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おすすめの本一覧

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「誰かにおすすめしたい!」と思った本をまとめています。ジャンル不問。
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#講談社

監修…ミッシェル・ホームサービス『ぐうたらさんでもすぐできる! プロの凄腕お掃除コツとワザ』

監修…ミッシェル・ホームサービス『ぐうたらさんでもすぐできる! プロの凄腕お掃除コツとワザ』

 お掃除って、特に取り掛かるまでがしんどいですよね。

 これは、そんなお掃除のハードルを下げてくれる本。

 P10に掲載されている、「各部屋に専用の掃除道具をカゴなどに入れて置いておく」というアイディアがわたしには早速参考になりました。

 部屋別に置いておけば、「どの場所を掃除する時にどの掃除道具がぴったりなの?」といちいち迷わなくて良いですよね。

 この方法の場合、

 ●トイレセット

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著…伊坂幸太郎『魔王』

著…伊坂幸太郎『魔王』

 複数の人物の視点で描かれる小説。

 本来、政治は国民の意思が反映されるもののはずですが、一般の国民には正体を知り得ない「何か」が潜んでいて、その意思が働いて政治を操っているような…、そんな不気味さが漂ってきます。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 日本国内に反米ムードが異様に広がる。

 アメリカ発祥のハンバーガーショップが文字通り燃やされる。

 

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著…美輪明宏『天声美語』

著…美輪明宏『天声美語』

 優雅な美意識を養うためにはどうすれば良いのか、美輪さんならではの考えを綴った本。

 わたしは、本当の美とは何か? について語る第二章以降が好きです。

 という考え方が素敵。

 ハリボテのように表面だけ取り繕うのではなく、内側から発光するような本当の美を目指したいものです。

 そのために、美輪さんはこうおっしゃっています。

 「個」を自分の力で確立しましょう。

 しゃんとして、きりりと

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著…福井県立図書館『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』

著…福井県立図書館『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』

 図書館の利用者さんたちから寄せられた「〇〇さんが書いた〇〇って本ありますか?」といった質問をまとめた本。

 病院の待合室、図書館、バスや電車の中といった所でこの本を読むのは非常に危険なので絶対におすすめしません。

 それはなぜか?

 質問のユニークさもさることながら、司書さんの回答文にキラリと光るジョークセンスが炸裂しているからです。

 わたしは歯医者の待合室でうっかりこの本を読んでいて

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作…アクセル・ハッケ 絵…ミヒャエル・ゾーヴァ 共訳…那須田淳、木本栄『ちいさなちいさな王様』

作…アクセル・ハッケ 絵…ミヒャエル・ゾーヴァ 共訳…那須田淳、木本栄『ちいさなちいさな王様』

 わたしたちが生きている世界では、人間は何も知らない状態で小さく生まれて、だんだん様々なことを学んで大きくなって、やがて死んでいきますよね?

 ところが、この小説に出てくる「王様」の世界では違います。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 王様の世界では、何でも知っている状態で大きく生まれて、だんだん小さくなって様々なことを忘れて、やがて誰の目にも見えなく

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作・絵…佐野洋子『100万回生きたねこ』

作・絵…佐野洋子『100万回生きたねこ』

 全てを変える出会いってありますよね。

 「自分のこれまでの人生は、この人と出会うために繋がっていたのだ」と確信出来る出会いが。

 ※注意
 以下の文は、結末まで明かすネタバレを含みます。
 未読の方はご注意ください。

 子どもの頃、わたしがこの絵本を初めて読んだ時の感想は、「よく分からない」でした。

 「どうしてとらねこはもう生き返らないの? 生まれ変わったら、しろねこ以上に好きなひとと

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著…ディック・ブルーナ『ぼくのこと、ミッフィーのこと』

著…ディック・ブルーナ『ぼくのこと、ミッフィーのこと』

 おじいちゃん、という言葉が似合う方。

 おひげも可愛い。

 ミッフィーはこういう方から生まれたのですね。

 この本によると、ディック・ブルーナさんはアンリ・マティスの礼拝堂に影響を受け、「いかに少ない線で本質を描くか」ということを突き詰めてきたのだそう。

 色使いについても、色の持つ力をよく見極めるので、沢山の色は使いません。

 「どんな色ならキャラクターの感情を明快に伝えられるか?」

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著…戸森しるこ 画…エミ ウェバー『ぼくらは星を見つけた』

著…戸森しるこ 画…エミ ウェバー『ぼくらは星を見つけた』

 読み終えた時、まるではちみつ入りのホットミルクを読んだ時のような、あたたかくて優しい余韻が胸いっぱいに広がる児童文学です。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 寂しいけれど、優しくされるとどうしたら良いか分からなくなる。

 家族に憧れるけれど、家族ってどういうものなのか分からない。

 そんな複雑な気持ちを胸に秘めながら、翼と翼を寄せ合うようにして暮ら

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著…酒井順子『儒教と負け犬』

著…酒井順子『儒教と負け犬』

 著者がソウルと上海を旅して、それぞれの地の女性たちから独身事情と結婚事情を聞く、という本。

 時折、不倫事情についても触れられています。

 国も違えば文化も違うけれど不倫が蔓延っているのは共通しているのね…人間の倫理観ってどうなっているんだろう…とわたしはこの本を読んでいて妙に考えさせられてしまいました。

 と著者がきっぱり言い切っているのが痛快。

 「不倫したら即死刑」になったとしたら

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著…SHIORI『SHIORIの2人で楽しむゆるつま』

著…SHIORI『SHIORIの2人で楽しむゆるつま』

 おうちで晩酌を楽しみたい方にぴったりな、簡単おつまみの本。

 たとえば、

 ●油揚げの表面に明太子とマヨネーズを塗って、オーブントースターで焼き色がつくまで3分ほど焼く。それから食べやすく切って、刻み海苔を散らす。

 というレシピが一番最初に載っていて、早速真似したくなりました。

 フライパンも鍋もいらないのが良いですね!

 また、

 ●きゅうりを食べやすいサイズに割り、さきいか、に

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著…伊集院静『それでも前へ進む』

著…伊集院静『それでも前へ進む』

 かつてJR東日本の車内誌『トランヴェール』に掲載されていたエッセイ『車窓に揺れる記憶』と、語り下ろしエッセイ『それでも前へ進む』を加えた本。

 四季の移ろい、身近な人たち(若くして亡くなった弟さん、妻・夏目雅子さん等)の死についての想い、そして3.11以降を生きる人たちへのメッセージが綴られています。

 読んでいると、自分がゆったりと心地よく列車に揺られて旅をしながら人生を振り返っているかの

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著…瀧本哲史『君に友だちはいらない』

 単なる友だちよりも「相棒」や「仲間」を作りたまえ!

 と叫んでいるかのような本。

 「作った方がいいですよ」とか「作りなさい」とか言うのではなく、「作りたまえ!」と叫んでいると思います。

 それくらい情熱的な本。

 この本の中では、

 ●『七人の侍』を撮った黒澤明・橋本忍・小国英雄のチーム
 ●地動説の支持者たち
 ●明治維新の立役者たち
 ●指輪物語のフロドたち
 ●三国志の劉備たち

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著…高野史緒『翼竜館の宝石商人』

著…高野史緒『翼竜館の宝石商人』

 死という闇が人間の命を塗り潰そうとしている。

 そんな恐ろしさを醸し出すミステリー小説。

 ※注意
 以下の文には、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 この小説の舞台は1662年のアムステルダム。

 主人公ナンドは画家レンブラントの息子ティトゥスと共に、ある謎の解明に乗り出します。

 レンブラントが描いた人物が絵から出て彷徨い歩く…。

 そんな噂が流れた頃。

 ペスト

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作…こみねゆら『オルゴールのくるくるちゃん』

作…こみねゆら『オルゴールのくるくるちゃん』

 「自分は誰にも必要とされていないのではないか?」と落ち込んでいる人にこそ読んで欲しい絵本です。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 お人形は、かつては小さな女の子と暮らしていました。

 しかし、お人形は気がつくと博物館の中でオルゴール人形として踊っていました。

 でも、もともとオルゴール人形として作られたわけではないので、他のオルゴール人形たちと同じ

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