高広伯彦(Ph.D. of Management Science)

マーケティング&事業開発アドバイザー。実務家教員。社会構想大学院大学特任教授。…

高広伯彦(Ph.D. of Management Science)

マーケティング&事業開発アドバイザー。実務家教員。社会構想大学院大学特任教授。同志社大学修士(社会学)、京都大学博士(経営科学)。学術関係のプロフィールはこちら ⇨  https://researchmap.jp/noritakahiro かつ、登山ガイド。

マガジン

  • 高広伯彦のマーケティング関係文章のバインダー

    高広伯彦がnote上に書いた、マーケティング関係の文章をまとめています。

  • コンテクストのデザインとプランニング

    Context Designing / Context Planning に関する記述。

  • 気になったマーケやプロモをつらつら書きつらねるマガジン

    高広伯彦が普段の生活や仕事の中で出会った、マーケティング施策やプロモーション施策のうち、気になったもの、オモシロイと思ったもの、勉強になったものをその都度アップするマガジンです。基本的には写真+短文なので、長文を期待しないでください。でも有料でやらせてもらいます。

  • 社会人大学院生のための実務研究論文執筆読本

     研究成果報告書、専門職学位論文など名称は違えど、論文相当が求められる専門職大学院があります。  しかし多くの社会人は長らく“書く”ことから離れているし、或いは学部時代に卒論ナシで終えてたり、そもそも“論文”というものがよくわからないという話もあります。  講義やケースメソッドに参加して得られる“リスキリング”だけではなく、実務家として“研究”をし論文相当にまとめることが必要になっても、どう進めればよいかの道筋はあまり共有されていません。  そこで、数年に渡り専門職大学院で論文指導にあたっている経験から、社会人として日常業務を行いながら論文相当を執筆する必要がある社会人大学院生に向けて、いくつかの示唆や方法論を提示します。    そして大学院修了後には、実務や理論を融合させて社会で活用できる実務家=“高度専門職業人”として自信をつけてもらえるようになることがこのマガジンの狙いです。

  • 日々の雑感・コラム(マーケティングとかを全く関係ない話)

    日々の雑感・コラム・まとまりのない思考の吐き出し先。 マーケティングに関係ないことを書くのがこのマガジン。 ※マガジン画像は、「世の中広いわ」というイメージから。

最近の記事

では、日本のB2Bマーケティングにはどんな課題があるか?

日本のB2B 企業のマーケティングに対する危惧を挙げておくと: 流行りのキーワードやフレームワークに乗せられやすい。それが自社や日本の市場で合うかどうかの吟味なしに。 目立った人々が「B2Bマーケティング」が、「セールスマーケティング」という「B2Bマーケティング」の一部を、すなわち「B2Bマーケティング」そのものや全体であるかのように語ってる問題。 「日本のB2Bにはマーケティングは無かった」と、実際にはそうではないが、それを信じるB2B企業の人々がいる問題 B2B

    • 日本のB2Bマーケティングにおいて重要だと思うこと

      日本のB2Bマーケティングにおいて重要だと思うことについて少し書きます。 もう2ヶ月前のことですが、BtoBマーケティング大賞がコプレックさんのプロジェクトに決まったというニュースがありました。 これは、 BtoBマーケティングが単にセールスマーケティングにとどまらないこと マーケティングは単に「売上」を上げるための手段ではなく、「価値」を向上させる手段であること マーケティングの対象は、外部(=顧客)だけでなく、内部(=社員)にも向けられること といった、Bto

      • 日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない、という“前提”の理解なしに、B2Bマーケティングや営業支援はできない。

        日本の「営業」と欧米の「Sales」はイコールではない。 外資経験のある人なら構造的に理解をされてるかもしれないが、欧米ではそれぞれの role (職種)がはっきりと別れていて、分業化されている。 最も大きな違いは、例えば日本における「営業」は、客を獲得すると、その客を長きに渡って担当として対応する。一方で欧米における「Sales」は、新規の客を獲得するとそこまでで、customer 化したあとは別の role が顧客対応する。 このあたりは日本企業が外資との取引を考慮

        • 脳を解きほぐす機会を得る限り、学びと探求は終わらない

          数年に渡りずっと契約をいただいていたコンサル/アドバイザリー案件が夏前に終わり、次に向けて何をしようかと考えていた。 大学院博士課程を終えて以降、ちょっとインプットと思索が足りなくなった感じがしていたので、新たな学び・探求の機会を得ようということも選択肢の一つとして。 そんなわけで、前回は機会を逃した東京藝術大学の『現代美術キュレーション概論』の第二回目の開催が決まったことを発見し、応募。人気講座で前回は数日で枠が埋まったことを思い出し、応募期間初日に申し込みをして、無事

        では、日本のB2Bマーケティングにはどんな課題があるか?

        マガジン

        • 高広伯彦のマーケティング関係文章のバインダー
          38本
        • コンテクストのデザインとプランニング
          0本
        • 気になったマーケやプロモをつらつら書きつらねるマガジン
          1本
          ¥167
        • 日々の雑感・コラム(マーケティングとかを全く関係ない話)
          22本
        • 社会人大学院生のための実務研究論文執筆読本
          5本
        • 実務家教員としての思考&社会構想大学院大学CD研究科高広ゼミ
          9本

        記事

          Service-Dominant Logic, GenerativeAI and SST

          Service-Dominant Logic is an appropriate framework for understanding generative AI. The output of generative AI varies depending on the user's skills and knowledge when inputting prompts, which means it is, so-called, resource integration

          Service-Dominant Logic, GenerativeAI and SST

          小林一三のマーケティングとB2B業界のマーケティングの話

          小林一三翁は、明治時代に大阪の池田市に室町住宅という郊外型住宅地を開発した。 まだその頃の池田市は農村地帯であり、住む土地としてはイメージされにくかった場所だった。 一三翁がその土地を買収したのは鉄道敷設の前、1909年に「如何なる土地を選ぶべきか 如何なる家屋に住むべきか」というパンフレットを発行したり、その土地がその時期の生活者にとって如何に相応しい場所なのかという映像を作ったりと、今でいうところのコンテンツマーケティングやプレイスブランディングを行っていたのである。

          小林一三のマーケティングとB2B業界のマーケティングの話

          某所で話をした、コミュニティを活性化させるポイントについて(短文まとめ)

          忘備録的的な意味も込めて、簡単に以下にまとめておきます。 コミュニティを活性化させるポイントコミュニティは3種類 企業がとりあえず(とにかく)作ったコミュニティの場 すでに企業やブランドにエンゲージしているお客さんたちがいて、その人たちが集まる場として企業が作ったコミュニティ (例・よなよななど) お客さんたちが自発的に作ったコミュニティ。 Uger-generated Community (例・Facebookグループのようなものや、Xにおけるハッシュタグで作られた

          某所で話をした、コミュニティを活性化させるポイントについて(短文まとめ)

          何が届いたかと思ったよ〜ポスターに入っていた謎の封筒

          まずはこちらを御覧ください。

          ¥167〜

          何が届いたかと思ったよ〜ポスターに入っていた謎の封筒

          ¥167〜

          生活者はマーケティングにおいてAIをどのくらい受け入れるか?についての米国でのレポートより〜シミュラークル化する社会における広告とマーケティングの話ってこと?

          先日、東京ビックサイトで開催されたマーケティングWeek及び併催イベントにおいても、生成AI流行りだった。 SEOやコンテンツマーケティング向けのテキストコンテンツを生成AIで作成する、広告コピーを生成AIで多数生み出す、動画を生成AIで作成する、ヴァーチャルタレントを生成AIで生み出すなどなど、主にクリエイティブの領域での生成AI活用が目立つが、営業系、マーケティングオートメーション系、人材系においても ChatGPT を中心とした生成AIを利用しているものが多く見られた

          生活者はマーケティングにおいてAIをどのくらい受け入れるか?についての米国でのレポートより〜シミュラークル化する社会における広告とマーケティングの話ってこと?

          高校までと大学以降での「学び」の違いを理解することが、適切な思考手順の理解に結びつく

          久しぶりの note への記事投稿です。 さて、X上のとあるやりとりで、「高卒だけど大卒より金稼いでる」と自慢しているとある人物が、憲法解釈や人権問題について誤った話を繰り広げている様子を見た。基本的な誤りが多いため、多くの人々からそれを指摘する投稿が多数寄せられていたが、本人的にはその誤った部分の理解すらできておらず、自分の主張について相当の自信をもって投稿を続けている。 その様子を見ててて、なぜそのような誤った思考に陥り、相当の確信を持って語ってしまうのか?について考

          高校までと大学以降での「学び」の違いを理解することが、適切な思考手順の理解に結びつく

          論理的思考の基本を学ぶのにいい教材〜NHK高校講座『ロンリのちから』

          この番組の存在について、人に伝えることが結構あるため、全20話のリンクをまとめておきました。

          論理的思考の基本を学ぶのにいい教材〜NHK高校講座『ロンリのちから』

          群馬県の追悼碑撤去問題でモヤモヤ

           そもそもこういうネタに普段そこまで注目してるわけではないのだけれど、最近のアイヌヘイト問題やらで目がいってしまうのか、群馬県の追悼碑撤去問題、ってモヤモヤする。  アイヌヘイト問題では、「アイヌは先住民族」っていうだけで「パヨク」って言ってくる輩がいるし、「群馬の追悼碑は手続き踏まえて撤去されるんだからしょうがないだろう」「この期に及んで撤去タイミングで集会してたらますます不利になるんじゃないの?」って言ったら「ウヨク」って言われる。  なぜ右か左かでみんな話を単純化し

          群馬県の追悼碑撤去問題でモヤモヤ

          それって「民主化」なの?

          どうでもいい話ではあるんだけどね。 最近、ITやマーケティング業界などで自社のサービスを説明するときに、なんでもかんでも「民主化」って言葉使うようになってるの、モヤッとすることあるんだよね。 民主化ってのは、もともと権力者と民衆といったような逆転し難い力関係やヘゲモニーが存在していたものが、民衆サイドが力を持つようになっていくことですよ。 あるいは民意が反映されるという仕組みになっていくこと。 大企業しか使ってなかったものが中小企業も使うようになった、というのは実は「

          それって「民主化」なの?

          「明日にでもすぐに役に立つことを教えてほしい」 ということを言う人は、 “知識”というのは溜め込んでおき、いざというときに使えるようにしておくための、 “資産”や“資本”・“財産”のようなものなのだということを理解していない。 ※画像は DALL-E 自身に描かせた自画像。

          「明日にでもすぐに役に立つことを教えてほしい」 ということを言う人は、 “知識”というのは溜め込んでおき、いざというときに使えるようにしておくための、 “資産”や“資本”・“財産”のようなものなのだということを理解していない。 ※画像は DALL-E 自身に描かせた自画像。

          ジュネ作品のNETFLIX「公開」から、インターネットの「得意技」を再度認識し直す。

          短編の名作からスタートし、『デリカテッセン』 (1991年)、『ロスト・チルドレン』(1995年) 、なぜか『エイリアン4』(1997年)の監督となった(笑)、J.P.ジュネ。 その後、多くの人のに見られた『アメリ』 (2001年)をとり、『ロング・エンゲージメント』(2004年)、『ミックマック』 (2009年)、『天才スピヴェット』 (2013年)のあと続くがしばらく音沙汰なかった。 そして最も最新の作品『ビッグバグ』 (2022年)が、NETFLIXにて「公開」

          ジュネ作品のNETFLIX「公開」から、インターネットの「得意技」を再度認識し直す。

          ソーシャルメディアの使い方とかブランディングの考え方とかって、自分の考えるソレの範囲が全てなのだろうか?という話〜 THE MOLTSの企業公式アカウントの人格化の件

          以下の件です。 これ、一部のインフルエンサーが否定的なコメント出したせいで、それに引きづられるような否定的な意見が多いけれども。 自分の頭で考えた上での同調はいいと思うんですが、果たしてそのとおりなんだろうか?って考えてみてもいいのでは。 さて。 むしろ、こういう実験的な試みに対して、自分たちの考えと違うからって否定的に捉えるほうが、ソーシャルメディアや企業ブランディングの考え方を「自分たちの考えるソレ」の中で縛ってるよね。 例えば、擬人化について、BtoCなら良く

          ソーシャルメディアの使い方とかブランディングの考え方とかって、自分の考えるソレの範囲が全てなのだろうか?という話〜 THE MOLTSの企業公式アカウントの人格化の件