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2022_0324_本読み

<1354字>

草花、特に雑草的なものを見るのが好きで、時々、知らない草の写真を撮って名前を調べます。

左の黄色い地味な花が、今日のそれ。たぶんノボロギクと思われます。ボロは襤褸ぼろで、ぼろきれ、という時のそれです。

右のは、タネツケバナの仲間。

このあいだ植木鉢に生えたのを食べました。
クレソンよりおいしい、クレソン味。

タネツケバナ属で20種もあるらしく、

これはタネツケバナそのものではなさそう。



さて、3月24日(木)は以下を読みました。


振仮名ふりがな歴史れきし

今野真二 著
集英社、2006年刊
第三章 江戸期の振仮名
第三節 江戸期の振仮名百花繚乱ひゃっかりょうらん

紹介されたのは『真名まな伊勢物語いせものがたり』と『稗史よみほん水滸伝』。

前者は、本仮名文学の代表例の『伊勢物語』をすべて漢字で書いたもの。

後者の図版は、絵と文が入り混じって、山崎の大好きな、自由度のとても高い秩序、という雰囲気でした。

著者によれば、どちらにも〈漢字で書きたい!〉という衝動が感じられる、とのこと。

なんでも横文字=欧文、を使いたがった、少し前の時代(平成?昭和?)を思いました。

それにしても「稗史」で「よみほん」と読ませる振仮名は気になります。

(音読した人:山崎)





『学問のすゝめ』

福沢諭吉 著、岩波文庫、
五編

ミッヅル・カラッス、という表記が印象的でした。
多分、ミドルクラス、中間層という意味。

その層からこそ、新しい時代を作る動きがでてくるものだという例として、ワットの蒸気機関、スティーブンソンの鉄道、アダム・スミスの商売のやりかたの一変、を上げていました。

自らが率いる慶應義塾では、その萌芽は生まれていて、そのようであるべし、と鼓舞していました。

(音読した人:めいさん)





『なんでもモッテルさん』

アヤ井 アキコ  イラスト、竹下 文子 著
あかね書房

カッテル・モッテルさん、という主人公の名前のリズムにやられました。

そして、

あきらかに、物を持ちすぎて、身動きが悪い、山崎を思い、

天災も人災もいつでも来る(すでに来てる)かもしれない、

今、ここ、も重なりました。

(音読した人:はやしさん)





『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

斎藤倫 著、高野文子 絵
福音館書店
2、いみなくない?

どうやら、毎回、学校帰りにふらりと寄っていく、こどもとの

なにげなくも「何が理路が通るのか」をおしゃべりする、というお話らしいです。

合間に、詩の引用が二つ挟まるというのが「かた」なのかもしれない。そこに、芸というか、技というか、を感じました。

去年読んでいただいた、『ここにないもの - 新哲学対話 』野矢 茂樹 著、の味わいをなんとなく思い出しています。

(音読した人:きよもとさん)





『芭蕉連句集』

岩波文庫、松尾芭蕉
三〇 さみだれを(芭蕉真蹟懐紙)102〜104ページ

〈 瓜ばたけ いさよふ空に 影まちて  曾良 〉

いさよふ、の注に〈いさよふ月の意。〉

影まちて、の注に〈月の出を待つ。〉

とありました。

影っていう反対の意味のことばで、月を表すのは、よくある類なのでしょうが、やはり、この影で光を表す感覚が好きです。

(音読した人:山崎)

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