気持ちのいい公園を散歩してると、斉藤倫さんの『どろぼうのどろぼん』を思い出します。 すばらしい公園を作った公園職人のようなおじいさんが、自分の作った公園で起きた奇跡を聞いた時、返した言葉が誇りに満ちていて素敵なんです。 「ほんとうにいい公園なら、その程度の奇跡は、起こるものだよ」
斉藤倫『ポエトリー・ドッグス』を読む。犬のバーテンダーがカクテルとともに「おとおし」として出してくれる詩の数々。詩は分からなくてもいい。でも、詩は詩人の心だけでなく、読む人の心をも投影している。小説だが、現代詩のアンソロジーとしても優れていて、川田絢音の詩をもっと読みたくなった。
斉藤 倫『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』を読む。小学生の「きみ」と亡き父親の友人である「ぼく」が詩について語り合い、言葉にならないものを言葉にしようと試みる。何かとんでもないものを読んでしまった気がする。詩も物語も。いま何度も読み直し、うなっている。
図書館の貸し出しカウンターの前の棚のオススメ本コーナーにあって、なんとなく手に取って借りて来ました。読み始めてすぐ、引き込まれました。今、読み終えてしまいました。さみしい。永遠に続けばいいのに。もっともっと読んでいたかった。不意に出会った一冊がこんなに素晴らしいなんて。奇跡だよ。