見出し画像

Vol118 1円物件を購入!贈与にはならない??

田舎移住で必要となるのが住まいです。なかには老朽化した物件を無償で譲り受けるケースもあります。この場合の税金等について書いてみました。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの18年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
気に入った方は、フォローをしていただけると嬉しいです。




1⃣ 1円物件は低額譲渡になる


自治体が運営する「空き家バンク」などでは、荒廃した物件を取り扱うことも多く、低額な物件が散見されます。

「土地と建物を無償譲渡すると贈与税がかかりますが、仮に1円で売買したら贈与税はかからないのか?」

残念ながら、第三者同士が不動産を1円で売買したら、売主に譲渡所得税がかかることはまずありませんが、1円で購入した買主には、時価よりも著しく低い価格で不動産を購入したとみなされ、贈与税が発生することになります。

まず、売主は1円で売却をする理由は明確にしなければなりません。
いわゆる、1円の価値しかない「難あり物件」であることを証明する必要があります。

例えば、
① 囲繞地であり、前面道路に接道しておらず車の乗り入れが難しい
② 家の中には大量の残置物があり、カビがひどい
③ 雨漏りなど多額の修繕費が必要

「難あり物件」のため、固定資産税評価額での売却が難しいことを、売買契約書に特約事項として記載することをおススメします。


2⃣ 1円物件を購入すると「みなし贈与」になる


一般に、1円物件の買主は「みなし贈与」とみなされ、路線価等の物件評価額ではなく通常の取引価額との差額が贈与とみなされます。

例えば、土地・建物の評価額が500万円の土地を1円で買ったなら、その差額分4,999,999円を贈与されたとみなされます。


みなし贈与とは、“一般的な価格との差額分を贈与したとみなして税金をかけますよ”という制度です。

 

3⃣「みなし贈与」と判断される基準 


「みなし贈与」の判断基準は、“社会通念上著しく低い価格”で取引することで、実質的に贈与となっていることや、相手に経済的利益が生じるような場合を指します。

明確な基準が法律で定められているわけではなく、個別に判断されることが原則です。

但し、過去の判例では、“著しく低い価格” としての目安は、土地取引の場合であれば、「時価の80%未満の価格」を指すと判断されています。
建物に関しても「時価の50%未満の価格」とする一例が見られます。

どちらにしても、1円での購入はみなし贈与の対象となることを理解しておく必要がありそうです。


4⃣ TOPの画像


最後に、私の好きな町をご紹介
移住地選びの参考にしてくださいね。

長崎県波佐見町
 
波佐見町は、長崎県のほぼ中央に位置し、県内で海に面していない唯一の自治体です。
その波佐見町と言えば、江戸時代前期から続く「波佐見焼」が有名です。
長年、隣町の有田焼の陰に隠れてきた波佐見焼ですが、近年ではそのおしゃれな見た目と使いやすさから注目を浴びています。私たちの暮らしに寄り添う焼き物として、日用食器で高いシェアを誇っています。
また、日本の棚田百選に認定されている鬼木棚田をはじめ、美しい景観場所も多いことから、波佐見町の観光客は年間80万人に増加をしています。
休日には波佐見焼の窯元やSHOPを巡ってみたいですね。
そして日常の食卓に、素敵な波佐見焼の食器が並んだ生活も憧れますよね

最後まで読んでいただき有難うございました。
気に入っていただけたら、フォローをしてもらえると嬉しいです。

移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。