花薄葉わけの露や何にかく枯れ行く野辺に消え止まるらむ
紫式部の詠んだ和歌をタイトルとして置いた。
わたしは今回大河ドラマの時代考証をされている歴史学者の倉本氏の「紫式部と藤原道長」を既に読んでいる。
そして国文学者の伊井春樹氏が今年出された「紫式部の実像」を先日読み終えた。
お二人ともいわゆる古記録をベースにしている。史実を追うのであれば当然だ。
ただ、伊井氏はそこに様々な和歌集の和歌と、そこに記されている詞書から導き出されたものにもかなり注力され、紫式部と、10歳前後年上の具平親王(村上天皇の子)との関係に深く言及をされてい