言葉が好き。タイムカプセルのような宝物を増やすために。

言葉が好き。タイムカプセルのような宝物を増やすために。

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amazarashi Live Tour 2023「永遠市」11.25 東京ガーデンシアター ライブレポートのようなもの

全曲ではないのですが、一番好きなアーティストのライブに行ってきたので、ライブレポート……のようなものを書いてみました。特に忘れたくないって思ったところはしっかり…

澪
5か月前

伝えない/伝わらない

「結局他人の気持ちなんて絶対わからない」と言われたら、「何を今更、当たり前だろ」と思うかもしれない。「わからないで片付けずに想像しろよ」とも思うかもしれない。 …

澪
2年前
8

「死にたい」を吹き飛ばす爆弾のような、寄り添う音楽

 私の大好きな曲をいくつか紹介します。「死」に関わる、素敵な曲を選びました。 DADA / RADWIMPS「生まれた時すなわちそれが入り口 あとは誰しもが死ぬ時が出口 生きて…

澪
3年前
5

ものがたりの途中

 誰もが、ものがたりを抱えて生きている。でも、それは落丁・乱丁だらけのもので……大切な部分に限って抜け落ちているような気がしてならない。  人はいつか死んでしま…

澪
3年前
6

優しいって何だよ、

「優しいから、すぐ新しい彼女できるよ」 彼女に振られて、別れる時、そんなことを言われた、という人がいた。「優しいって何だよ、他に何もない時に出てくる言葉だろ」な…

澪
3年前
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他人の言葉とコンプレックス

高校生の頃、よく「細い」と言われた。決して褒め言葉ではない。モデルみたいな綺麗な細さじゃないのは自覚している。不健康な細さ、だったらしい。無理なダイエットしてた…

澪
3年前
18

「泣ける」表現に会いたいだけ

 「泣ける」ってことは、私にとってすごく重要だったらしい。「泣ける話」「泣ける曲」、人によっては「安っぽい」とか思うのかもしれない、そういう類のものが大好物だっ…

澪
3年前
7

書く動機

 話すことが苦手だった。自分の思いをすらすらと口に出せる人がうらやましかった。日常会話は、ふつうは自然に流れていくだけのなんてことないものだろうけれど、私にとっ…

澪
4年前
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amazarashi Live Tour 2023「永遠市」11.25 東京ガーデンシアター ライブレポートのようなもの

amazarashi Live Tour 2023「永遠市」11.25 東京ガーデンシアター ライブレポートのようなもの

全曲ではないのですが、一番好きなアーティストのライブに行ってきたので、ライブレポート……のようなものを書いてみました。特に忘れたくないって思ったところはしっかり書き留めておきたいなって。

5.14歳
「楽しくないけど笑ってみた それでも僕等空っぽだから 今すぐ何かを始めなくちゃ それなら僕は歌を歌うよ」
「それでも」に直接、希望っぽい言葉が続く曲が多いイメージだったけど、この曲の「それでも」は一

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伝えない/伝わらない

伝えない/伝わらない

「結局他人の気持ちなんて絶対わからない」と言われたら、「何を今更、当たり前だろ」と思うかもしれない。「わからないで片付けずに想像しろよ」とも思うかもしれない。

感情のない話し方をする、何を考えているのかわからない、そんな人が怖いと思ったことがある。「他人の気持ちがわかる」なんて本気で思っていたのだろうか。

独り言が多かったり表情がコロコロ変わったり、「わかりやすいな」と思わせる人がいる。外に表

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「死にたい」を吹き飛ばす爆弾のような、寄り添う音楽

「死にたい」を吹き飛ばす爆弾のような、寄り添う音楽

 私の大好きな曲をいくつか紹介します。「死」に関わる、素敵な曲を選びました。

DADA / RADWIMPS「生まれた時すなわちそれが入り口 あとは誰しもが死ぬ時が出口
生きてることそれこそ回り道 長い暇つぶしそのものが命
なのに なぜに我先に 向かう先は出口とも知らずに
一抜けるために日々自分探し ならぬ肝試し 終いにゃうらめし              

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ものがたりの途中

ものがたりの途中

 誰もが、ものがたりを抱えて生きている。でも、それは落丁・乱丁だらけのもので……大切な部分に限って抜け落ちているような気がしてならない。

 人はいつか死んでしまうということを、初めて知ったのはいつだったか。そのとき、どう感じた?  ……そんなことも忘れて生きてるなんて、気持ち悪い。もし、言葉にできないような、しちゃいけないような思いを、全てとっておく術があったなら……よかった?

「産んでくれな

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優しいって何だよ、

優しいって何だよ、

「優しいから、すぐ新しい彼女できるよ」

彼女に振られて、別れる時、そんなことを言われた、という人がいた。「優しいって何だよ、他に何もない時に出てくる言葉だろ」なんて言っていた。そうかなぁ、と思ったけど、わかるような気もした。確かにここでは、優しいだけじゃ足りなかった、ってことなんだろう。優しいって、本当、何なんだろうな。

最近読んだ「友だち地獄」(ちくま新書)という本で、社会学者の土井隆義さん

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他人の言葉とコンプレックス

他人の言葉とコンプレックス

高校生の頃、よく「細い」と言われた。決して褒め言葉ではない。モデルみたいな綺麗な細さじゃないのは自覚している。不健康な細さ、だったらしい。無理なダイエットしてたわけじゃなく、いたって健康だったけど。

「ちゃんと食べてる?」なんて心配(?)されたけど、むしろかなりよく食べる方。それがわかると「なんでそんなに細いの?」。多分胃下垂だから、っていう答えがあったけど、食べても太らない体質だなんて嫌味だと

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「泣ける」表現に会いたいだけ

「泣ける」表現に会いたいだけ

 「泣ける」ってことは、私にとってすごく重要だったらしい。「泣ける話」「泣ける曲」、人によっては「安っぽい」とか思うのかもしれない、そういう類のものが大好物だった。ちょっと心に響く、とか、そういうのじゃダメ。文字通り「泣ける」ことに価値があった。ものすごく。なんとなく過去形使ってるけど、別に今だってたいして変わってない。

 日常の中で、私が泣く理由のほとんどは悔しさだった。そうじゃない泣き方がし

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書く動機

書く動機

 話すことが苦手だった。自分の思いをすらすらと口に出せる人がうらやましかった。日常会話は、ふつうは自然に流れていくだけのなんてことないものだろうけれど、私にとっては常に厄介な即興劇で、余計なことを言うのが怖くて、考えすぎて、話すタイミングを逃して、そんなことばかり。ああ言えばよかった、この気持ちは伝えたかった。そんな言葉が、もどかしさ、悔しさと一緒に心にたまっていった。

 だから、私には書くこと

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