マガジンのカバー画像

🌿もちよる詩集/詩の朗読

43
詩が好きです。そして「声に出して読む」ということの大切さに気づく日々です。 詩の力を借りて、音読する。そうしているうちに詩が生活の一部になれば。詩の朗読会など、少しずつはじめてみ…
運営しているクリエイター

#詩

孤島

孤島

「はっ と目が覚め
頭に浮かんだことを
メモしたけど呟いてもみる。。
『人は元来わかり合えないものなのだ』
…というところから
出発すべきなのではないかと。
それぞれ、
体という入れ物の中に入っている。
わからない者同志が生きてる連続、
それこそ奇跡なのではないかと。
“一瞬の重なり”以上に
期待しすぎてやしないかと。。」

(※2022年4月5日(火)早朝のツイート)

私はいつも突然で唐突であ

もっとみる
何者でもない自分

何者でもない自分

ある時から
わたしは こう思っている

「私は『何者でもない』自分を愛してる」と

 *

この美しい空
画家なら描かずにおれない…

舞い落ちる紅葉
詩人なら謳いあげたくなる…

寄せては返す波の音
音楽家なら再現したくなる…

歓喜、情熱
踊り手なら体が突き動かされる…

─ 全てに魂が宿っている ─

その生命力に
少しでも触れた途端

私の五感は共鳴し始め
狂おしいほどの感動が生まれ出る

もっとみる
白湯

白湯

白湯の音
白湯のにおい
白湯のぬくもり
白湯の湯気

鼻腔に世界の吐息を知らせ
喉元へおりる出会い

ひとりぽっちの時計が止まる

ひとりぽっちのからだに巡る

水がある
温める火がある

眠いと横になれる長椅子がある

温もりと安堵を手に

平和という水を飲む

🌿imo

( peace for essence )

満月

満月

見えずとも
満月が美しいことを知っている
あのふくふくと瑞々しい
ぶ厚い雨雲の向こうには
すっきりと匂い立つ
お月さまが深呼吸しているのだ
あの時泣いてるわたしを
撫でてくれたお月さまが

だから今は
露うつくしい草の匂いと
土と虫の音に
目を閉じ 身を委ね
深呼吸をしよう
風に泳ごう

🌿imo

わたしの涙のささやきが
時を同じくして
海の向こうでも起こった
見えない涙の共振と気づく

ちいさな蝶のはばたき

どうか気づいてほしい
あのひとにも
あなたにも
まだ見ぬひとにも

透明な蝶々の
涙の振動が

やさしく そっと
とどいてほしい

いつものこと

いつものこと

勇気をだして
いざ声をあげると

居場所がなくなる

透明になる

繋がりは引き潮になり

人は通り過ぎていく

取り残されていく

どんどん

どんどん

それでも
炭鉱のカナリアとして
死に続ける

涙を友として

🌿imo

呼び声

呼び声

Luchuの民よ
いつの日か
貧しくとも
自身の足で立とう

悠久に思えるその果てに
かならずや真の自治は来る

悲願は叶う 
問題は その時
以色列になってはいけない(2023〜)
(結局は
こんなマインドを後ろ盾にする基地に
囲まれているのだ
入植されているのだ
侵食されているのだ
わたしたちの島は…)

島が苦しく 島を後にした者よ
それでいい

ただ
島に残った者が
「流浪」を許している

もっとみる
〜ひとり〜『藍色の福音』

〜ひとり〜『藍色の福音』

導かれるように若松英輔さんの本を読む。
昨年 秋から少しずつ手にとり読んでいた
『藍色の福音』。

若松さんの文章を読む時は急ぎたくない。
そうしようと心がけているのではなく、自然とそうなっている。
若松さんの綴る本は決して難解でなく、むしろ私のような者にとって、とても読みやすい文章だ。だからこそ、一行一行を、そしてその行間を、大切にしたい。

いつの間にか、読むペースは一章ずつ。
詩も一編ずつ。

もっとみる
2024 辺野古 Jan.

2024 辺野古 Jan.

今朝は悪寒がした
気圧と寒さのせいと言い聞かせ
起き上がれない身体を説得した
何も食べられなかった
気象のせいにしてしまいたい
でも海からの叫びが聞こえる
心の痛みは
もはや身体的な痛み
凌辱される島は
私のからだ

🌿imo

2024.1.9(火)夜

柔らかな サンクチュアリなる茶室にて 真実という お茶を差し出す