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よいリーダーになるために

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私の考える理想のリーダー像についての記事をまとめました
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記事一覧

本当は怖い”君にしかできない”という誉め言葉

本当は怖い”君にしかできない”という誉め言葉

”この仕事は君にしかできなかった”
”君がいたからこその成果だ”
こんなことを上司から言われたら、相当に嬉しいと感じる人が世の大半ではないだろうか。
しかしながらチームの指揮官がこのような言葉を言われたら、ドキッとするべきだと私は考えます。

チームの指揮官に求められることは、”常に成果を出し続けること”です。
そんな中で、ある特定の人(ここではAさんにしましょう)にしかできない仕事 があるチーム

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管理しない管理職最強仮説

管理しない管理職最強仮説

表題は最近私が考えていることで、私が目指したいと思っている自分の姿のことです。
というのも、今の職場の私の上司は締め付けの厳しい方で、私自身はまだしも私の同僚や部下はとても苦しい思いをしています。
しかも、管理職はやることのバリエーションを増やすばかりで集中・収束させる方向に指示を与えず、これではいない方がまだマシだ!とまで思われている。
それを反面教師にして、そんな風にならないためにはどうしたら

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育てる とは何か?

育てる とは何か?

リーダーたるもの部下を育成しましょう、とか、部下が育たなくて困っている といった言葉をよく聞くのだが、
そもそも“育つ”って何だ?という疑問から、部下を育てるために必要なことについて紐解くことを試みたい。

■“育つ”の定義おそらく“育つ”=一人で出来ることが増える、と定義できると思われる。

子供の育ちは

・一人で立てるようになった
・一人で歯が磨けるようになった
・一人で自転車に乗れるように

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”社会的手抜き”を抑制する組織を作るには

”社会的手抜き”を抑制する組織を作るには

■リーダーに求められることとは?1.0の能力を持つ人が10人いる組織があるとする。
この組織の能力は単純に計算すれば1.0×10で10となるはずだ。
しかし何の統率も用いない組織では1.0×10とはならず、せいぜい0.8×10=8程度になるのが関の山である。
これは社会的手抜き(=リンゲルマン効果)と呼ばれる。
集団の人数が増えれば増えるほど個人の頑張りが評価されにくくなるため、個々の責任があいま

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雪山で遭難した偵察隊はなぜ間違った地図をもとに生還したか

雪山で遭難した偵察隊はなぜ間違った地図をもとに生還したか

リーダーはフォロワーに焦点と方向性を与えることが最も重要な役割。

今回はある事例をもとに、先が見えない状況下でリーダーが果たすべき役割について考えてみたい。

■ハンガリー偵察隊の雪中演習かつてハンガリー軍の偵察隊がアルプス山中で機動演習を実施していた時に大雪に見舞われて前後不覚の窮地に陥ってしまった。
しかし彼らは”たまたま隊員の一人が持ち合わせた地図”を基に行動し無事に下山できた。
下山して

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よいリーダーは部下がアウトプットの形をイメージできるように指示を出す

よいリーダーは部下がアウトプットの形をイメージできるように指示を出す

↓上司からよくある指示

・教科書や啓発本を本を渡されて「読んでおいて下さい」
・何か課題や問題があるときに「考えておいて下さい」

私はこういった指示の仕方はよくないと思う。

動作の目的・アウトプットの形を伝えていないこういった指示は、動作(手段)を伝えるだけになっている。
しかし本当に上司がしてほしいことは”本を読む”、”考える”という動作ではない。

本当にしてほしいことは、本を読んだり考

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飛び越え指示はつらいよ

飛び越え指示はつらいよ

例えば係長を飛び越えて課長が一般社員に指示を出すことはよくない。
仮に係長の考えが課長と食い違っている場合に様々な問題が発生するからだ。

■飛び越え指示が引き起こすかもしれないこと長の考えが課長と食い違っていることは、担当者にとっては典型的なダブルバインドだ。

ダブルバインドとは2つの矛盾した命令をすることで大きな心理的ストレスを生み出すことを意味する。

詳細は↓に詳しい

マイナビニュース

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よいリーダーは組織の対立から価値の最大化を図る

よいリーダーは組織の対立から価値の最大化を図る

会社で働いていると、組織同士の対立や衝突に出くわすことがある。

・開発は秘密主義で情報を出してくれない
・営業は勝手に情報を販社に伝えてしまう
・品質管理部は顧客の求めている品質をわかっていない

といった具合だ。

こういった状況にあるとき、リーダーはどう対応することが求められるだろうか。

■なぜ対立が起きるかそもそも、どこの部署であっても同じ会社なのだから、顧客にとっての商品の価値を最大化

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私が考えるチーム内相互フォローの仕組みづくり

私が考えるチーム内相互フォローの仕組みづくり

■チーム内の課員同士はどのような関係を構築させるのが良いか。あるべき姿は 課員同士が自発的に相互にフォローし合うことだと考えた。
組織を形成しているのだから、個人の強みを活かしつつ、組織の力で弱みを排除していきたいはずだ。
そのためには、

互いに互いの仕事を理解し、
良いところを認めて共有し
悪いところは指摘しあって共に直す。

という姿が理想的だと考える。

お互いの仕事からシナジーを生み出し

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顧客の価値を生み出さない仕事をいかに減らすか

顧客の価値を生み出さない仕事をいかに減らすか

”部下がどんな業務にどれくらいの時間を使っているか” を把握しているか

これはとても大事な概念であるにも関わらず、なかなか実践している、しようとしているマネジャーに出会うことが出来ない。

■現状を知れば何が見えてくるか例えばハードウェアの設計者がいたとして、その人が一日の時間の20%を伝票処理などの庶務、雑務、社内の報告資料作成、社内の報告会議(これらを社内指向の仕事と呼ぶ)に時間を費やしてい

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よいリーダは焦点と方向性を与える

よいリーダは焦点と方向性を与える

■組織の功罪組織には功罪がある
人間は必ず負荷の低い方に流れる.
常に負荷の高いところに身を置きたいと思っている人間は少数だ.
綱引きでは100kgf引けるAさんと100kgf引けるBさんが力を合わせても150kgfくらいしか引けない.
人数が増えれば増えるほど手を抜く人間が出てくる.
これは組織の罪である.

生命が脅かされない環境において,それなりに忙しく暮らしていけるのであれば,そのぬるま湯

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リーダーとマネジャーの違い、気を付けるべきこと

リーダーとマネジャーの違い、気を付けるべきこと

世の中にはリーダー論なるものとマネジメント論なるものがある。
しかしリーダーとマネジメントの区別は曖昧でどちらも同じような定義で使われているように思われる。
一方で一般的な会社の中では課長はマネジャーと定義されるし、係長はマネジャーではない と定義されているだろう。
リーダーについては班長も主任も係長も、ともすれば一般社員であっても当てはまる人はいそうである。
つまり、語感としては同じように扱われ

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成果を決めるモチベーションと心の薪

成果を決めるモチベーションと心の薪

リーダーの存在意義は人的リソースの活用によって組織の成果を最大化することだ。
そこで重要なことの一つにメンバーの動機付け(モチベーションの設定)が挙げられる。

人間は心で動く。何をやるにも動機(モチベーション)が無ければ始まらない。
ひと昔のおじさんにこの話は伝わらないことが多いのだが、モチベーションは限りあるリソースである。
無限に湧いて出てくる類のものではない。
私はモチベーションを火と薪に

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リーダーよ、それは本当に失敗か?

リーダーよ、それは本当に失敗か?

■失敗の定義とは?
あることに取り組んで何も学ぶことができなかったならば、その行動は失敗と言っていいだろう。
しかし”学ぶ”ことができたのであれば、それは失敗と呼ばれるべきではないはずだ。

開発業の本質は”新しい何か”を発見し、それに価値を見出していくことなので、”新しい何か”を発見するまで試行錯誤を繰り返すことになる。
その工程は死屍累々、想定通りに進むことはほとんどない。
ここで繰り返される

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