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IDx | IDL magazine

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多様な背景を持つIDLメンバー(=IDLists)が、国内外のデザイントレンドや、仕事や生活するうえで日々感じているちょっとした「問い」や「気づき」を、わかりやすいストーリーとと… もっと読む
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記事一覧

なぜ、デザインが重要なのか?<サーキュラーエコノミーのデザイン②>

なぜ、デザインが重要なのか?<サーキュラーエコノミーのデザイン②>

映画『チャーリーとチョコレート工場』に出てくるウォンカチョコを彷彿とさせるユニークなパッケージに包まれたチョコレートバー「Tony’s Chocolonely(トニーズ・チョコロンリー)。オランダのスタートアップが製造するチョコレートだが、日本でもPLAZAなど海外商品を取り扱うお店でも売られている。重量感たっぷりのチョコバーの分厚さと相まって、思わず手に取りたくなる。

明るくポップなデザインに

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廃棄するものがない世界へ。<サーキュラーエコノミーのデザイン>

廃棄するものがない世界へ。<サーキュラーエコノミーのデザイン>

コロナ禍で在宅勤務が増え、家庭菜園を始めたり、ストレス発散も兼ねて土いじりや農業に挑戦する人が増えている。さらに、これまでは廃棄していたような野菜の切れ端や皮を、家庭で堆肥に戻すコンポストを始めた知り合いも多い。

自ら育て、生ゴミは堆肥化させて土に還し、栄養素の高い土壌でまた野菜を育てる──これこそまさに、廃棄物を出さない小さな循環だ。

世界の中でも特にヨーロッパで先行していた「サーキュラーエ

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いかにしてデザイン組織をデザインするか <DesignOps 実装編>

いかにしてデザイン組織をデザインするか <DesignOps 実装編>

前回はDesignOpsの生い立ちを整理したが、今回はそれをどのように実装するのか?についてさらに読み解いていきたい。

CraftとはDesignOps Handbook“So, What is DesignOps?"の章では次のように記述されている。(前回エントリの冒頭でも紹介した)

また、前回のエントリでは

というMaloufの言葉を紹介し、だがこれはCraftを否定するものではないと言

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小説を読む趣味と、デザインの仕事。

小説を読む趣味と、デザインの仕事。

積読を語るときに、

「一生のうちに読める本などたかが知れている」
「すべてを読みたがるなんて思い上がりだ」

などと見聞きして納得することもあるけれど、何をしてても膨らんでいくブックリストを眺めていると「あれも読みたいこれも読みたい」となってしまいます。いまこうしてエッセイを書いているデスクにもうずたかく積まれた書籍や雑誌の山があり、日々どれから手を付けたものかと思案し、優先順位をつけなければな

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デザイン思考再考−「共感」から「コミットメント」へ−

デザイン思考再考−「共感」から「コミットメント」へ−

連休の間、時間ができたばかりに普段は考えないような余計なことばかり考えてしまいます。

個人的なこだわりではありますが、デザイン思考(この論考では限定的にIDEO−d.school的なデザイン思考を指します)のプロセスの始まりにある「共感(Empathize)」というステップに(文字通り)共感はしつつも、どこかでずっと違和感を感じていました。

デザイン思考の根底にある概念が「人間中心デザイン(H

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プロジェクト遂行の「盲点」とは?
──〈想定外〉に陥らないための思考法

プロジェクト遂行の「盲点」とは? ──〈想定外〉に陥らないための思考法

ビジネスの現場であっても、人生と同様に不確かなことばかりである。
本稿では、その不確かさに向き合ってみようと思う。私たちは少なからず、人生のどこかの時点で──それは職場でかもしれないし、プライベートでかもしれないが──、その不確実性に襲われることを避けられないからだ。
考えてみよう。あなたは今、成功が確実視されたプロジェクトに取り組んでいる。調査は済み、このプロジェクトはイケる、などと考えている。

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いかにしてデザイン組織をデザインするか <DesignOps 生い立ち編>

いかにしてデザイン組織をデザインするか <DesignOps 生い立ち編>

デザイナーが所属するデザイン組織(部門)は、他のどの部門よりも洗練された(クリエイティブな)環境で仕事ができる。逆に言えば、そうであってこそセンスあるアウトプットが出せる・・・
しかし、たいていの場合、そんなことはない。
システムインテグレーターがセキュリティ雁字搦めの環境に閉じ込められ、広告代理店が自社のブランディングをロクにできないように、多くのデザイン(もしくはそれに準ずる)組織は自身の仕事

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「何を変え、何を守るか」を見極める、眼差しの獲得: Design Dialogue #4 レポート

「何を変え、何を守るか」を見極める、眼差しの獲得: Design Dialogue #4 レポート

2022年2月21日、「Design Dialogue」の第4回として、持続可能な「望ましい未来」の形を描くことを目的としたトランジションデザインについて、インスピレーショントークとインタラクティブセッションの場を設けました。

本記事では、当日に行われたプレゼンテーションやディスカッションの内容をダイジェストでお届けします。

トランジションデザインは、なぜ今注目を集めているのか?まずは、IDL

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書評:新卒デザイナーのための本9冊

書評:新卒デザイナーのための本9冊

こんにちは。IDLの川原です。

だんだんと暖かくなり、春が近づいてきました。4月から新人デザイナーとして働かれる皆様、おめでとうございます。

目の前には、ならなければいけない姿と自分の現状との、大きなギャップがあると思います。本稿では、学生からデザイナーになるための処方箋(?)として、9冊の書籍をご紹介します。通りすがりの本屋のディスプレイに目がとまったくらいの距離感で、気になるタイトルについ

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IDLが目指す、「望ましい未来」へのトランジションの為のデザイン

IDLが目指す、「望ましい未来」へのトランジションの為のデザイン

IDL [INFOBAHN DESIGN LAB.](以下、IDL)の辻村です。
2022年が明けて早くも1月が経とうとしています。少し遅れてしまいましたが、今年、IDLが取り組んでいこうとするデザイン実践に関して考えてみました。

IDLではここのところ、「今、ここにある」ことに向き合うデザインから、「今でもなく、ここでもない」未来のことをどうやってデザインし始めるかを考える機会が増えている気が

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習慣をデザインする7つのヒント:IDLのR&Dプロジェクト「Mr.Habit」 pt.1

習慣をデザインする7つのヒント:IDLのR&Dプロジェクト「Mr.Habit」 pt.1

「誰かの行動を変える」ことは、デザイナーにとって、単にイロ、モノ、カタチとして綺麗なものをつくるだけではない、他者や社会との接点をより強く持てる面白さがあると感じています。

3年ほど前、僕が所属するIDL[INFOBAHN DESIGN LAB.](以下、IDL)で実施したR&Dプロジェクト「Mr. Habit」は、「どうすれば持続的かつ自律的な行動(≒習慣)を促すことができるか?」を探る取り組

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IDL/R Design Dialogue vol.14「Transition Design for SX ゲスト:岩渕 正樹さん」全文テキスト付

IDL/R Design Dialogue vol.14「Transition Design for SX ゲスト:岩渕 正樹さん」全文テキスト付

Design Dialogue 第14回目の対話ゲストは、JPモルガン・チェース銀行 デザインストラテジスト、東北大学 特任准教授の岩渕正樹さん。今回のテーマは「トランジションデザイン」です。歴史のリサーチから現在地点を認識し、そこから望ましい未来への道筋を導出する「トランジションデザイン」の理論や方法論について対話しました。

パーソナリティはデザインディレクターの辻村和正です。今回は特別に、ト

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[Event/Webinar] 「「望ましい未来」のためのデザイン:歴史から長期的な変化を捉えるトランジションデザイン考」のご案内

[Event/Webinar] 「「望ましい未来」のためのデザイン:歴史から長期的な変化を捉えるトランジションデザイン考」のご案内

IDL Design Directorの辻村です。

2022年2月21日(火)18:00より「「望ましい未来」のためのデザイン:歴史から長期的な変化を捉えるトランジションデザイン考」と題したウェビナー及びインタラクティブセッションを開催します。

みなさんとお話ししたいこと(イベント概要)今回のIDL Design Dialogueは、昨今耳にすることも増えてきたトランジション デザインをテーマ

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IDL/R Fireside chat vol.8 「Connecting the dots」

IDL/R Fireside chat vol.8 「Connecting the dots」

こんにちは。多様なバックグラウンドを持つIDList(INFOBAHN DESIGN LAB.メンバー)が、1つのテーマに沿ってたき火を囲むように会話する「Fireside chat」の第8回目をお届けします。今回も、メンバー4名による自己紹介&未来談義をお送りします。

IDListによる自己紹介&未来談義は今回で5回目となります。(第1回、第2回第3回、第4回)

今回もこれまで同様「Conn

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