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変化にこころがついていかない、その時作業療法士は?(高齢者リハビリの話)

今回の記事は…

ayaさんの記事↓に「なるほど!」と感じて

影響を受けて書いた記事↓がこちら

また、考えるところがあり深堀りしていきます。


変化に適応することも高齢者リハビリ

というお話でした。


その変化とは

老化・疾患後遺症による心身の変化

でした。



ひとは成長も含めて刻々と変化しており

自分自身もその変化に気づくことで

変化へ対応したり

変化した身体で生活に適応していく

というものでした。  



変化への適応がうまくいく条件

わたし、直腸と肛門がありません。

お尻のあたりはすっからかんです。

そのためお腹からうんちが出ております。

つまり人工肛門(ストーマ)からの排便。


これは私の中で

「わたしゃ改造人間かい!」と自分に

ツッコミを入れたくなるような

革命的変化でした。

今でも人工肛門をみるたび思います。

詳しくはこちら。


肛門はもうないのだから

人工肛門に頼るほかなし、という状態です。

ある程度、術前から覚悟してましたし、

元にはもう戻らない、肛門さんサヨナラと

心の準備もしてました。


つまり、こんな過程になります。

1.身体の変化が起こると予測していました
2.予測通りの結果になりました
3.元に戻らないと自覚があります
4.その体での暮らし方を考えてます
5.障害ありきで生活をしています

わたしはうまいこと変化に適応できました。

3週間ほどかかりましたが

1〜5の過程を踏みました。


Dr.コトー診療所でもこんな事例が

漫画『Dr.コトー診療所17巻』でこんなお話がありました。

交通事故で大怪我、右足を切断しないと助からない男性に対して

鳴海Dr.は全身麻酔ではなく局所麻酔で

手術をされます。

そして

「今からお前の足は切断する、ぐちゃぐちゃでどうにもならない、切断する。」

と強引に患者に言い聞かせます。

鳴海Dr.は

患者が知らない間に足を切断されると

ファントムペインに悩まされる可能性が

あることを見越してそのようにしました。


ファントムペインとはこの場合

ないはずの足が痛む

です。

知らない間に足が切断されると脳のエラーが起こるようです。

やはり身体の急激な変化に対しては

予測することが大切なのでしょうか。



変化を受け入れにくい場合

1.身体の変化が起こると予測していました
2.予測通りの結果になりました
3.元に戻らないと自覚があります
4.その体での暮らし方を考えてます
5.生活をしています


はたと思ったんですが、

高齢者の方は

老化に加えて疾患後遺症による身体変化が

起こります。

その時、1〜3の条件が満たされないと

「身体が突然変わった!」

という感覚なんでしょうね。


そして

3.元に戻らない自覚があります

は、個人差が大きい!んですよね。

明確には疾患を患った方の

正確な回復状況や症状の予後は

医療職もわからない。

言い切れない。

ただ、疾患によっては元に戻らないと確率が非常に高いケースはわかります。

ただ、元に戻らないまでも維持したり、少しずつ機能向上することもあります。

これはこれで非常に大切です。


結論(高齢者リハビリ)

と、いったように

1〜3の過程を踏んでいないことと

1.身体の変化が起こると予測していました
2.予測通りの結果になりました
3.元に戻らないと自覚があります

回復の可能性もある上に回復したい

という気持ちもあるため

なかなか4〜5には移行しにくい。

4.その体での暮らし方を考えてます
5.生活をしています


つまり、多くのご利用者は

老化した後遺症のある身体で

工夫して生活を始める気にならない

ことが多い?


そりゃあ、生活に最低限の動作・活動

(セルフケアなど)

しないといけないのでされますが

そこから先の生活の拡がりが少ない方が

多いです。


そのとき、作業療法士はどうするのか?

変化した身体で生活しましょう

と心理療法、カウンセリングなどの

スキルを使うのか。

いやいや、機能は回復しますよ、

機能を維持しましょう、と

機能訓練を提供し続けるのか。



そもそも心理系の臨床スキルは

作業療法士界では

まだまだ普及していないため

発展途上ですしね。


難しいところです。









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