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犬のこと、動物のこと

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大好きな犬の話や動物愛護についてのお話です。
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記事一覧

風化した怒り

風化した怒り

物騒なことを話すけど高校時代にとても嫌いな人間がいて、当時は殺してやりたいと思っていたほどだった。
あの頃の僕が殺意を心の中だけで思いとどめた理由は「殺人は罪だから」とか「さすがに殺すのは可哀想」とかではなく、ただ単純に捕まりたくなかったからだ。まさしく処罰が犯罪の抑止力となっていた好例だ。
けど当時の僕は英雄に憧れて偉大な人間を目指す、肥大した夢と過剰な自意識の渦中に溺れる妄想癖の強い青年だった

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地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える

地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える


ヴィーガニズムとは何か

ヴィーガン。
近頃はこの言葉もネット界隈ではよく目につき、認知度もかなり高まってきたんじゃないかと思う。
さて、そのヴィーガンだがまだまだ日本での普及率は非常に少なく(約2%)、ネットで目にするのみで実際に身近にはいないという人がほとんどじゃないだろうか。
ヴィーガンの目的とは、主張とは、その実態はいったいどんなものかを、今日は僕なりに解説したいと思う。

ヴィーガンと

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ペットショップの話

ペットショップの話

過剰交配は誰のせい?

ノルウェーではブルドッグの繁殖が禁止されている。理由は過剰交配によってもたらされる健康上の問題が残酷だと判断されたからだ。
特徴的に骨盤が小さく頭が大きいブルドッグは自然分娩が難しく、ほぼ100パーセントの割合で帝王切開によって産まれてくる。日本でも人気のフレンチブルドッグは、ブリーダーの元で繁殖犬に選ばれると生涯で5回も6回も妊娠させられて、毎回腹を切られて出産しているの

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ヴィーガニズムから考える思想の折り合いと妥協点

ヴィーガニズムから考える思想の折り合いと妥協点

日本よりもベジタリアン人口の多いアメリカでは、植物性オンリーのメニューがある飲食店が多くあると聞く。マクドナルドでもマックプラントという代替肉を使用したハンバーガーが販売された。(あんまり売れなかったみたいで現在は販売終了してるらしい)
このマックプラントについて、菜食主義者達の反応は二つに分かれた。
一つは「ヴィーガンやベジタリアンの人でも食べられる!」と宣伝や紹介をした人達。
もう一つは「マク

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優しさとは

僕は格闘技と犬が大好きなのだけれど、最近ふと考えることがあった。格闘技界の最頻出単語『かませ犬』についてだ。
今まで特に気に留めず聞いていた「かませ犬」について、ふと実際の意味や実情が気になって調べてみた。

かませ犬とは
若い闘犬には、まず弱い犬をあてがい、その犬を十分に噛ませることで勝つ味を教える。往々にして、闘犬を引退した老犬がかませ犬として使われる。
ここから転じて、スポーツ・格闘技におい

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それぞれの未来のために

それぞれの未来のために

人それぞれに価値観や考え方があり、好き嫌いや興味の対象があり、事情があることなんて、誰かに言われなくてもわかり切っていることのはずなのに、ついつい自分と他の人は別の個体だという事実を忘れて理解を求めてしまうし相手の言動が受け入れられずに憤る日々を送ってしまうのは、自分に限らず集団生活を営む「人間」という生き物においてはよくあることなのかも知れない。

そんな千差万別の人間たちが、自分の生活に関係す

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犬の未来のために何ができるだろう

犬の未来のために何ができるだろう

この前、保護犬の譲渡活動をするボランティアをしてきた。
飼い主の飼育放棄などの理由で保健所に持ち込まれる予定の犬をシェルターで引き取り、素行に問題がある犬の場合は躾を施してから引き取り手になる新しい飼い主を探す取り組みや、保護犬を連れて市街地に出向き啓発による募金活動をしている団体である。

僕は大の愛犬家だ。犬が好きで好きでたまらない。
なのでこういった取り組みに強く賛同するところが大きく、参加

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環境と動物愛護について考える

環境と動物愛護について考える

ここ1ヶ月くらいの話なのだけど、肉を食べるのを辞めた。魚も卵も食べてない。
今のところ、基本的には今後も食べるのを辞めようと考えている。

ただ乳製品は摂っているので、分類上はラクトベジタリアンというやつだ。
※ラクトベジタリアンは肉、魚、卵を避けるが、動物の乳は避けない。

肉食を辞めた最初の動機は、健康面を考えてプラントベース食を取り入れようと思ったからだった。
栄養学や食品問題を調べていると

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続 動物愛護法の数値規制改正案について

続 動物愛護法の数値規制改正案について

さて、7月10日に数値規制に関する検討会が行われたようです。
※数値規制については前回の記事を参考にしてください。

詳細は二階堂ふみさんが載せていましたのでシェアさせていただきます。

石山氏が提案した素案よりも犬猫にとっていい方向性に向かってるとのことで、ひとまず前進したと言えるのではないでしょうか。

今回の数値規制の件を知り僕なりの意見や考えを前回の記事で書いたのですが、それがきっかけとな

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動物愛護法の数値規制改正案について

動物愛護法の数値規制改正案について

皆さんは犬が好きですか?
僕は大好きで、愛犬との出会いがなければ果たして今の自分は生きてこられたのかも疑問に思うくらい救われてきました。
(その記事はこちら)

今日中に動物愛護法の各種数値規制改正案が可決されるかどうかが決まろうとしています。
その内容とは、繁殖犬のケージの大きさに関する決議案で今までよりも狭いものが提案されてると二階堂ふみさんのインスタで知りました。

※数値規制は犬や猫の繁殖

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たいせつなことは君が教えてくれた

たいせつなことは君が教えてくれた

いまだに思い出すと、悲しさがこみ上げてくる。
写真を見返すと、涙がこぼれ落ちる。

愛犬のクロが亡くなってから一年以上が経つ。
きっと何年経とうと、生涯忘れることはない。
言葉にしてしまえばペットロスというありきたりな表現になってしまうが、愛犬が死んだ日ほど辛くて悲しくて、涙を流した夜はなかった。

***

実家に帰れば、クロちゃんが尻尾を振って喜んで出迎えてくれる日々は永遠に続くものだと思って

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僕らが君たちのために

僕らが君たちのために

「家の中に猫、皿の上に牛」
畜産動物を食べながら愛玩動物を飼うことの矛盾を指摘した言葉だ。
僕もこれまで到底測り切れない量の肉を食べ、そしてペットを飼っては愛してきた。
ペットが死んだ日には泣きに泣き、その日もまた肉を食べていた。
人は相反するモラルを内に抱えながら生きている。

***

僕は小さい頃に昆虫博士になりたいと夢見たことがあるくらい虫が好きだったから、大人たちが虫を毛嫌いしながら動物

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