マガジンのカバー画像

お気に入り

51
何度も読み返している大切な文章たち。
運営しているクリエイター

記事一覧

誠実であるためには、悩み続けなければならない

誠実であるためには、悩み続けなければならない

「正しい」とは何なのだろうか、と考える機会が増えた。

自分にとっては正しく見えることも、他の人にとっては間違いに見えたりする。SNSがその違いを可視化させたことで、自分が信じてきたものは本当に正しいのだろうかと揺さぶられる機会が増加したように思う。

一般的に、悩んだり迷ったりすることはネガティブに受け取られることが多い。そんな時間があったら行動した方がいい。何があっても信念を貫くことで人はつい

もっとみる
2021年にする6つのこと

2021年にする6つのこと

2020年をひとことで例えるなら、「いちごの乗っていないショートケーキ」。

いちばん楽しみにしているものがないと分かりながら、食べ切っても満足感がないと諦めながら、ケーキをくるくる回したり、美味しい紅茶をいれてみたりしながら過ごしました。

毎日にこにこしながら中指をたてて過ごす生活でしたが、2021年は最悪の事態になって迎えるのが初めてではない分、まだましな年になると思っています。本当に、やん

もっとみる
” 上手く生きられない ”っていうのが ” 生きてる ”ってことだ

” 上手く生きられない ”っていうのが ” 生きてる ”ってことだ

人間向いてないなぁと思うことが何度もあるので、前世は猫だったのかもしれない。

大晦日に何言ってんの?って思われるかもしれませんね。

でも大晦日だからこそ、したい話があります。

人間向いてそうな人って、多分前世も人間だったと思うんですよね。
一度人間を経験してるからなのか、なんかこう、要領が良いというか。

そういう人いるじゃないですか。集団の場にすぐ馴染めたり、仕事を効率よくこなしたり、

もっとみる
人生は、意思とたまたまでできている

人生は、意思とたまたまでできている

はたらくってなんだろう、と考えられるようになったのは、30歳を過ぎてからだった。

わたしが18歳のときに父親が病に倒れ、そこから4年間は介護をしながら入院費を稼ぐために働いた。父が亡くなってすぐ、23歳で子供を産んで、そこからはシングルマザーとして、生活費と子どもの学費のため、母の生活費のために働いた。

当時のわたしにとって、仕事は、困らないようにお金を稼ぐ手段でしかなかった。

介護中も子育

もっとみる
“母は強し”の裏側は  #今日もLINEからつながる

“母は強し”の裏側は  #今日もLINEからつながる

「女は弱し、されど母は強し」というのは、『レ・ミゼラブル』を書いたヴィクトル・ユーゴーの言葉である。

“母は強し”。

恥ずかしながら、友人や姉など身の回りの「母ではない人」が「母になっていく過程」を目の当たりにするまでは、この言葉になんの違和感もなかった。母、イコール強い。それは1+1=2くらいの常識であるような、言うまでもない当たり前の事柄であるような、そんな気分だったように思う。

けれど

もっとみる
かわいくなりたい理由は壮大

かわいくなりたい理由は壮大

「美容院に行くとき、君はいつも楽しそうだね」と夫は言う。
あたりまえだ。わたしは、こう願いながら美容院に行くのだから。

「生まれ変わりに行く。わたしの世界を変えるんだ」。



日々に溢れる“生まれ変わる瞬間”に、これまで何百回と救われてきた。宇宙が生まれてから今の今まで、時間は一本の川の流れのように絶え間なくぬるぬると進んでいるはずだが、不思議なことに人間にだけは“区切り”がある。年末年始、

もっとみる
両手ひろげた分に幸せを

両手ひろげた分に幸せを

大切にしたい人がいる。

妻、それから家族。
仲間、憧れ、親切にしてくれた人。

ぼくは人よりもその範囲が小さいのかもしれない。「国を守る」なんていう大それたことは言えない。たくさんの人の先頭に立ってみんなを救うための行動を起こすことなんてできない。人には人の器がある。ぼくはきっと両手をひろげた分くらいの人たちしか大切にできないのだと思う。だからこそ、その中にいる人たちだけはどうしても守りたい。一

もっとみる
「おだやかの民」が武者震いで一生を終わらせないために

「おだやかの民」が武者震いで一生を終わらせないために

「挑戦」という言葉が苦手だ。「戦い」を「挑む」?ムリムリ。
そもそも競うことが好きじゃない。

「勝つ」ことによって自分が誰かを「負かす」なんて、「自分が負かした人」がいる世界で暮らすなんて、申し訳なさすぎ。というより怖すぎ。
盛者必衰って私習ったよ、燃やされるでしょ、城。

敗北は悔しいより前に虚しいし、人の成功は喜びたいし、
選ばれなかったところには執着せず、ご縁がなかったですねと笑いたい。

もっとみる
全然好きじゃない人と結婚したら幸せだった

全然好きじゃない人と結婚したら幸せだった

私は多分、夫にときめいた事がない。

顔がタイプな訳じゃないし、好きな食べ物も、好きな映画のジャンルも、好きな漫画のジャンルも全然違う。

彼は私が大好きな「3月のライオン」を全巻買い揃えておきながら、1度も読んでくれた事がないし、私が大好きなチーズケーキも嫌いだ。

私が高校生だったとしたら、多分、恋愛に発展しない相手だ。



元々、愛されるより愛したい病の患者だった私。

それ故に数々の失

もっとみる
上手な責任転嫁のススメ。がんばれない自分を責めないためのコツ。 by夏生さえり

上手な責任転嫁のススメ。がんばれない自分を責めないためのコツ。 by夏生さえり

「雨の日だけど、ピクニックに行きたい」なんて荒唐無稽なことを言う人はいない。なにを急に? と思ったかもしれないが、ちょっと一緒に考えてほしい。雨の日ピクニック。ふむ。映画に出てくる、ワガママで突拍子もないことをしては周囲を振り回し、ん”ん”ん”超迷惑…だが…そこがキュ〜〜〜ト!!!!!という主人公ならわからないが、普通の人は、まあしないだろう。雨の日にピクニックを決行することが、どれだけ無理難題か

もっとみる
診察室の扉を開けたら、予想外の出会いが待っていた話

診察室の扉を開けたら、予想外の出会いが待っていた話

6年ほど前のこと。鬱で夫が倒れてしまったことがあった。

家から出ることもままならない彼に、今自分がかけている言葉が、やっていることが正しいことなのか、私自身も日に日に分からなくなってしまっていた。

悩みを抱えている本人はもちろん、それを支えようとする人もまた、孤独になりやすいと聞いたことがある。

悩んだ末に、義父が知っている精神科に伺うことになった。

といっても、「精神科に行こう」と声をか

もっとみる
誰かの言葉に呪われない

誰かの言葉に呪われない

まだ社会がこんな状況になる少し前、前の職場の人と飲みに行った時のことだ。
ちょうど1年ほど前に私はその会社を辞めたのだけど、職場の人たちとは結構仲が良くて、今でも飲みに行ったり遊びに行ったりする。その日も定期的に飲みに行くメンバーで予定を合わせていたのだが、直前になって一人から連絡がきた。

『Iさんも誘っていいですか? 来たいって言ってて』

Iさんというのは、私のひとまわり年上の女性社員だ。職

もっとみる
死の知らせを聞く側

死の知らせを聞く側

「〜の結婚式の新婦さんが亡くなった」と仲間からのLINE。「ひゃっ」と小さな悲鳴と共に、携帯を落としそうになる。というよりも、私自体が世界の隙間に落ちてしまいそうな気持ちになる。「何で?なんで?」そうすぐ返信するも、その仲間も理由はわからない、という。この1ヶ月でそんな風に2人の死の知らせを受けた。死の外側で急に死の知らせをもらった側に、その死に関する情報はあまりにも少ない。近くにいる人たちは、急

もっとみる
ひとりでも、ふたりでも、どっちでも

ひとりでも、ふたりでも、どっちでも

毎日、普通に暮らしている。
実家で暮らしていた学生のときも、知らない土地で就職してひとり暮らしをはじめたときも、もちろん、結婚した今も。
なにも事件は起きない、事件が起きたとしても、たぶん気づかない。
気づいたとしても、さして気にならない。
気にせずに過ごしていたら、そのうちなんとかなっている。
なんとかなった頃には、きっと笑い話になっている。
ただ、日々の流れに身をまかせるだけの、ごくありふれた

もっとみる