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🌿もちよる詩集/詩の朗読

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詩が好きです。そして「声に出して読む」ということの大切さに気づく日々です。 詩の力を借りて、音読する。そうしているうちに詩が生活の一部になれば。詩の朗読会など、少しずつはじめてみ…
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記事一覧

満月

満月

見えずとも
満月が美しいことを知っている
あのふくふくと瑞々しい
ぶ厚い雨雲の向こうには
すっきりと匂い立つ
お月さまが深呼吸しているのだ
あの時泣いてるわたしを
撫でてくれたお月さまが

だから今は
露うつくしい草の匂いと
土と虫の音に
目を閉じ 身を委ね
深呼吸をしよう
風に泳ごう

🌿imo

合掌とは
心の中で 橋を架けること…なのかな
わたしが ばらばらにならないように

「推」さないです。
私がその人やその作品を好きなだけ。
ただそれだけ。
私がそれを慈しんでいる様子が
あなたにとって不愉快でなければ
それで充分だと思うのです。

(「推し」という言い回しがずっとしっくりこないのです)

わたしの涙のささやきが
時を同じくして
海の向こうでも起こった
見えない涙の共振と気づく

ちいさな蝶のはばたき

どうか気づいてほしい
あのひとにも
あなたにも
まだ見ぬひとにも

透明な蝶々の
涙の振動が

やさしく そっと
とどいてほしい

いつものこと

いつものこと

勇気をだして
いざ声をあげると

居場所がなくなる

透明になる

繋がりは引き潮になり

人は通り過ぎていく

取り残されていく

どんどん

どんどん

それでも
炭鉱のカナリアとして
死に続ける

涙を友として

🌿imo

呼び声

呼び声

Luchuの民よ
いつの日か
貧しくとも
自身の足で立とう

悠久に思えるその果てに
かならずや真の自治は来る

悲願は叶う 
問題は その時
以色列になってはいけない(2023〜)
(結局は
こんなマインドを後ろ盾にする基地に
囲まれているのだ
入植されているのだ
侵食されているのだ
わたしたちの島は…)

島が苦しく 島を後にした者よ
それでいい

ただ
島に残った者が
「流浪」を許している

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〜ひとり〜『藍色の福音』

〜ひとり〜『藍色の福音』

導かれるように若松英輔さんの本を読む。
昨年 秋から少しずつ手にとり読んでいた
『藍色の福音』。

若松さんの文章を読む時は急ぎたくない。
そうしようと心がけているのではなく、自然とそうなっている。
若松さんの綴る本は決して難解でなく、むしろ私のような者にとって、とても読みやすい文章だ。だからこそ、一行一行を、そしてその行間を、大切にしたい。

いつの間にか、読むペースは一章ずつ。
詩も一編ずつ。

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2024 辺野古 Jan.

2024 辺野古 Jan.

今朝は悪寒がした
気圧と寒さのせいと言い聞かせ
起き上がれない身体を説得した
何も食べられなかった
気象のせいにしてしまいたい
でも海からの叫びが聞こえる
心の痛みは
もはや身体的な痛み
凌辱される島は
私のからだ

🌿imo

2024.1.9(火)夜

2024 謹賀新年

2024 謹賀新年

《ご挨拶》

旧年中は本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

年明け元日から大変な災害が起こってしまいました。ただでさえ戦争の恐ろしさに苦しい気持ちで過ごしていたところ、あらたまの時に…。

これはやはり「常に考え続けよ」と諭されているような気がしています。

もちろん無理をし過ぎることなく。「ケア」と「対話」を大切に。皆で労いあって。

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柔らかな サンクチュアリなる茶室にて 真実という お茶を差し出す

🌿若松英輔さん
『ひとりだと感じたとき
あなたは 探していた
言葉に出会う』(亜紀書房)
を少しずつ読んでいます。
🌿〜p.81「心の水」。
一言一句、自分のことを言い当てられているようで震えています…