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機能不全家族で育った私の話

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記事一覧

虐待を受けたからと言って人間不信になるわけではない

虐待を受けたからと言って人間不信になるわけではない

虐待を受けた人は、人間不信になると思う人がいるかもしれない。
でもそれって、ただの先入観だったりする。
ごく稀に、人間不信どころか人間が大好きだ!と言う人もいるのよ。
めっちゃレアキャラかもしれない。
ドラゴンボールが7つ集まるぐらい、珍しいことだとも思う。

私がそうなんですが、
虐待を受けてきて人間不信になるどころか、
人間が大好きで。

人を信じることを諦めたくないとか、
そういったものでは

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毒親という言葉について思うこと

私は虐待を受けて育った。

さらには、
重度障害者の妹の介護も押し付けられ。

自分の時間なんて、
全くなかった。

これはもう、
今から30年ほど前の話。

育児放棄された私は、
心にぽっかり穴が空いた。

そして、
その穴を埋めるかのように非行に走る。

過去の自分を客観視しても、
とても可哀想な人生だと思う。

私の母は、
今でいう毒親という言葉がぴったりな存在だ。

しかしだ。

私は母の

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アルコール依存と暴力

アルコール依存だった、いとこの父。

私のいとこの父は、アルコール依存症だった。

毎日毎日お酒を飲んでいた。

私といとこはとっても仲が良く、小学校が長期休暇になると、互いの家に泊まりに行くほど。

どちらかと言えば、いとこの家の方が都心に近いので、私がいとこの家に行くことが多かった。
いとこの父と私は血縁はない。
血縁があるのはいとこの母の方だ。

いとこの父はいとこにとても優しく、私にも優し

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ゆっくりと時間をかけて感染するアルコール依存3

私はお酒が好きなだけで、依存なんかしていないと思っていた。

体と心を蝕むアルコールアルコールの依存度は恐ろしい。

まず自覚症状として現れやすいのは、体の変化かも。

心の変化(依存する気持ち)は、体(依存による身体症状)よりも、もっと早くに現れる。
多くの依存者は、その心の変化に気付いていない。
いや、気付いても見て見ぬふりをしている。

お酒をやめるなんて、そんなことしたくないからね。

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ゆっくりと時間をかけて感染するアルコール依存2

自分は大丈夫だと思っていた。

お酒なんか大嫌いだと思っていたし。

父がアルコール依存に陥ったその時から、世代連鎖の音が聞こえていたのに。

私はそんな自分を、見て見ぬふりして過ごしていたのだろう。

日常的な飲酒お酒の味を覚えてしまった高校生のころは、とにかくお酒がないと楽しくない。

みんなで楽しく飲んでいる時が一番楽しく、また、自分の居場所がそこにある安心感を覚えていた。

そこから徐々に

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ゆっくりと時間をかけて感染するアルコール依存

私が三歳のころから、父はアルコールが原因で入退院を繰り返していた。

そんな父を見て育った私は、『あんな大人にはなりたくない』と決めたはずなのに。

お酒への興味きっかけは大人びたかっただけ。

私が初めてお酒を飲んだのは小学生のころ。

こんなことを堂々と書いていいのか分からないが、興味本位で飲んでしまった。

私が三歳のころから父はアルコール依存症で、毎日のように吐血をしては飲むことを繰り返し

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いじめっこゆうちゃん

いじめっこゆうちゃん

保育園の頃、いつも『ゆうちゃん』に虐められていた。

私と遊びたいなら掃除しろゆうちゃんという女の子は、私と同じ保育園に通い、同じ団地に住んでいた。

何故かゆうちゃんは私を虐める。

同じ保育園に通っていたが、全然仲良くしてくれない。

ある日、ゆうちゃんと遊びたくてゆうちゃんの家に行った。

すると「私と遊びたいなら、下のゴミ捨て場掃除して」と言い出した。

私はゆうちゃんと遊びたい。
ゴミ捨

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父を変えたアルコール

父を変えたアルコール

父は優しい人だった。仕事も真面目にこなし、成績はいつもトップクラスだったそうだ。

アルコールに溺れるまでは・・・

出社拒否いつからか父は、朝から晩までお酒を呑む生活を送っていた。

私の記憶には、出社前の父は必ず吐血をしていた。

そこからスーツに着替え、ネクタイをきっちり締め、スーツに合う靴を選び、会社に向かうのであった。

その光景が当たり前のように続いていたが、父はいつからか会社に行くこ

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母の死と自殺詐欺男

親からの愛情を感じ取れなかった私は、恋愛に依存した。
それが後に、違った依存症の人と出会うこととなる。

恋愛ができていれば相手は誰でもいいなんて、当時の私はこんな風に思ったことはない。
きちんと相手のことを好きだった。
だが、愛していたかと言われたらそれは別の話である。

『ちょっといいかも』と思えば、すぐにその人と付き合った。
勿論、付き合った男性全員が『ちょっといいかも』ではないが、大体の男

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お酒と父

現実から逃げるように酒を呑んだ父の話。

日本酒は水のようなもの父はそう言いながら、毎日お酒を呑んでいた。
まだ三歳だった私は、酒を呑む父の姿を見て、不信感を抱いていた。

毎朝出社前、吐血から始まる父。
『お父さん、そんなに血を吐いて大丈夫?』と、よく聞いた記憶がある。
この頃は、飲酒が原因で吐血をしているなんて思いもしなかったから、父が重篤な病気にかかっていると信じて疑わなかった。

私は晩酌

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