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同仕様もない〔ポエム〕

ボコボコと雨雲が流れるのを下から観ていると、
雪が積もったあとの川のように見える。
途切れている雨雲の側面が白く光るから、
上には太陽があるんだと当たり前のことを思い、
また、
どこまで流れていくのか分からない
灰色の雨雲の濁流を無言で送り出す。

雨雲の腹は、遠くの
山々の頭すれすれのところから何かを舐め取り、
排水溝をひたひたにして騒ぎ、
屋根を打つ雨水を残して去っていった。

そんな熱気の中、駆け足で追いかけた。
いなくなった春を。

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