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2023年5月の記事一覧

俳句に革命を起こした芭蕉の“発明”とは?|対談|小澤實×山口信博

俳句に革命を起こした芭蕉の“発明”とは?|対談|小澤實×山口信博

取り合わせの発明梅﨑:そもそも芭蕉って、どんな人なのでしょうか。小澤先生は『日本文学全集』(河出書房)の近現代詩歌の巻で俳句の選をされて、作家ごとにキャッチコピーをつけていらっしゃいますよね。正岡子規だったら「近代俳句の始祖」、高浜虚子は「近代俳句最大の巨人」、井上井月だと「江戸と明治をつなぐ」とか。そこで、ぜひ芭蕉にもキャッチコピーをつけていただきたいのですが。

小澤:僕は「俳句の原型を作った

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コラボ作品集《梅雨2023》 2

コラボ作品集《梅雨2023》 2

 
 
 
『懐古の時、それもまた』
  小さな駅舎の時刻表。古い友人を訪ねたはいいが……

「一時間後か」

 かと言って暇を潰すような場所と言ったら、昔のよろず屋よろしく小さな店が一軒だけ。

「うれしいとメガネが落ちるんです」

 懐しいブリキの看板が見えた。

「あいつ、またきっと歩けるようになるさ」

 見上げた空は、子供の頃のままだった。

☽︎‪𓂃 𓈒𓏸◌‬☾·‪𓂃 𓈒◌☽

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コラボ作品集 梅雨1

コラボ作品集 梅雨1

140字小説 悠凜さん作

『雨音に問いかけて』

そぼ降る雨の夕刻。

「ホタル来ないかなぁ…」

 傘を差し、息子と並んで水辺に立つ。

「どうかな」

 私が子供の頃、夏の宵は螢が作る幻想世界だったが、今、餌になるカワニナの数を見る限り望めない。

「見たいなぁ…」

 しょんぼりする息子と小さな傘、はね返る雨音。
 あの光景を息子にも見せてやれるだろうか。

短歌 吉田翠作

雨音に引かれ

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ひとつぶで、いちごミルク

ひとつぶで、いちごミルク

今朝、いちごと牛乳でいちごミルクを作りました。

冷蔵庫の中のいちごのパックからひとつぶ取り出し、
包丁でさいの目状になるように細かく刻んで
コップに注いだ牛乳の中に浮かべて…

端の部分など、大きなままに入れてしまいましたが
水面にまばらに浮かぶいちごの姿が何だか可愛く、
ちょっと楽しげな一杯になりました。

牛乳と共に流れ込む粒を、舌で押しつぶすようにして飲むと
甘酸っぱくてやわらかないちごの

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毎日が母の日のごと幸多き

毎日が母の日のごと幸多き

92歳のイラストと俳句のコラボ作品です。

5月14日は母の日です。
私も母に感謝すべきことがたくさんあります。
若いうちは理解しきれていませんでしたが、私の場合は母には感謝しかありません。
仕事を長く続けてこられたのも、こうして毎日親子ブログを楽しく発信出来ているのも母のおかげだと思っています。
母もまた、娘たちに優しく接してもらっていることに幸せを感じてこの句を詠んだんだと思います。
カーネー

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年齢を重ねると共に、これまで「点」でしか見れなかった他人の人生を「線」で見ることが増えた。ある時点での勝ち負けや成功失敗はもちろん大切だけど、それはずっとは続かない。良くも悪くも引きずらず、卑屈にならず驕ることもなく生きていくんだと言い聞かせる今日この頃。実践が難しいからこそ。