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  • 読書記録

    これまでの読書まとめ

記事一覧

ドイツでコロナに罹患しました

この秋、コロナに罹患しました。 健康優良児と信じて疑わなかった自分が罹患した、という事実を認識するのに正直時間がかかりました。体調不良の日ですら、人と会うと「元…

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1年前
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読書記録: 旅するフォトグラファー

「3月のライオン」という漫画に、主人公が「あの日が今の自分の一部を間違いなく作ってくれた」と言う場面がある。(正確には覚えていないけど、確かそのようなニュアンス…

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2年前
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読書日記: この年齢だった!

高校生の頃初めて観た、イタリア映画「ニューシネマパラダイス」。ストーリーも、思わずため息がもれるほど美しい音楽も魅力的だったけど、何より忘れられなかったのは、主…

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3年前
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読書日記: 噓つきアーニャの真っ赤な真実

日本を代表するロシア語の同時通訳者であり、作家・エッセイストとしても活躍した米原万里の代表作「噓つきアーニャの真っ赤な真実」。 彼女は子どもの頃、チェコ・プラハ…

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読書日記: マチネの終わりに

どうしてもどうしても読んでみたくて、去年日本から友達に送ってもらった小説が、この本。 本当に、至福の読書時間だった。言語化にすらしたことなかった無数の…

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3年前
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いつだって冷静な莉子さん

 定職につかない若者と、マツコ・デラックスが直接対話をする番組を見たことがある。 「働く意味が分からない」と発言する若者の一人から、 「(働くことで)マツコさ…

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4年前
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ドイツでコロナに罹患しました

ドイツでコロナに罹患しました

この秋、コロナに罹患しました。

健康優良児と信じて疑わなかった自分が罹患した、という事実を認識するのに正直時間がかかりました。体調不良の日ですら、人と会うと「元気そうね!」
と言われる私が「たまたまちょっと疲れていた時に」「一気に気温が下がり」「薄着で外出してしまい」「さらには、その日に暖かくしないまま寝て」という様々な要因によって引き起こされたコロナ。

実際かかって、「へばりつくような史上最

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読書記録: 旅するフォトグラファー

読書記録: 旅するフォトグラファー

「3月のライオン」という漫画に、主人公が「あの日が今の自分の一部を間違いなく作ってくれた」と言う場面がある。(正確には覚えていないけど、確かそのようなニュアンスのこと)人生でそういう瞬間や出会いは数多くあるけれど、この本を読んだ時に思い出したのは、そのセリフだった。

大学生の時、MIKA POSAという写真家の写真集をよく見ていた。彼女が撮るパリのこどもの表情が大好きで、どうしてこんなに子どもた

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読書日記: この年齢だった!

読書日記: この年齢だった!

高校生の頃初めて観た、イタリア映画「ニューシネマパラダイス」。ストーリーも、思わずため息がもれるほど美しい音楽も魅力的だったけど、何より忘れられなかったのは、主人公トトが何十年かぶりに故郷に帰ってくる場面だった。いつか私も自分が育った町を出るのだろう。まだ自分の将来も未来も分からなかったけど、そう予想したのはこの時だ。

そしてその後監督のジュゼッペ・トルナトーレが撮影当時32歳だったということを

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読書日記: 噓つきアーニャの真っ赤な真実

読書日記: 噓つきアーニャの真っ赤な真実

日本を代表するロシア語の同時通訳者であり、作家・エッセイストとしても活躍した米原万里の代表作「噓つきアーニャの真っ赤な真実」。 彼女は子どもの頃、チェコ・プラハで5年過ごした。そこで旧ソ連を中心とした世界50か国から生徒が集まっていたソビエト学校に通い、ロシア語を習得。帰国してから30年以上経ち、当時親友だったギリシャ人のリッツア、ルーマニア人のアーニャ、そしてユーゴスラヴィア人のヤスミンカを探し

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読書日記: マチネの終わりに

読書日記: マチネの終わりに

どうしてもどうしても読んでみたくて、去年日本から友達に送ってもらった小説が、この本。

本当に、至福の読書時間だった。言語化にすらしたことなかった無数の感情を、ここまで言葉に表現できる人がいるなんて、と驚きながらページをめくった。日本語を読めることの幸せの一つは、この本を楽しめることなのかもしれない、と本気で思ったほど、世界中の翻訳家泣かせの文の美しさが、至るところに散

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いつだって冷静な莉子さん

いつだって冷静な莉子さん

 定職につかない若者と、マツコ・デラックスが直接対話をする番組を見たことがある。

「働く意味が分からない」と発言する若者の一人から、

「(働くことで)マツコさんはどう人の役に立っているのか」と聞かれ、彼女がこう答える。

「役に立ちたいと思ってる。こういう仕事をしていたら、間接的に誰かの救いになっているかもしれない」

 間接的と誰かの役に立つ。それは誰かの気持ちを楽にしたり、時として

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