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ミスマッチの機材選び
最近市場にあるHasselbladを見てると、レンズだけを取って残りのボディとマガジンだけがやたら高値で売られているのは以前お伝えしましたが、その風景は本当に異様で実際に撮影してるハッセルファンにとっては、まるでハイエナに食い尽くされた後の様で怒りさえ感じてしまいます。
結局デジタルで往年のレンズを楽しもうという事なんでしょうが、これって本当に素晴らしいことなんでしょうか?
'50年代後半のレ
写真を撮るということ
私も写真を撮るのが大好きなんですが、一体何故撮影し続けるのかふと考えることがあります。
以前やたらと撮影しまくっていた頃はとにかく街中を歩き回って何気にシャッターを押しまくっていましたが、その中にはもはや今となっては消えてしまった建物や街並みがあります。 代官山の同潤会アパートやタワーマンションが立ち並ぶ前の殺風景な武蔵小杉の空地、などなど今や歴史の資料となりそうなものが「結果として写ってた」、
ストラップでがんじがらめ?
このストラップ取付金具、半月形ですよね。
SWCや500Cの最初期がこの金具が採用されています。
ストラップ側の金具も当然この半円形でコレクター諸氏にはレアものとして神格化されています。
ところがクルクル回転するだけに、ボディ側とストラップ側の半月形の位置がよくピッタリ合ってしまう瞬間があり、何の前触れもなくスカッと外れてしまいます。肩にぶら下げてると・・・!想像するだに恐ろしい!
それで
セコい人のセコい写真
「修理済み」「調整済み」と書いてあるのってありますよね。あれってどこをどこまで手を入れてあるのかが判らないんですよ。
修理・調整にかかる費用にも松・竹・梅があります。グリスを交換しただけ、というのも、全パーツをバラして洗浄し場合によってはパーツを新品に交換して精度を戻していく、というのもどちらも同じ「調整済み」という表記!
だから一概にその表記を信用しない方がいいと思います。かと言って神経質過
物欲と見栄と、Hasselblad
ウチの店で販売するものは全てミントな個体しかありません。自分が欲しい、買いたいと思う個体だけを集めていたら結果そうなってしまった訳です。本当は店頭にもっと在庫を置きたいのですが、ご存知の様に購買欲を刺激されるミントなものが滅多に市場に出てこないのです。だからいつもお客様からの捜索依頼を受けた「宿題」に追われているという状況です。
そんな希少な個体をリペアに出し、パーツも可能な限り新品に交換して、
バルサム切れ上等!キズ上等!
私が個人的に大好きなレンズはC120mm f:5.6です。
この暗さに腰をぬかしてしまう人も多いかもしれませんが、その描写の美しさを味わってしまうと全く苦になりません。アバタもエクボです。
前玉が手磨きの蛍石、という噂は昔からよく騒がれていましたが、私にとっては蛍石であろうが胆石であろうが関係ないのです。肝心なのはその描写です。
非常にシャープな描写なのに、プラナーらしいどことなく滑らかで
"もったいない" !?
この100mmの画像、どこかしっくり来ないでしょう。黒鏡胴にクロームのリム?普通、黒鏡胴には同じ黒のリムが付いてますよね。
これこそがHasselbladの"もったいない精神"(?)なんです。
T☆コーティング、カラーフィルムに対応したという新しいレンズのコーティング、が採用されて鏡胴は黒になったのですが、実はその前の時代のリムが相当数余っていたのでそれを流用した、といういとも簡単明瞭な理由な
ミラー、忘れてませんか?
500系のミラーは、フレームにテレンプを介して挟み込む様にセットされています。その際フレーム各辺の真中辺りに虫メガネでないと見えない程の小さな突起があり、それがミラーを押さえて固定しているという仕組みです。
この小さな突起が大事で、市場にあるボディの殆どがミラーに接していません。要するにテレンプ劣化によりミラーが落ち込んでる訳です。この状態ではレンズからの光が直角に屈折してファインダーに届かない