カワカミ ユキヲ

コミンカニスト・建築士・インテリアコーディネーター・古民家の調査と再築著者。大阪出身、…

カワカミ ユキヲ

コミンカニスト・建築士・インテリアコーディネーター・古民家の調査と再築著者。大阪出身、松山市へ移住後新築住宅、古民家再生、お茶室などの設計施工をおこなっています。茶の湯住宅推進機構代表理事、ケイズデザイン主宰、住まい教育推進協会会長、愛媛インテリアコーディネーター協会相談役

マガジン

  • 茶の湯とは…

    茶室を造らせて頂き日本の伝統文化の素晴らしさを再認識。茶室がもっと沢山造られる住文化を取り戻したい…数寄屋、茶室のことを設計(施工者)視点で発信していきます。

  • 日記

    日々思ったこと、感じたことなど徒然に綴っています。

  • お稽古

    表千家茶道教室一休庵にて佐藤宗純先生に師事してスローペースですが茶の湯の心を学んでいます。

  • 茶室

    古民家再生のお客様にお茶を点てて頂いた経験からお茶を習い始め、お茶室を創るようになりました。お稽古のことやお茶室のことを綴っています。

  • 設計について

    木造住宅の設計事務所をしています。設計のこと、現場のことなど様々なことを綴っています。お茶室、古民家再生については別マガジンに纏めていますのでそちらもお読みいただけたらうれしいです。

記事一覧

且座のお稽古

昨日はお茶のお稽古へ且座(さざ)のお稽古でした。正客をさせて頂きお花を久しぶりにしました。 大きくて綺麗な芙蓉です。 且座で出てくるみ菓子、これは食べません。 二…

茶湯から茶道への歴史と流派

茶道は元来、茶湯(さのゆ、ちゃのゆ)と呼ばれていたようです。 千利休は「数寄道」 古田織部は「茶湯」 小堀遠州は「茶の道」と呼び、江戸時代17世紀後半には茶道(さど…

献茶、呈茶、立礼式

献茶(けんちゃ)とは、神社仏閣などで神仏や御霊にお茶を供えることを指し、この儀式を献茶式と呼ばれます。大きなお茶会などの時にお家元が来られて神社やお寺の献茶式でお…

tea ceremony…

event(イベント) ceremony(セレモニー) reception(レセプション) party(パーティ)… 茶道を英語で訳すと tea ceremony… 日本語ではイベントとは出来事、行事と訳されま…

帛紗と袱紗の違い

茶道で茶器や茶杓を清めるために使うものを帛紗(ふくさ)と言います。結婚式やお葬式などでお祝いを包んで持参するものも「ふくさ」と言いますが、漢字は袱紗が使われるよう…

照明がつきました。

リフォーム現場住設機器の取り付けと照明器具の取り付けが終わりました。 リビングの壁は一面だけ建具に近い木目に、テレビを壁掛けにします。奥は収納です。今回のリフォ…

天下三肩衝

茶器はただの道具ではなく芸術品として扱われることもあり、古くから伝えられる茶碗や茶器などはその価値や背景に深い敬意が払われ、「名物」「中興名物」「大名物」などと…

個人情報漏えいに関するお知らせ

あらら…県からお詫びの封書が届きました。事務作業を京都の会社へ外注してたのも驚きですが(どうせなら県内の企業に出す方がいいと思うのですが)、そこでランサムウェアの…

リフォーム現場まもなく完成

クロス工事が終わり、住設機器、給湯器、照明器具が入ってきました。 昨日は職人不在だったので資材の受け取りで半日現場…気になる箇所も確認しました。 今週これらの取…

茶筅

茶の湯において茶碗の中でお湯と抹茶を混ぜる竹製の穂先の細かなものを茶筅(ちゃせん)といいます。いわゆるシャカシャカするものです。茶筅は竹製がほとんどですが最近は…

建築事務所看板

昨日はお茶で、道後友輪壮へ同門会愛媛県支部役員会へ参加。今年後半の行事などを確認。後半も色々と忙しそうです。 設計事務所の登録をしていますが、5年ごとに更新が必…

お菓子(主菓子)

練り切りやきんとんなど水分が多い生菓子、もしくは半生のお菓子で上生菓子と呼ばれるものが茶道では主菓子(おもがし)として出され、格式が最も高いお菓子になります。普…

お菓子(干菓子編)

茶道での楽しみのひとつにお菓子があると思います。茶道ではお菓子はお茶を頂く前に食べます。 お菓子を先にいただく理由としては、あくまで主役はお茶なのでお菓子は引き…

茶の湯で飲むお茶の入れ物には、陶器でできた茶入と呼ばれるものと、木でできた薄茶器と呼ばれるものがあります。 植物のナツメの実に形が似ている薄茶器を「棗(なつめ)…

侘び寂びとは…

千利休は今井宗久、津田宗及と共天下三宗匠と称せられ、利休七哲に代表される数多くの弟子を輩出しました。千利休の茶の湯は侘び茶(わびちゃ)の精神に触れ現代茶道の基礎を…

お茶は点てるか練るか…

抹茶の飲み方には薄茶(うすちゃ)と濃茶(こいちゃ)と呼ばれる二つの飲み方があるります。薄茶はお薄(うす)といったり、濃茶はお濃い(おこい)と呼ばれます。 一般的に茶道、…

且座のお稽古

且座のお稽古

昨日はお茶のお稽古へ且座(さざ)のお稽古でした。正客をさせて頂きお花を久しぶりにしました。

大きくて綺麗な芙蓉です。

且座で出てくるみ菓子、これは食べません。

二回目でしたがまだチンプンカンプンなのですが…わからないわりでもすると面白いですよ。

且座とは千家茶道の七事式(しちじしき)のひとつで、客三人と東(とう 亭主)、半東(はんとう 亭主の補佐役)の五人で役割を分担しておこないます。客も

もっとみる
茶湯から茶道への歴史と流派

茶湯から茶道への歴史と流派

茶道は元来、茶湯(さのゆ、ちゃのゆ)と呼ばれていたようです。

千利休は「数寄道」
古田織部は「茶湯」
小堀遠州は「茶の道」と呼び、江戸時代17世紀後半には茶道(さどう)と呼ばれるようになってきました。

表千家をはじめ多くの流派では「さどう」と読み、裏千家では「ちゃどう」と読むそうです。

千利休以前は流派というほどでは無いが、村田珠光による奈良流(ならりゅう)
室町時代の水墨画家能阿弥(のうあ

もっとみる
献茶、呈茶、立礼式

献茶、呈茶、立礼式

献茶(けんちゃ)とは、神社仏閣などで神仏や御霊にお茶を供えることを指し、この儀式を献茶式と呼ばれます。大きなお茶会などの時にお家元が来られて神社やお寺の献茶式でお茶を点てられます。 一説では千利休が正新町天皇(おおぎまちてんのう)に献供(けんきょう)したことが始まりとされています。神様へ供えることを献茶、仏様へ供えることを供茶(くうちゃ)と区別することもあるそうです。

献茶では神様などへお茶を供

もっとみる
tea ceremony…

tea ceremony…

event(イベント)
ceremony(セレモニー)
reception(レセプション)
party(パーティ)…

茶道を英語で訳すと tea ceremony…

日本語ではイベントとは出来事、行事と訳されます。
セレモニーは儀式、
レセプションは歓迎会、
パーティは懇親会と訳されます。

茶道とは、日本の伝統的な様式に則って亭主が客人に抹茶を点て振舞い、客人が亭主のおもてなしを受けお茶をい

もっとみる
帛紗と袱紗の違い

帛紗と袱紗の違い

茶道で茶器や茶杓を清めるために使うものを帛紗(ふくさ)と言います。結婚式やお葬式などでお祝いを包んで持参するものも「ふくさ」と言いますが、漢字は袱紗が使われるようです。

袱は風呂敷を意味し、紗は薄い生地の織物を意味するようで、つまりは薄い織物の風呂敷ということになります。貴重品が入った箱に掛けられた風呂敷が贈答品を汚さずに運ぶために用いられるようになったことに由来しているそうです。

帛紗の帛は

もっとみる
照明がつきました。

照明がつきました。

リフォーム現場住設機器の取り付けと照明器具の取り付けが終わりました。

リビングの壁は一面だけ建具に近い木目に、テレビを壁掛けにします。奥は収納です。今回のリフォームでの一番のこだわりポイントです。

キッチンはダウンライトですっきりとさせてます。

洗濯機の上には可動棚を取り付け。

トイレにもニッチを造作。

洋間にはインプラスも取り付け。

天下三肩衝

天下三肩衝

茶器はただの道具ではなく芸術品として扱われることもあり、古くから伝えられる茶碗や茶器などはその価値や背景に深い敬意が払われ、「名物」「中興名物」「大名物」などと称されています。

名物(めいぶつ)とは、一般的には由緒ある茶道具全般を指し、特に江戸時代に由緒ある茶道具を解説した編成された名物記に登場する品々を指します。

中興名物( ちゅうこうめいぶつ)とは江戸時代初期において小堀遠州などが見立てた

もっとみる
個人情報漏えいに関するお知らせ

個人情報漏えいに関するお知らせ

あらら…県からお詫びの封書が届きました。事務作業を京都の会社へ外注してたのも驚きですが(どうせなら県内の企業に出す方がいいと思うのですが)、そこでランサムウェアの攻撃を受けてデータが盗まれた今年5月の事件についてどんな情報が盗まれたかのお知らせでした。令和4年度の事業税について住所、氏名、税額のデータが漏洩したそうです。税額が漏れたということは大体の収入は推測できるということですね…マイナンバーや

もっとみる
リフォーム現場まもなく完成

リフォーム現場まもなく完成

クロス工事が終わり、住設機器、給湯器、照明器具が入ってきました。

昨日は職人不在だったので資材の受け取りで半日現場…気になる箇所も確認しました。

今週これらの取り付けと最終の仕上げをして来週には美装をおこない来週末にはお引き渡しの予定です。

茶筅

茶筅

茶の湯において茶碗の中でお湯と抹茶を混ぜる竹製の穂先の細かなものを茶筅(ちゃせん)といいます。いわゆるシャカシャカするものです。茶筅は竹製がほとんどですが最近は樹脂製のものもあるようです。

薄茶と濃茶では適した茶筅の穂数は異なるとも言われます。
薄茶は穂数が多いものが適しており、濃茶は穂数が少ないものが適しているそうです。これはお茶の粘度が関係するのでしょうか。サラサラのお茶を点てる薄茶と、とろ

もっとみる
建築事務所看板

建築事務所看板

昨日はお茶で、道後友輪壮へ同門会愛媛県支部役員会へ参加。今年後半の行事などを確認。後半も色々と忙しそうです。

設計事務所の登録をしていますが、5年ごとに更新が必要…今年は更新の年でしたので手続きをしました。設計事務所は外から見える所に看板を出さないといけません。看板は横35cm以上の大きさで記載する事項も決められています。

アルミの板で自分で製作したものを掲げていますが、看板の有効期限だけ書き

もっとみる
お菓子(主菓子)

お菓子(主菓子)

練り切りやきんとんなど水分が多い生菓子、もしくは半生のお菓子で上生菓子と呼ばれるものが茶道では主菓子(おもがし)として出され、格式が最も高いお菓子になります。普通は濃茶の前にいただきますが、お稽古の時には薄茶でもいただきます。これが楽しみで茶道のお稽古に通う方も多いと思います。

主菓子には銘(めい)がつけられておりお稽古でも必ず、「先刻のお菓子も大変お美味しかったのですが…」と客は亭主にお尋ねし

もっとみる
お菓子(干菓子編)

お菓子(干菓子編)

茶道での楽しみのひとつにお菓子があると思います。茶道ではお菓子はお茶を頂く前に食べます。

お菓子を先にいただく理由としては、あくまで主役はお茶なのでお菓子は引き立て役であり先に頂くことで口の中に甘みが残りお茶がより一層美味しくなることと、抹茶は胃への刺激も強いのでお菓子を先に頂くことで胃への負担を和らげる目的もあると言われます。

お菓子の種類としては薄茶の時に主に頂く干菓子(ひがし)と濃茶の前

もっとみる
棗

茶の湯で飲むお茶の入れ物には、陶器でできた茶入と呼ばれるものと、木でできた薄茶器と呼ばれるものがあります。

植物のナツメの実に形が似ている薄茶器を「棗(なつめ)」と呼ばれており、現在は薄茶器の総称として棗と呼ばれます。棗形の薄茶器は何通りもの形がありますが、単純に「棗」と呼ばれた場合は、利休形の棗を指して大きさにより「大棗」「中棗」「小棗」の3つに分けられます。

大棗は約8cm、中棗は約6.6

もっとみる
侘び寂びとは…

侘び寂びとは…

千利休は今井宗久、津田宗及と共天下三宗匠と称せられ、利休七哲に代表される数多くの弟子を輩出しました。千利休の茶の湯は侘び茶(わびちゃ)の精神に触れ現代茶道の基礎を築きました。

侘び茶とは侘び寂びからの精神を引き継ぐもので、侘び寂び(わびさび)とは質素な、飾り気のない、悲しい、廃れたというネガティブなイメージを持たれることもありますが、侘びとは清楚で質素な生活を旨とし、質素であることの中に心の充足

もっとみる
お茶は点てるか練るか…

お茶は点てるか練るか…

抹茶の飲み方には薄茶(うすちゃ)と濃茶(こいちゃ)と呼ばれる二つの飲み方があるります。薄茶はお薄(うす)といったり、濃茶はお濃い(おこい)と呼ばれます。

一般的に茶道、お茶といえば茶筅でシャカシャカというイメージかと思いますが、これは薄茶と呼ばれるもので茶杓(ちゃしゃく)に一杯半約2g程度に熱湯を柄杓(ひしゃく)で約60ml程度約90度に温めたお茶碗に注いで茶筅を使ってシャカシャカ泡立てるように

もっとみる