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ショートストーリー

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短い物語をまとめています。
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#太陽

迷宮入り。

迷宮入り。

嘘しかつけない日に良い事があった。
正直に過ごそうとした日は怒られた。

嘘をついてはいけませんと教えられたけど、正直なことが良いわけではないらしい。ついていい嘘というのもあるらしい。

嘘をついて、笑って見せた。
正直に泣いた。

朝から、元気に挨拶した。
やりたくないことを断った。
みんなの話題に話を合わせた。
知らないところで起きた悲惨なニュースを消して、ゲームの続きをした。
もう会う気のな

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消えた蜘蛛の居場所は知らない。

消えた蜘蛛の居場所は知らない。

 戸惑いながら怒るボクに、「ごめんね」とすぐに謝れるキミに恋をするのは1年後のことだった。

 小学校の掃除の時間。共にふざけていた女の子が急に泣き出した。箒の柄の木の部分でボクを叩いて笑っていたその子が、暫くして、ぼーっと他のことに気を取られていたから、ボクはその子の頭にコツンと箒の柄を当てた。すると、その子はしゃがみ込んで泣き出してしまった。すぐに「だいじょうぶ?」と、周りの女の子達が集まって

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〔ショートショート〕ひな祭りの主役は、二段目に。

〔ショートショート〕ひな祭りの主役は、二段目に。

 少女が一人。
 湿った砂浜に膝を抱えて座り、素足の指と指の間を海水が触っては戻っていくのを見つめる。3月の波打ち際は、まだ冷たい。
 当然、少女にとって、そんなことは常識だった。
 考え事をするときは、普段からこの海を訪れるから。

 今日、彼女は、波打ち際で遊ぶ理由を考えていた。
 それは視線の先に、噂に聞いたことのある未知の世界が広がっているからで、ここでその世界を妄想するのが好きだから、そ

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虹のくすり

虹のくすり

「虹が出る薬があるって知ってるか?」

 そう言って、ケン君がリスみたいに目を大きくして見せるから僕もつられて笑ってしまう。ケン君はいつも僕の知らないことを教えてくれる。晴天の風の中を洗濯物が泳いでいる。そのすぐそばで、僕らはいつも2人で遊んでいた。
 港のすぐ近くにケン君の家はあった。猫が2匹いる、いかにも漁師をしているといった海と魚のにおいのする家だった。車庫のそばには、漁で使う大きな茶色い網

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