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2022_0327_本読み

<1554字>

貝母ばいもがそろそろ、いっぱいまで開いてきました。

ぱっと見にも とても美しいのに、写真にとると「それ」は写らないです。
プロならば「それ」を写せるんだと思いますが、

山崎は、写真に写すのはあきらめてます。
ただ、写らないな〜っていうことにとても興味があります。

写らないものを好む、とも言えます。




さて、3月27日(日)は以下を読みました。

振仮名ふりがな歴史れきし

今野真二 著
集英社、2006年刊
第三章 江戸期の振仮名
第三節 江戸期の振仮名百花繚乱ひゃっかりょうらん

嘉永七(1854)年刊行の『三語便覧さんごべんらん』は、

仏蘭西語フランスコトバ英傑列語エゲレスコトバ和蘭語ヲランタコトバの三国語の単語集。

三言語にはもちろん、日本語(漢字)にも振仮名つきです。

たとえば、収生婆トリアゲバヾア。見たことのない漢字はおわかりのように助産師の意味です。(でも、見出し語が難しい!)

著者がずっと主張しているように「漢字を使いたい」という気持ちが溢れていますね。それも、難しい=かっこいい、やつ。

(音読した人:山崎)





『学問のすゝめ』

福沢諭吉 著、岩波文庫、
五編

「赤穂の義士」の話を出してきました。

著者の主張は明快。

上野介のおとがめなしの処分はおかしい、と赤穂浪士はきちんと訴え出るべきであった、と。
たとえ訴えを却下されたり、処刑されたりしたとしても、止めずに繰り返し訴え、論理の正しさをこそ主張すれば、幕府も変化せざるを得なかったはずだ、というものでした。

論理的に考え、きちんと主張することをせずに、

感情や周囲の圧力で行動してしまう。

この日本人の特徴(なのかな?むしろ社会の仕組みに問題がある?民主主義とか封建制度とかは表層的な違いで、何かもっと根本にある仕組み?)は、

今も全く変わっていない、

と思う事例が、しばしばあります。

(音読した人:めいさん)





『だむの おじさんたち』

加古里子 作・画
福音館書店

1959年刊行、こどものともシリーズの一冊。

時代を感じる、ダム工事のお話でした。

そう、この時代は高度成長期で、日本のインフラを作っていたのです。

さて、それらが60年後の今、どうなっているのか。老朽化した設備をロボットに診てもらい、補修を継続してもらう、というふうになっているのかな。

(音読した人:はやしさん)





『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

斎藤倫 著、高野文子 絵
福音館書店
4、いみの、手まえで

「ぼく」(30代かな?)と「きみ」(小学生)の関係を、すこーしずつ深く描き出していく様子に、ぐっと引き込まれます。

今日の詩は、まど・みちお「きりん」と、沖縄語のもので、

沖縄語が全然わからなかった、と

「きみ」も言っていたし、聞いている山崎たちもわからなかったです。

確かに、意味より前に「音」がある、のはそのとおり。

それを、わからせられました。

(音読した人:きよもとさん)





『芭蕉連句集』

岩波文庫、松尾芭蕉
三〇 さみだれを(芭蕉真蹟懐紙)102〜104ページ

今日も、注からの新知識。

女用訓蒙図彙じょようきんもうずい』。

貞享四年(つまりこの旅の前年)刊行の、女性の使う道具や美容法や化粧などについての百科事典、とのことです。

上記『振仮名の歴史』を読んで、漢字かっこいい!

っていう雰囲気を少し理解してきましたので、

女用訓蒙図彙

という、現在からは、お堅く難しく思える本の名も、

きっと、超かっこいい響きだったんでしょうね。

ここで、今、山形で連句興行に集ってる人たちは「江戸」っていうファッションをまとい、高度なことばのやりとりに興じている、なーんて想像しました。

(音読した人:山崎)

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