雨音ムッツ

物語を考えるのが好き。 荒木飛呂彦、米原秀幸、アリー・マクビールが好き。 20代の時に…

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物語を考えるのが好き。 荒木飛呂彦、米原秀幸、アリー・マクビールが好き。 20代の時に失くした、「人生を楽しむ」をもう一度取り戻せるように創作をしていきます。 noteを楽しむ。そして、自分の本を出版する。

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    ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。

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はじめに

これからnoteを始めるにあたり、気持ちの整理のために書いておきます。 やりたいといことは、素直にやりましょう。 楽しい時間を増やしましょう。少しくらい正直に過ごしても大丈夫です。 失くしてしまったのに、強がって捨てたことにしなくてもいい。10年以上経って偶然見つかったのなら、また大事にしてもいいと思います。 ゆっくりなのは、自分が一番知っている。 それでも、楽しい人生にしましょう。 好きな漫画を読もう。 好きな音楽も聴こう。そして、新しい音楽も楽しみましょう。 好き

    • 無くなってほしいものは無くならない

       わたしが暮らす“市”は、あと20年くらいで消えるらしい。消滅可能性都市というものが発表されていた。  寂しいとか、そんなわけ無いとかの感情は感じない。「まあ、そうだろうな」というのが正直なところだ。  小学校のクラスが1つだけになり、お菓子屋さんもなくなり、本屋も写真屋も廃業した。朽ちた空き家が増え、それを壊しても新たにできるのは駐車場だ。友人たちと、「なんもねーなぁ」と話した頃よりもチェーン店が増えたのは確かだけど、別に住みやすくなったかと言われればそんなこともない。  

      • 帆のない船

        水に浮かぶ舟 すこし水の交じった空の下で 誰かに会うために動き出して 泳ぐ 雨が降ると息苦しいから すこし水の交じった空を見て 何も無い空に見惚れて 泳ぐ 雨からぽっかり顔を出す 真っ暗な宇宙には星が集まってる だから一番息苦しい 息苦しい理由が分かったから 船に戻って 一眠りする 地球が水を引っ張るから たぶん あなたと会った 地球が水を引っ張るから 涙がこぼれ落ちた 水が無いと息ができない わたしが泳ぐ あなたが わたしを引っ張るから

        • 平日の休み

          平日休みを取り、映画を2本見る。 映画館で買ったポップコーンは、なぜか良い匂いで美味しい。 映画館の椅子は眠りたくなるくらいの座り心地のものがいいけど、映画自体が眠くなるようなのは困る。 週末の混んでいるチケット売り場が大嫌い。平日は空いている。でも、映画が始まるときになっても10人もお客さんが居ないような状態は、悲しい。 いつか見たキミとの映画を思い出すときがある。だけど、何年も前のリメイク映画は大体つまらない。 平日の昼間に映画館で向かうのは楽しい。 週末の夜に見

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          枯れ木

          涙が枯れない 何度泣けばいいの 涙のグスが住んでいる部屋 そのドアの前に立ってノックする 昔はよく出てきてくれたのに それは大人になったから それは楽になったから それはキライになったから それは悲しくないから それは苦しくないから それは弱くないから よく似た顔のクスとスス 二人はたまに顔を見せている 映画を見たり 本を読んだり 誰かの悲しい話を聞いたりすると 二人は現れる 似ているけれど グスじゃない 友人が亡くなったとき 久しぶりにグスと会った でもまた それ

          羨むことは卑しい時だけじゃない

           いつもの通勤途中に小学校がある。この辺はわたしが育った地域では無いので、詳しいことは分からない。ただ、綺麗で大きな学校。わたしが知っているのは、通学用のバスが出入りしていることくらいだ。それでも、大人になってみると昔は大きく感じたものが小さく見えるものなのに、その感覚からしても“大きな学校”と感じるということは、実際に大きいのだろう。  その学校の校門の前には毎朝、男性が立っている。そして彼は、学校の前を通過する車にお辞儀をしている。にこやかでキチッとした服装だが、威圧感の

          羨むことは卑しい時だけじゃない

          雨と無知

           仕事から部屋に戻ると、いつも決まってまず風呂に入る。これが、この男の習慣だった。湯を張ったバスタブの中にふんぞり返って座り、ふちに足を投げ出して大股開きで座る。このとき、肩はお湯の中にしっかり沈め、首を通り越し顎の先にお湯が付くまで沈む。「肩までしっかり浸かれよ」。男が父親から言われたことで、一番理解できて、心から納得した教えだった。今日みたいに肌寒い日は、もう秒数を数えてもらわなくても良いくらいに長風呂だ。  少しして男は、バスタブのお湯がぬるくなるのを感じる。自分の体中

          誰のものでもない

           夏と冬が行ったり来たりする空と、それを鬱陶しく感じ始めた4月の朝。「雪以外なら、なんでもいいよ」と言った日が、こんなにも恨めしくなるとは思ってもみなかった。今日は30℃、昨日は17℃。エアコンでも、そんな極端な設定にしない。  休日出勤を終えたら何をしよう。映画館に行きたいなと、朝から1日の終わりを楽しみにするのが習慣になってしまっている。もうすぐゴールデンウィークだけど、暦通りの飛び石連休。特に予定を入れることもない。ニュースで見る楽しそうな人間活動は、あくまでもテレビの

          誰のものでもない

          いい加減なことが好ましいときもある

           熱しやすく冷めやすいのは相変わらずだから、カフェインレスのコーヒーを飲んで気分だけでも整える。コーヒーカップを唇に当てながら、カフェインレスとデカフェの違いはなんだ? と、たいして興味のない疑問が浮かぶ。ノンカフェインもあるな、と。  まあ、どれかが日本の造語で、あとは英語なんだろうと適当に納得する。  奇心旺盛な人はすぐに調べるんだろうか? と、ズボラな私の頭はすでに別のところにフラフラ歩き出していた。このままにしておくのは気持ち悪いのだろうかと思うと、余計にそのままにし

          いい加減なことが好ましいときもある

          身体を意識して動かすのは難しい

           寝る前にヨガマットを広げて、硬くなった体を曲げる。気持ちいい。  運動は苦手な方だけけど、柔軟性があるということがその劣等感のようなものを和らげていたけど、それは昔のこと。つっぱる身体の裏側と関節付近の筋たちの泣き顔が手に取るようにわかる。  なるべく、今見ている動画のインストラクターが言うカウントで呼吸をしようとしても、膨らむお腹の皮すら抵抗してくるから上手くいかない。さらには筋が吊りそうな感覚の手前でなんとか姿勢をキープしようとすると、身体が力み、動画から聞こえる「ゆ

          身体を意識して動かすのは難しい

          消えた蜘蛛の居場所は知らない。

           戸惑いながら怒るボクに、「ごめんね」とすぐに謝れるキミに恋をするのは1年後のことだった。  小学校の掃除の時間。共にふざけていた女の子が急に泣き出した。箒の柄の木の部分でボクを叩いて笑っていたその子が、暫くして、ぼーっと他のことに気を取られていたから、ボクはその子の頭にコツンと箒の柄を当てた。すると、その子はしゃがみ込んで泣き出してしまった。すぐに「だいじょうぶ?」と、周りの女の子達が集まってくる。その状況に、ボクは何が起きたかわからず、その場に立っていた。  痛いはずの

          消えた蜘蛛の居場所は知らない。

          疎遠

           少し離れたところから私が見る葉桜は、セピア色に見える。  新しい環境になってから数週間、気分転換と安心を求めて顔を見せ合う。でも、まだ忙しさの中にいて余裕なんて無いのに、共に笑った。  花と葉が並んでいるほうが植物として普通の姿なのに、花咲くときばかりを祝うから、花が散る姿が寂しくなる。  並んで歩く。  いつもしていたように、これからも会って歩こう。たまにはさ。

          不毛な思いは、夢うつつで。

           タイムマシンができたとしても、未来には行けるが、過去には戻れないんだって。それから、人間が想像したことは、必ず実現できるんだってさ。そして、この2つは矛盾に満ちているようでそんなことは無い。みんな未来に本気で行きたいけど、過去に行くことに本気になれる人の数が少い、それだけなんだ。  時間を移動することは、ある時間を構成する成分を限りなく同じ状態で、他の時間で再現すること。この時間というものだって、誰かが思いついた考え方に過ぎない不確かなものだけど、その時間があるものとして

          不毛な思いは、夢うつつで。

          そういう関係

          「誰のことも信じれない」と言った人がいた。結局、最後に信じれるのは自分自身だけだと。 たとえ嘘をつく人がいても他人を騙す人がいても、自分だけを信じていれば世界を信じているのと変わらないとも言った。 見えている世界は人それぞれで、傷付かないように心を守るか名誉や財産を守るか、そのバランスも人それぞれ。 傷は痛いから、悪いのか。 悪いこととは、良くないことすべてであって、悪いことすべてが禁じられ近寄るべきではない「悪」なのか。 そして、悪が傷つけたものが後に副産物をもたらしても

          そういう関係

          ハイテル

          いつもよりも すこし遅く目を覚まし 簡単に朝をはじめる 休日の太陽を わたし次第でエスコートする 靴箱にいつも隠してる ガラスシューズを出してきて 街に春が咲く間中 好きなように 足元に敷かれた花びらのじゅうたんの上を走る でも本当は 覚えている ガラスシューズは足が痛い 桜の花びらだって踏みたくはない 拾い集めた花びらを手に乗せてみたい 汚いなんて 知らないわ 裸足のまま走って  忘れたくないことは 忘れない やりたいこと以外は もうしない もう真夜中

          ただサラダ菜をもぎっただけの朝ごはん

           昨日買ってきたサニーレタスの根元に、ちょっと土がついている。「ああ、サニーだな」と思いながらキッチンで洗い流す。本当のところ、サニーレタスの名前の由来なんてしらないし、土がついているのが普通なのか稀なのかも知らない。でも、たまに「いい名前だな」と感じる言葉があって、それだけのことで一瞬の気持ちの高揚とポジティブなエネルギーが湧いてくる。  語感がいい、それだけのことなのかもしれない。そして、それを勝手な想像力で何かに結び付けてしまうのは、癖なんだろう。案外、日本人にはそうい

          ただサラダ菜をもぎっただけの朝ごはん