「（本格的に書く、）作家の一日」

　通常、作家の一日は非常に個人的で、その人の作業スタイルや締切、プロジェクトの性質によって大きく異なります。
　取材のために外国まで行く必要がある作家や一枚の写真を眺めてイメージを膨らまし書き切ってしまう作家など多種多様です。
　しかし、一般的な流れを紹介することは可能です。

　朝、多くの作家は早起きをして、まずは一日の始まりに瞑想や軽い運動などで心身をリフレッシュさせることを好みます。
　それから朝食を摂りながら、新聞や書籍を読むことで、最新の情報を得たり、インスピレーションを受けたりします。
　昼夜逆転の作家は、夜の７時頃に起きます。
　生活リズムは人によって違います。

作家の本棚

　その後、彼らは執筆活動に取り掛かります。
　作家によっては、特定の時間帯に集中して書くことを好む人もいれば、一日中断続的に書き続ける人もいます。
　また、執筆環境も重要で、自宅の静かな書斎で作業する作家もいれば、カフェの喧騒の中でインスピレーションを得る作家もいます。
　中には人に邪魔されたくないために、わざわざラブホテルで執筆する作家がいます。
　彼らにとって書く環境は大切です。

作家の書斎

　昼食後は、再び執筆活動を行うことが多いですが、この時間帯には編集作業やリサーチ、メールの返信などの事務作業を行うこともあります。
　また、出版社やエージェントとのミーティングが設定されている場合もあります。

　夕方になると、多くの作家はその日の執筆を終え、読書や散歩をしてリラックスする時間を持ちます。
　これは次の執筆活動に向けて心を休める重要な時間です。

　夜は家族と過ごす時間を持ったり、友人と交流したりすることもありますが、インスピレーションが湧いた場合は夜遅くまで執筆を続けることもあります。

　最後に、一日の終わりには翌日のスケジュールを立てたり、書いた内容を振り返ったりすることで、自己評価を行い次の日への準備をします。
　最後まで原稿を書いてしまわずに、書くことができるところで、わざと翌日にまわす作家が多いです。作家にとって書けないことは苦痛だからです。

　このように作家の一日は多岐にわたる活動で構成されており、創造的な作業だけでなく管理業務も含まれています。
　それぞれの作家が自分自身に合ったリズムを見つけることが大切です。

坂口安吾の書斎