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美しい事業/体験のつくり方と伸ばし方

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優れたユーザー体験のつくり方と、そのサービスをいかにグロースさせていくかについて、「いちばんやさしいグロースハックの教本」の著者である梶谷が考えていることを発信するマガジンです。
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#マーケティング

"Goal Oriented"で優れたプロダクトロードマップ策定のための5つのステップ

"Goal Oriented"で優れたプロダクトロードマップ策定のための5つのステップ

プロダクトマネージャーにとって、プロダクトが進むべき道のりを規定するプロダクトロードマップの策定は最も重要な仕事の1つです。

しかし、プロダクトロードマップの策定は、顧客ニーズ、競争戦略、技術変化など様々な要素を考慮する必要があり、実はかなり難易度が高く奥が深いものでもあります。

本記事では、プロダクトマネージャーが優れたロードマップを策定するための5つのステップを解説します。

自社のUlt

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(本質的な)グロースハックは"ロストテクノロジー化"してしまったかもしれない

(本質的な)グロースハックは"ロストテクノロジー化"してしまったかもしれない

最近思うのが、「(本質的な) グロースハック」ってもしかして "ロストテクノロジー化" してしまった?ということです。

自分は8年前にグロースハックについての本を出版し、その後2018年辺りまでグロースをテーマにしたコンサル/顧問業をし、企業経営を経て5年ぶりにグロースなども含んだテーマで様々な企業のアドバイザーをしています。

その中で、意外とこの5年間でグロースについて精通している人が市場に

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プロダクトを死へと誘う複雑性の恐ろしさと、それを最適化する10個の方法

プロダクトを死へと誘う複雑性の恐ろしさと、それを最適化する10個の方法

ある研究によると、80%のユーザーがプロダクトの機能のうち20%しか使っていないことが分かっています。

優れた体験のプロダクトを作り上げ成長を実現する上で、複雑性の弊害をしっかりと理解し、それに正しく対処することはスタートアップや新規事業を始める企業にとって必要不可欠な能力です。

この記事では、複雑性がUXに与える悪影響を複数の研究を引用しながら示し、プロダクトの複雑性を最適化して優れたサービ

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中上級者向けのサービスグロースガイド② ~数値改善の極意~

中上級者向けのサービスグロースガイド② ~数値改善の極意~

中上級者向けのグロースガイドシリーズの第二弾の本noteでは、グロースの要とも言える「数値改善の極意」について書いていこうと思います。

第一弾をまだ読まれていない方はぜひ読んでみてください。

サービスグロースにおける数値の伸ばし方は、突き詰めると次の3つのポイントに集約できます。

1. 伸ばしたい指標の分岐点を見つける

指標には、ほぼ必ずと言って良いほど分岐点が存在します。

まずはそうい

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中上級者向けのサービスグロースガイド① ~指標設定の極意~

中上級者向けのサービスグロースガイド① ~指標設定の極意~

これから3回のシリーズに分けて、サービスグロースにおいて中上級者が意外と見落としがちな3つの重要なテーマについて書いていこうと思います。

第一回目は「グロース指標の設定」について。

グロース指標の概念グロース指標とは、KGIやKPIなど、サービスを伸ばすための指針として設定する数値のことです。Metrics(メトリクス)とも呼ばれます。

Metrics選定は、グロースのセンスが問われる実は非

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UX改善の施策アイデアが無限に出てくるチームをつくる方法

UX改善の施策アイデアが無限に出てくるチームをつくる方法

サービスUXの改善や、グロースの施策を考えている中で、施策アイデアが出づらくて困っている会社は多い。

ちょうど昨日もグロースのコンサルをしている中で、そういった相談を受けたので、今日は「施策アイデアを考えるのが強いチームの作り方」について書きたいと思う。

やり方はシンプルに、チーム全体が日常的に良いサービスを使いまくって、参考になる箇所をストックしていくようにするというものなのだが、実際それを

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初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

新しくサービスやブランドを立ち上げた人から、「最初のユーザー獲得で苦戦しているのだが、どうすればいいか?」といった相談を受けることが多い。

どのサービス・ブランドでも共通している基本戦略があるので、いつもそれを答えているのだが、意外にもそれで道が開けている人が多いようなので今日はそれについて書こうと思う。

初期ユーザー獲得の大前提まず、大前提として、大規模なマスプロモーションを打てる大企業では

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日本・米国・インドでの経験を経てまとめ上げた最強のグロースハッカー・サービスデザイナー育成プログラム

日本・米国・インドでの経験を経てまとめ上げた最強のグロースハッカー・サービスデザイナー育成プログラム

スタートアップにおいて、メンバーがスタープレイヤーに育つ環境を整えてあげるのは企業として成功するためにも、先の見えない危険な賭けに乗ってくれたメンバーに応えるためにも非常に重要だと考えています。

今日はMESON社内で実施している、若手をサービスデザイン・グロースの領域におけるプロフェッショナルに育て上げるプログラムを公開します。

このプログラムは、リアルタイムで進化させているので足りていない

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サービス改善やグロースハックでぶち当たる「これは正しい因果か、因果が逆なのか、ただの相関なのか問題」の解決法

サービス改善やグロースハックでぶち当たる「これは正しい因果か、因果が逆なのか、ただの相関なのか問題」の解決法

グロースやサービスデザインのメンタリングをする中で、しばしば相談を受けるのが、

「ある機能Aを使っているユーザーの継続率が高いことが分かったが、これは正しい因果関係かどうか、どうやって確かめればいいか?」

という相談だ。

具体的には「ある機能Aを使っているユーザーの継続率が高い」ときに以下の3つのパターンが考えられる。

A)順因果:機能Aを使うことがユーザー継続率の押し上げにつながっている

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サービスのグロースやUX改善に不可欠なMixpannelやAmplitudeの計測設計

サービスのグロースやUX改善に不可欠なMixpannelやAmplitudeの計測設計

スタートアップの登竜門として有名なY combinatorのPodcastを仕事への行き帰りの移動中に聞いているのだが、彼らはとにかく「Growth」という言葉を連呼する。

スタートアップにとって、サービスの成長が全てだからだ。

ではそのサービス成長を実現するにあたっての最初の一歩はなんだろう?

それは数値計測を正しく行えるようにすることだ。

なぜなら数値が正しく取れなければ、サービスが正

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グロースハックで良い施策が思いつかないスランプに陥ったときのガイド

グロースハックで良い施策が思いつかないスランプに陥ったときのガイド

グロースハックの全体プロセスは以前記事で詳述したが、それでも前に進めなくなるときが来ます。

最も代表的なのはKPIが決まっても、それを向上させるための有効な施策が思いつかないときです。

有効な施策を思いつくためには「なぜKPIが低いのか」「こうしたらもっとKPIが向上するはず」という仮説が必要ですが、ユーザーテストやデータ分析から有効な仮説が作れないというケースも極まれにあります。

例えばメ

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スタートアップにおいて最も重要なPMFの図り方と達成方法

スタートアップにおいて最も重要なPMFの図り方と達成方法

スタートアップにおいて重要なのは、ただ一つ。プロダクト・マーケット・フィットに到達することだけだ。

「インターネットの覇者」とも呼ばれるNetscapeの創始者、そしてFacebookやeBayのボードメンバーとしても知られるマーク・アンドリーセン氏が発したスタートアップに関する格言です。

自身の起業経験や投資家としてスタートアップを知り尽くしてきたアンドリーセン氏が、スタートアップにとって唯

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ワークショップデザインにおいて一流と二流を分けるもの

ワークショップデザインにおいて一流と二流を分けるもの

コンサルの仕事の依頼でワークショップものが増えてきた。

特に大手のクライアントほどワークショップ形式で難しいお題を解いて欲しいという依頼が多い。果たしてこんな若造で良いのかと思うほど、日本を代表する企業の重要な意思決定をワークショップ形式でお手伝いしている。

もともと自分はワークショップデザインが得意なのだが、それでもいくつかワークショップをやる中で、素晴らしく上手くいくワークショップと失敗で

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ほとんどの人が勘違いしているグロースハックにおける最適なフレームワーク

ほとんどの人が勘違いしているグロースハックにおける最適なフレームワーク

グロースハックにおいて、最も有名なモデルはおそらく 「AARRR(アー)」モデルでしょう。

サービス全体をユーザーの行動に合わせた5段階のステージに分け、各段階の離脱率をファネル(ろうと)の形で整理したものです。

「AARRR」 は 、 ①ユーザーを獲得 (Acquisition、アクイジション)し、②そのユーザーにサービスの価値を感じさせ(Activation、アク

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