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#マーケティング
高校までと大学以降での「学び」の違いを理解することが、適切な思考手順の理解に結びつく
久しぶりの note への記事投稿です。
さて、X上のとあるやりとりで、「高卒だけど大卒より金稼いでる」と自慢しているとある人物が、憲法解釈や人権問題について誤った話を繰り広げている様子を見た。基本的な誤りが多いため、多くの人々からそれを指摘する投稿が多数寄せられていたが、本人的にはその誤った部分の理解すらできておらず、自分の主張について相当の自信をもって投稿を続けている。
その様子を見ててて
14業界の主要戦略パターンを解説する『業界別マーケティングの地図』を出版します!!(→「はじめに」と「おわりに」と主要フレームを全公開)
『売上の地図』(日経BP)の続編となる本が出ます。
テーマは前著に続き「売上」ですが、今回の本は14業界のマーケティング特性の違いと、それぞれの業界ごとの戦略チューニングのポイントを解説するものです。
ありがたいことに、『売上の地図』はたくさんの方に読んでいただけ、多くの企業で「導入」が進んでいます。一方で、「これはマズイな……」と感じることも増えてしまいました。それが、カスタマイズやチューニ
マーケティングリサーチ職は必須の存在
23年5月に会社定年を迎えました。会社では、いいことも悪いことも、楽しいことも嫌なこともありました。それも皆過ぎたこと。今さら蒸し返したところでどうなるものもない。しかしながら、とりあえずこんなことも考えていたねと書き留めておこうと。
職業生活の大半、マーケティングリサーチに関わっておりました。消費者調査担当です。「リサーチ・調査の専門家!」と持ち上げられながらも、肝心なところでは蚊帳
マーケティングの施策を考えるときに必要な準備(と心構え)
以下の内容をTwitterやFacebookに投稿したら、結構反響があったので、noteにも保存用として転載しておこうと思う。またnoteはboldが使えるので、特に注目してほしい箇所は太字にしておきます。
【マーケティングの施策を考えるときに必要な準備】
1/まず考えること
・誰に
・どうなってほしいのか or どうしてほしいのか
2/次に想定すること
"誰に"の”誰”は現在どのような
売上の6割を占める主力事業を5年で失った富士フイルムが、破綻しなかった秘訣
昨年のワールドマーケティングサミットでの富士フイルムの古森会長による危機に対応するためのイノベーションの講演メモを発掘したので、こちらにも投稿しておきます。
3年前のワールドマーケティングサミットでも、日本企業がなぜイノベーションができないのかという議論で、ウォルコット氏が「何言ってるんだ日本には同じ業態のコダックが破綻した一方で、イノベーションに成功した富士フイルムのような成功事例があるじゃな
多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめ
(2023年12月11日 追記)
この記事が読まれすぎてついに本になりました! 2024年1月17日出版です。
(追記ここまで)
マーケティングの現場にてたびたび発生する「期待していたほど効果でないじゃん!」という不幸は、いったい何が原因で起こってしまうのでしょう。
その不幸の大半は、「診断と処方の間違い」によるものです。
図にするとこうなります。
マーケティングは医療と同じです。病気(
西口一希氏、ビジネスを成長させる「顧客起点」の概念とは?
これまで200社を超える企業の経営者に助言してきた西口一希さん。西口さんが提唱する「顧客起点」という概念を、皆さんはご存知でしょうか?私たちマクロミル社員がこの概念について理解を深め、クライアントへより良いサービスを提供するために、今回、西口さんにお話をうかがいました。
マクロミルからは、代表執行役社長 グローバルCEO 佐々木徹、消費財メーカーを担当する部門責任者であり上席執行役員の西部君隆が参
大事なことだからもう一度言っておきます。売上に影響を与えるクチコミは「思い出してもらうまで」と「思い出してもらってから」の2つに分けて考えよう!という大事なお話
ここ、本当によく誤解される、というか誤って理解されてるんですが、とても大事なことなので改めて書いておきます。
クチコミ(Word-of-Mouth)には「思い出してもらうまで」と「思い出して(想起して)もらってから」の2種類があって、それぞれぜんぜん違う効能を持っているんです。
Pre-Evocation(想起前)とPost-Evocation(想起後)ともいえます。
おさらいこの話は基礎知
バズによって売れるものと売れないもの
当たり前のことを書きます。
バズることで売れるものと売れないものがあります。
バズの目的が短期的な話題化ならいいけれど、マーケティングコミュニケーションのKGIは、売上につながる意識・態度・行動変容のはずだから、「話題化」は手段であって目的ではありません。
だから、「話題化のためのバズ」も、本当は変(というか駄目)。
すべてのマーケティングコミュニケーションは、売上の獲得もしくはROIの向
P&Gのフレームワークから考えるSaaSのマーケティング戦略
こんにちは。株式会社マネーフォワードで、クラウド会計事業の責任者をしている駒口です。
P&Gで9年ほどマーケティングをしていた関係で「P&G出身者ってSaaS業界で活躍できるの?」「P&Gのマーケティングフレームワークって使えるの?」と聞かれることが増えてきたので、noteにまとめることにしました。SaaSのマーケティングに興味がある方や、「P&GのマーケってBtoBでも役にたつの?」と疑問に思
売上を拡大したいなら、カテゴリーエントリーポイントを増やせ!!
強いブランドは、なぜ強いのか。
多くの人が買い続ける商品、多くの来店客を獲得しているお店、多くの旅行者が訪れる旅行地には、カテゴリーエントリーポイントが多いという共通項があります。
カテゴリーエントリーポイント(CEPs:Category Entry Points)とは、誰かが何かを食べよう、飲もう、行こう、買おうと思ったときに想起される入口(の数)を指します。
たとえば、国内旅行先。
い
これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない
(2024年1月4日 追記)
この記事が含まれる内容が本になりました! 2024年1月17日出版です。
(追記ここまで)
世界に冠たるマーケティングカンパニー、P&Gがとても重視している指標があります。
それが、Evoked Set(想起集合)です。
Evoked Setとは、何かをしよう(買おう)としたときに、頭に浮かぶ好意的な選択肢の集合体のこと。
あらゆるモノやコトで(どれを買って
「人間理解」と「人間“として”理解」は違うかもしれない〜マーケティングに必要な思考・態度
富永さんと鹿毛さん、御二方の話の“中味”を真っ向から否定するわけではない。
ただ、“人間の理解”を進めていくという話をマーケティングの文脈ですると、マーケティングは死んだほうがいいって気持ちになるかもしれないとも思ってしまうわけだ。
私的には、
「人間理解」という言葉をもってマーケティングを語るのは、心理学的な部分で人間の認知的なエラーを誘って買わせるほうに行きそうな気がする(実際、消費者行