藤井風さんの｢満ちてゆく｣のYouTubeをループ再生。コメント欄に目が行き読み始める。止まらない。涙が止まらない。生老病死、愛別離苦、後悔、絶望。泥に足を取られ、もがき、疲れ果て倒れても、内側に宿る光は力を失わず息をしている。その光は風さんの歌声と共に強く点滅を繰り返している。
幻の亡骸を抱いたままの日々が昨日終わった。He was dead. 悲しみが一気に押し寄せ、ただただ泣いた。泣きすぎて頭が痛くなった。ケジメをつけたくてお墓参りへ。お線香を手向け手を合わせる。いつもと同じ。だけど違う。彼岸と此岸。それぞれの在るべき場所へ。さみしさが融けて消えた。
藤井風さんの新曲「満ちてゆく」を聴いていてやっとわかった。ダンを失った悲しみが所在不明で泣けないままだった理由が。私、ダンの亡骸を抱いたままずっと暮らしていたんだ。ダンの死を受け入れていなかった。嗚咽が止まらなかった「手を放す 軽くなる 満ちてゆく」ダンの手を放すね。天に還すよ。
今日は母の誕生日。生きていたら76才か。64年と1ヵ月で肉体から解き放たれた母。12年。干支一周しちゃったね。もう一緒に日帰り温泉行ったりカラオケしたりできないのはさみしいけれど、この12年間、私は決して孤独ではなかったよ。温かくて心地よい人の輪の中に居る。みんなが私のお母さん。
低空飛行のまま迎えた３月。何を見ても誰に問うても「あせるな」のメッセージ。歩こうと思い立ち公園へ。毎日ダンと散歩した道を手ぶらでひとり歩く。つまらない。さみしい。家に戻り、ルノルマンカードを並べて占ってみる。私自身を表すカードの右隣に犬のカード。ダンは居る。いつも私のそばに居る。
借りがある。そうか、私は私の体に大きな借りがあるんだ。昨日やっと気づいたよ。ダンが旅立つまで何としてでも併走したくて相当無理してくれていたんだった。なのに疲れが抜けないとか思うように動けないとか言って本当にごめん。ダンファーストでフィニッシュさせてくれて本当にありがとう。休むね。
ダンが旅立って今日で四十九日。7×7＝49。2007年7月7日七夕にダンは生まれた。銀世界となった霊園に赴き線香を供え手を合わせる。慣れない雪かきで疲れた筋肉をほぐしに日帰り温泉へ。出入り口で売られていた百合の花が立派でほしくなり一本買って帰る。喪が明ける。ダンの居ない春が来る。
ダンが旅立って今日で40日。不定愁訴に乗っ取られ体が重ダル。更年期襲来？かかりつけの婦人科へ。問診と内診。婦人科系に異常無し。ひとまず安堵。でも先生、この倦怠感はどこから？「燃え尽きてます💀」介護と看取りで燃えカスになったアタシ。お疲れアタシ。休めよアタシ。人生双六、一回休み🎲🎲
ダンが旅立って今日で35日。獣医さんから贈られた花もついに枯れた。明日には土に還そうと思う。ダンが居なくても日は上り今日が始まる。庭に野鳥が遊びに来るので山法師の枝に蜜柑を刺した。枝に留まり果肉を啄む鳥を観ている。私の悲しみはどこへ行ったのか。ダン君、君が持って行ってしまったの？
ダンが旅立ってから今日で27日。 旅立ったその日の午後に荼毘にふし、翌日の朝、埋葬しましたと動物霊園から連絡をもらう。 翌日、花束を買ってはじめてのお墓参り。 観音様に見守られ眠っているはずのダンに線香を手向け、手を合わせる。 介護仕様だったリビングを片付け、お世話になった獣医さんと犬猫の保護活動をしている団体に犬用品をすべて寄贈した。 ひと息ついたところで蓄積疲労が梨汁のようにブシャーっと溢れ出し、眠気とダルさに覆い被さられて身動きが取れなくなる。 カラダは睡眠と休息を求
シニア犬介護生活ついに終演。12月21日5:00amダン旅立つ。麹甘酒を飲んで足湯して排便してホットタオルで体を拭いて横たえようと抱き上げた時にはもう全身から力が抜け切っていました。いつ逝ってしまったのかわからないくらい静かな静かな最期でした。痛みも苦しみも無い世界へ飛んで行け✨
シニア犬介護は続くよどこまでも。介護用ハーネスでなんとか(ほぼ操り人形状態で)散歩していたダン。後ろ脚でステップを踏むことができなくなり荷物運搬用キャリーワゴンをふかふかに整えたベッドに横たわったままの優雅なお散歩スタイルに切り替わりました。歩けずとも散歩＆外の空気はやっぱ最高👍
「Fujii Kaze LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE」Blu-ray本日解禁✨画面の中に現れた風さんを観てなぜか涙が込み上げてきました。歌う風、踊る風、岡山弁で話しかける風。言いたいことがあり過ぎて何も言えねぇ😫風友と家飲みしながら一緒に観たい💞
シニア犬介護は大波小波。朝夕２回てんかん痙攣発作を起こしたダン。口から泡を撒き散らしながら突っ張らせた四肢を激しくバタつかせること２分。大丈夫大丈夫と唱えながら背中を撫でることしかできなかった。翌日獣医師の診察を受け投薬開始。痙攣発作は鳴りを潜めている。眠りに落ちた横顔が愛しい。
私の足を枕に眠っているシニア犬の呼吸を感じながら坂口恭平さんの日常を淡々と撮影しただけの動画を観ている。編集なし。原稿を書く。いのっちの電話に出る。メールを送る。珈琲を淹れる。パステル画を描く。ありのままの日常。私たちの生活も一瞬一瞬が初稿であり編集はできないことに気付かされる。
シニア犬の介護という生産性も発展性も創造性も社会的貢献度も感じられない生活の中で心を強く持ち気丈に前を向いて生きるのは想像以上に気力が要る。心が折れそうになっても愛犬の命を置き去りにこの生活から逃げ出すことはできない。戦うはなぎ倒すはか弱い己自身。やり切って胸はって綺麗に散るか。
