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お菓子(干菓子編)

茶道での楽しみのひとつにお菓子があると思います。茶道ではお菓子はお茶を頂く前に食べます。

お菓子を先にいただく理由としては、あくまで主役はお茶なのでお菓子は引き立て役であり先に頂くことで口の中に甘みが残りお茶がより一層美味しくなることと、抹茶は胃への刺激も強いのでお菓子を先に頂くことで胃への負担を和らげる目的もあると言われます。

お菓子の種類としては薄茶の時に主に頂く干菓子(ひがし)と濃茶の前に頂く主菓子(おもがし)があります。

干菓子とは落雁(らくがん)や有平頭(あるへいとう)などの乾いたお菓子に加え、洲浜(すはま)や寒氷(かんごおり)などの半生菓子も含まれます。

落雁(らくがん)はもち米の粉や、大麦の粉のはったい粉や砂糖、砂糖と水を混ぜたものや水飴などを混ぜて型に入れ、打ち出したお菓子です。

江戸時代後期から色も鮮やかな落雁が生まれ茶道の席では季節を表したものがよく使われます。香川県や徳島県で生産されている和三盆糖を使って作られるもち米などが入っていない落雁は和三盆(わさんぼん)と呼ばれます。

三谷製糖羽根さぬき本舗HPより 

有平頭(あるへいとう)は16世紀にポルトガルの宣教師によって伝えられたお菓子で砂糖と水飴を煮詰めて形が作られています。

日本文化体験教室さくら京都HPより

洲浜(すはま)は大豆から作られる洲浜粉に砂糖や水飴を足して練ったお菓子で浜辺や入江の風景を表現した「洲浜紋」の形に作られたためつけられました。
茶道では松葉やわらびなどの形のものがよく使われます。

京菓匠 甘春堂HPより
州浜紋

寒氷(かんごおり)は寒天に砂糖やすり蜜を入れ煮溶かし形に入れて作ります。表面を乾かすことで砂糖が光り半透明の涼しげな見た目が特徴です。

菓匠 花桔梗HPより

お煎餅も出てきます。ただ茶道で使われるものはお醤油が塗られた皆さんが目するものとは少し違い、甘くて軽い麩焼煎餅です。

干菓子ははったい粉などを使い砂糖を加えた後に型に入れて打ち出した落雁などは打ち物と呼ばれ、

雛あられ、おこしなどあられや豆、飴などに砂糖をかけたものは掛け物と呼ばれ、

有平糖など砂糖に水飴を加えて煮詰めて冷やしたものは飴物

煎餅などは焼き物と呼ばれます。

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