは知らない

できないことはできない

逆にできることは説明し

同意を得た上で進めていく。

年数が経っていくと

自分の技術と経験が

対象者とマッチするかどうかの

判断がつくようになってきます。

ある意味、白黒がつけられる

ようになります。

知らないこと、対応できないことは

勉強することが前提ですが

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【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

1日の4%1週間の0.59%これは1日、あるいは1週間に占める

訪問リハビリ時間の割合です。

※訪問リハ1時間として

短いですね。

たとえば、この短い時間で

筋トレしたとします。

効果は…ないとは言い切れませんが

極めて少ないと予測されます。

※エビデンス的にも効果は低いといえます

歩行練習や動作練習

ストレッチなども同じことが

いえるのではないでしょうか。

セラピストが関

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【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

「生活に変わりないですか?」と訪問リハビリではよくこちらの質問をします。

「変わりないですよ。」とニコッとされると

わたしは一安心します。

変わりなく生活することとは?
 特に90代の生活が安定している方が

このように答えてくださると

本当に安心します。

なぜなら

90代の方が変わりない生活ができると

いうことは

活動と休息のバランスが良く

生活不活発病になっていないという

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【高齢期ケア】老衰前のケア・リハ

【高齢期ケア】老衰前のケア・リハ

老衰「亡くなる準備をされているのかな。」

訪問リハビリをしていますと

感じることです。

どちらかの医師がテレビで仰ってましたが

亡くなる前は自ら

食べない、飲まないを

自然に行うようですね。

わたしも自分の祖母も含めて

老衰の方をみてきました。

わたしの祖母は93で亡くなりましたが

最期の一週間前くらいから

自らの意思で食べない、飲まないように

みえました。

食べない・飲

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【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

リハビリテーションは毎日の積み重ね

という側面があります。

生理身体面(栄養・水分・睡眠・運動)

セルフケア(食事・整容・入浴・排泄・更衣)

生産活動(家事・仕事)

余暇活動(趣味・休息など)

の積み重ねで

当人の心身が作られていきます。

そして

老化すると部分的にできないことが

増えてきます。

介護保険サービスの役割そこでこんな方法で

できないこと再開してみましょうか

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