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写真・短編小説・詩

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様々な内容にチャレンジしてみたいと思います😄皆様の人生において、何かのきっかけになりますように😊
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#花

瑠璃色の切符

瑠璃色の切符

夜明けという駅のホーム
ひとり待っているけれど
次の列車が来ない
誰もいないこの駅
あるのは缶珈琲と切符だけ
時刻表を見てみる
自分を大事を想えたら
そんな風に書いてある

柔らかな夜風が今を
線路に咲く花が心を
そっと教えてくれる

列車の音
闇払うライト
ホームに列車が来る

今までの自分を
飲みかけの缶珈琲で流し込み
瑠璃色の切符はポケットに

走り出した列車は1両
車窓の向こう
ゆっくりと

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次回予告

次回予告

綺麗な場所だと思うたら
婆さんトコトコ引き返す
この先もっと綺麗なのに
聞くと婆さん足止めて
今ので十分
先は次回のお楽しみ
また連れてきてな
少し残しておくくらいが丁度良い
そう言うて笑ってた

次回
思い出の花がこの道を彩る

異質な花

異質な花

素敵かどうかは自分が決めるもの

他人が思う素敵とは異質

自分が素敵と思える花を咲かせる

それで十分

異質な花 そう 素敵な花を

私の花

私の花

あなたが知らないだけ

あなたの知らない場所で
懸命に咲いてる

別に知らなくてもいい
知られなくてもいい

あなたの為に咲いてる
誰かの為に咲いてる
そういう訳じゃないから

どう見られようと
どう言われようと
それはかまわない

大切なのは 私
想うは 花

私は私の為に咲く

ひとえに それだけでいい

日陰のある場所

日陰のある場所

日向

映えて見えるは良いけど
身を隠す場所もなければ
いつでも誰かに見られて
汗は止まらず喉も渇いて
ただ日暮れが待ち遠しい

そんな場所

日向はたぶん
長く居座る場所じゃない

どんな花であろうと
日陰ある場所にいてこそ
色味も生気も深みを増す

日の当たる場所が全てじゃない
日陰ある場所で花を咲かせよう

定め

定め

雪は降ったら解けるが定め

雨は降ったら乾くが定め

花は咲いたら散るが定め

人は

泣いたら笑うが定め

それぞれに事情

それぞれに事情

花散らす雨
放っておけば間も無く散るものを
なぜそんなに急かす

いや

雨も降りたくて降っているとは…
雨降らす雲
なぜ…

いや

雲も降らせたくて降らせているとは…
雲をつくる空

いや その空だって…

誰のせいでもない
何のせいでもない

せいにしてるのは
この私

花散らす雨も
雨降らす雲も
雲つくる空も
それぞれに事情

散らしてほしくない
それは 私の事情

誰のせいにもせず
何の

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季節に咲く花となれ

季節に咲く花となれ

花の命は短いと
人様は言うけれど
人の命は長すぎると
花なりに思う

季節の中で開花する命が花
時代の中で埋没する命が人

人も 季節に咲く花となれ

仮に短くとも
季節の中で咲いてこそ
命は その輝きを解き放つ

清らかであれ

清らかであれ

清らかな水であれ

それでこそ気丈な幹を育てることができる

それでこそ素敵な花を咲かすことができる

ひとえに 清らかであれ

内緒のお話

内緒のお話

あたしは知ってるよ
手にしたお花がぽろり涙を流したこと

あたしは知ってるよ
温かかった夕日がそっと夜を呼んだこと

あたしは知ってるよ
輝くお星さまを朝日がふっと消したこと

あたしは知ってるよ
お山の色を神様がさっと塗り変えたこと

あたしは知ってる
あたしは知ってるよ

でも 内緒だよ

涙が心に染みて咲くお花

涙が心に染みて咲くお花

涙が心に染みて咲くお花

わたし

すぐに摘まないと

あっという間にしぼんでしまうお花

さあ 摘んで花瓶へ

お花を見てごらん

とっても魅力的なんだから

散って枯れたら

散って枯れたら

散って枯れたものは肥やしとなり
次の季節の花を咲かせる

想い散って心枯れたら
どんな花が咲くだろう

北の大地

北の大地

あなたを守りたい一心だった
強くなれたのは紛れもない
あなたのおかげ

もう恐れはしない

時代の花となりて
この夢に咲き
この夢に散る

迷いなき道に咲く花はいつも
ひときわ美しい

枝先の想い

枝先の想い

手を離した途端 風と共に消えた夢

時代運命で語るほどのこともない
散り時を知る枝先の想いを
吹く風が知る由もないように
儚さを知るその指先の想いを
世間の眼が知る由もないように

芽吹く春を待ち焦がれるように
眩しい季節の風を憧れるように
人は誰もが心に咲く
夢という花を摘むのだろう
ただその指先は
いつも微かに震えてる
それは憧れだけではないことを
心が知っているからなのだろう