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短歌🕊️

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#言葉

【短歌】ほんの少しだけ、とてつもない希望

【短歌】ほんの少しだけ、とてつもない希望

『 ほんの少しだけ、とてつもない希望 』

いつもなら電話待つけど五時半の雲がうさぎでそれから今日ね

花鳥風月を避けては捻くれる無加工記憶何色してる?

らりるれろラインリンドンルイビトンレインロルバーン死は踊るもの

落ちている一円玉を集めたら自己判断の寿命を突破

人生は豊か 全ての恋うたに宿るあなたが振っても恋びと

生きてよを食べきれないふり飽きたから食べログ評価5にしてまたね

公園の

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【短歌】星が騒いで僕にぶつかる

【短歌】星が騒いで僕にぶつかる

【短歌連作】

星が騒いで僕にぶつかる

生きること辞退しますと目を瞑る星が騒いで僕にぶつかる

この世には想い残したことがある。花の種類を全て知らない。

「ん」を集め終わりの理由並べても魔法使いはここにいたんだ

青い蝶アンダーグランド女王様 紙飛行機の金メダリスト

愛だけは書き順無視して良いらしく心から書くあとはどうでも

太陽光よりも夕陽が勝つ理由クリームソーダを唯一殺せる

"去年より

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【短歌】【木更津】生きているまち、おなかのあたり

【短歌】【木更津】生きているまち、おなかのあたり

『生きているまち、おなかのあたり』

恋人の聖地伝説おんぶして渡りきれたら
永遠だって

君去らず
確かな記憶春想う
桜前線あの年よりも、

一時間一本一両
見かけたら
運気上昇ぱーせん願掛け

タイムマシン潮の香りが懐かしい
ふるさとの夏ふるさとが夏

おっさおっさ お隣同士あまりにも
木更津生まれの主張がつよい

このまちのドン・キホーテに慣れていて
あっちはただの雑貨屋らしい

逆立ちでみる

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【短歌】リピート ジ・エンド

【短歌】リピート ジ・エンド

連作『 リピート ジ・エンド 』

殺す殺す 架空のものと笑ってた多重人格 今あやかちゃん

お姫さま抱っこしてよと言うAを想像で描け(偏見警察)

清潔な空気が嫌いシャボンだまアブラカタブラニンニクマシマシ

冥福も祈りも意味を知らないで皺と皺だけ合わせるあそび

頭蓋骨だけは埋めずに持っていて土に溶けずに仮・平和辞退

さもないと、人質が死ぬ明日咲くあの蕾より星愛(な)でまわせ

瞳(め)に映

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【短歌】乾燥花

【短歌】乾燥花

『乾燥花』

晴天の空に願いをかけてみる気温が僕に返事をくれる

慣れていたはずの帰り道だった過去形でしか見えなくなった

ありがとう匂いも影も変わらずに大人にさせないあなたがだいすき

雨だけが存在しない天気予報枯れないもののほうが少ない

花が呪う乾いたこころ飾るためドライフラワー大きな壁紙

色の名は何百種類もあるらしく「青」は唯一 譲れない「青」

都合よく二季しか覚えていないからさくらと

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【短歌】ここからが現状打破

【短歌】ここからが現状打破

『 ここからが現状打破 』

昼に起き風が強いし外に出てそのまま花になりたい 曇り

背中には羽が生えてて飛ぶことを恐れないから上手に生きる

夕焼けを持って帰れば二十四時間を延ばして永遠(とわ)になれるね

本当の回鍋肉はピーマンを入れるほんとうってなんだったっけ

憎しみの分別方法だけがないごみカレンダーは役に立たない

きみの声特別だったこれからがきみじゃなくても特別になる

散る花はいった

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【短歌】ふつうのあいだよ

【短歌】ふつうのあいだよ

『ふつうのあいだよ』

咲くことでやっと選択肢になれる 刺したら自由になれるなんてね♡

ああ煙草?吸ったことないよ笑これからも笑(あの一本はふたりの秘密)

しあわせは歩いてこないえ、なんで?私にすればしあわせなのに

骨太になろうね並べたときに喉仏もちゃんとわたしにみせて

エンターテイメントあなたが大口で頬張る姿に追加で課金

ほんとうにわたしを大事にできるならショートケーキのいちごをちょう

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【短歌】生命線をなぞって

【短歌】生命線をなぞって

生命線をなぞって

細長い手相のひとつにマステ貼り運命なんてなかったことに

やあ答えまだ出会いたくなかったなこれから間違いだらけにしよう

死神をクロックムッシュでおもてなしクックパッドははずれもあるけど

未遂かよ地上に落ちる夢を見たあのまちだけのルールがあった

「ん」を集め終わりの理由並べても魔法使いはわたしだったね

春に咲く花を待ってる毎年のことでしょ名前くらい覚えて

さくら 今、あ

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今日の嬉しい出来事!

今日の嬉しい出来事!

今日のうたの日17時部屋に投稿した短歌です。

初めて、首席をいただきました!

今年の二月から投稿を始め、気が向いたときに作品をつくり、得票平均はだいたい音符5つもらえるかどうかのレベルでした。

期待できるわけではないのに、いつも締切から発表までの三時間をそわそわして過ごし、発表時間になったら下の方から名前を探し、納得したりできなかったり、それなりに楽しんでいました。

もちろん、どんまい評価

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短歌を詠むことが楽しい

短歌を詠むことが楽しい

私はことばを綴ることが好きだ。そして趣味のひとつが短歌を詠むことだ。短歌を詠み始めて半年が経つか経たないかくらいの最近、やっと「楽しいな」と思えるようになってきた。

今のところは、私自身の経験やその場で感じたことをそのまま単純に詠むことが多い。それしかできない。昔の恋なんかは素材にしやすい。おかげで未だに縋り付くような過去の失恋も、悪い失恋ではなかったなと思える。作品をツイートをしたりメモに溜め

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私と短歌について

私と短歌について

私はいま、短歌を詠むということについて葛藤している。

わかってもらえないことに怖がっている。私のなかで思い描いている情景が読み手に伝わらなかったら、と思うと悲しい。そうして、わかりやすい言葉ばかりを並べようとする。想像してもらうという一番大事な行為を省かせて、そのままで理解できるかたちにしてしまう癖がある。これが私の詠む短歌において致命的な欠点だと思う。

単純に、言葉を多く知らない、という理由

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