あべはるか

わたしの日常の周辺と頭の中について。 看護師5年目になりました。 暮らし/旅/ことば…

あべはるか

わたしの日常の周辺と頭の中について。 看護師5年目になりました。 暮らし/旅/ことば/写真/美術館/海

マガジン

  • 旅と出会いと思考回路

    旅するほどに得られるすべてを忘れないために。

  • なくなったら困る100のしあわせ

    松浦弥太郎さんの「なくなったら困る100のしあわせ」に倣い、自分自身や生活のこと、わたしのしあわせについて考える日記。

  • 雑記

    気持ちをはき出したり整理したり。

  • わたしの日々を支える音楽

    いつも生活のそばにある大切な音楽たちについて。

  • わたしの仕事

    看護師として働く中で日々考えることたち。

最近の記事

素直さと健やかさを取り戻して/軽井沢・江ノ島

春本番といっていいくらい暖かくなった頃から、うまく笑えなくなっているように感じていた。 誰にも何も言われないから、自分にしかわからない、肌の調子のわるさとか喉の違和感みたいな類いのものだったんだろう。 わたしの不調は、本を読んだり文章を書いたりできなくなるからすぐわかる。何かを受け入れたり考えたりできる余白がなくなってしまうのだと思う。 原因は結局いまいちわからなかったけれど、連休でしっかり休むただそれだけで、じんわりとかつしっかりと、怠さは抜けていった。職場からちゃんと

    • 見てくれている人と自分自身を信じたい/逗子・葉山

      先日、退職したいと師長に伝えた。 3月で退職した先輩に事前に聞いていた内容から、考えられるあらゆる反応を想像していった。8割はネガティブなものを。いや、ほとんど全てだったかもしれない。 ただでさえ深刻な人手不足なのに、これから産休に入るスタッフもいるし、職員が減るというそれだけでもいい顔をされるわけがない、そう思っていた。自分では納得のいく結論に至っていたけれど、あらゆる理由をつけて引き留められ、辞められないかもしれないとまで考えていた。 わたしは傷つきたくなかった。だか

      • 8.成長を見守ること:なくなったら困る100のしあわせ

        20代も後半に突入し、結婚・出産の話題が定期的に舞い込む年齢になったのだと実感する日々。 妊娠した友人には、少しずつお腹が大きくなっていく出産前から、出産後の赤ちゃんとの毎日まで、日常を写真に撮らせてもらっている。 子どもに関わらず、大切な人の記録をちゃんと残そうと意識するようになって、はっとしたことがある。それは、写真という手段で思いを伝えることもできるということだ。わたしから見えるあなたはこんなに素敵なの、と伝えられている気がするから。 一瞬一瞬を逃すまいと、何度もシ

        • リセットとリスタート/真鶴・長谷

          3月ももう終わりが見えてきた。あったかくてやわらかい空気に、それだけで気分が浮ついてしまう。街がカラフルに色づいていくのも嬉しい。 喜びも束の間、きっとすぐ夏が顔を覗かせてくるのだろう。永遠に歩き続けても清々しいままいられる季節は一瞬だ。 そんな心ときめく春の始まりに連休をもらった。夏休みと別でもらえるおやすみを3月にしようと決めた去年のわたしは、すでにその時点で何かを予感していたのかもしれないと思う。 あまりに遠く、人の多いところは憚られ、また海の側で静かに過ごしたいと

        素直さと健やかさを取り戻して/軽井沢・江ノ島

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        記事

          10年という月日に寄せて

          東日本大震災から、今日で10年。 東京に住むわたしすら強い恐怖を覚えるほどの地震だったし、黒く濁った津波が街を飲み込む映像はこの世のものとは思えなかった。呆然とテレビを見つめるしかなかったことを思い出す。 祖父はのちに帰還困難区域となる福島の富岡という街に住んでいて、震災後は東京のわたしの実家で暮らし、ついに福島に帰ることなく亡くなった。生活も、きっと人生も変わってしまっただろう姿をそばで見てきた。わたしたち家族の在り方も変わった。 わたしは震災を決して忘れないよう胸に

          10年という月日に寄せて

          26年間で見つけた26の大切なこと/わたしはわたしのためのわたしでありたい

          人には人の、わたしにはわたしのペースがあるということ。 自分で自分を肯定できない限り、誰に何と言われようと満たされないということ。 世の中の当たり前は実は当たり前ではないこと。 隣の芝生は案外青くないこと。 注目を集めることが人をしあわせにするとは限らないこと。 経験値と内面の成熟は比例するわけではないこと。 誰かと一緒にいれば孤独は消えるわけではないこと。 価値観は普遍のものではないこと。 感じてしまった違和感はほとんど正解なこと。 大切なことはシンプルで

          26年間で見つけた26の大切なこと/わたしはわたしのためのわたしでありたい

          今、看護師のわたしが思うこと

          世界が誰も想像しなかった姿になって一年が経とうとしている。 一人の看護師が今思うことを、恐れずにここに残したい。あくまでわたし個人の思いとして受け取ってもらえたらいいなと思う。 わたしは大病院に勤める看護師だ。コロナ患者さんと接することはほとんどない病棟にいるけれど、対応に追われる日々であることに変わりはない。 わたしの働く病棟はもともと部屋数が少ない上に、コロナの影響で患者さんの他病棟・病院への移動が簡単でなくなっているので、すぐに新規の入院を受けられなくなる。入院が滞り

          今、看護師のわたしが思うこと

          "生きやすさ"の探求は続く

          たぶん、わたしはHSPだ。 HSP(=Highly Sensitive Person)とは、"視覚や聴覚などの感覚が敏感で、非常に感受性が豊かといった特徴を生得的に持っている人"のことを指す。病気とは違って生まれもったひとつの気質を言い表したものだ。 わたしよりも遅く生まれたくらい最近の概念で、5人に1人はHSPだとも言われているらしい。 ものごとを深く考える、刺激を受けやすい、感情の面で反応しやすく共感しやすい、かすかな刺激に対する感受性が強いといった特徴がある。 1

          "生きやすさ"の探求は続く

          7.ストーブの前で丸まること:なくなったら困る100のしあわせ

          春を待ち望むときに意識する三寒四温とは、いつ頃から始まるものなのだろうか。 近頃たまにほっとする暖かい日があって、わたしにはもうそれが顔を見せてくれているように感じている。 それでもやっぱりまだ寒い。日差しが春めいているように感じまんまと油断した日には、容赦ない冷たい風に泣きそうになる。 夜が深まるにつれてしんしんと底冷えする部屋に暖房器具は必須だ。 わたしは今、エアコンや加湿器、もこもこパジャマなんかと生活している。 大学生から一人暮らしのわたしは、実家以外でストーブと

          7.ストーブの前で丸まること:なくなったら困る100のしあわせ

          いつの日か無数の傷はきらめいて/ミューズ

          「挫折を経験していないように見えるから心配なんだ」 父の言葉がずっと記憶に残っている。 社会人1年目で仕事のできなさに鬱々としていたわたしが、ぽっきり折れてしまうのではという心遣いからの言葉だったのだと思う。 両親に何不自由なく育てられ、部活や勉強に打ち込む平和な学生生活を送り、大学受験も就職も最終的には希望通りで。 筋書きだけ見れば順調そのものなのかもしれないけれど、当然そこには無数の困難や失敗や葛藤があった。 もっと思い返せば、そんなふうに呼べるほどではないくら

          いつの日か無数の傷はきらめいて/ミューズ

          6.写真をとること:なくなったら困る100のしあわせ

          日常に何かを生み出すような時間が少なかったわたしを、心の底からときめかせ、どっぷりはまっていったのが写真だった。 落ち込みやすく思い詰めやすいわたしに、わたしの目に映る世界も案外いいものなのだなと、そう思わせてくれた。 相棒はFUJIFILMのミラーレス。 ときどき写ルンですもかばんに忍ばせている。 なんとなく色味がすきで、FUJIFILMを愛用し続けてきた。 今のカメラは2代目で、決心がつくまで時間がかかったけれど、お迎えしてよかったなとつくづく感じている。 いつ

          6.写真をとること:なくなったら困る100のしあわせ

          眠れない夜をこえて/あしたあさって

          ずっと、未来を信じられない。 日々の楽しみや将来の夢。 生活の中で当然のように未来を口にするにも関わらず、それを信じることができないでいる。 看護師という仕事において、日常的に生と死に関わっているからだろうか。 自分が死ぬ瞬間も何度も想像してきた。 明日は自分のいない世界かもしれない。 それはありもしない単なるフィクションのようで、極々自然の成り行きにも思えて。 それでも、夜が明ければ明日がくる。 今を積み重ねた先に未来はできていくはずなのだ。 わたしだってそんな

          眠れない夜をこえて/あしたあさって

          5.つめを塗ること:なくなったら困る100のしあわせ

            つめを塗ると、ものすごくときめく。 看護師のわたしはなかなか手には塗れないので、もっぱら足のつめを塗っている。   ふと目を伏せると視界に入るきらきらは、わたしの気分を一層明るくしてくれるものだ。 日常で自分の目に入るおしゃれは案外少なくて、だからこそネイルは少し特別なものなのかもしれない。   落ち込んだ時にするべきことのメモにも、つめを塗ったり色を変えたりするとある。 たとえほんの少しだとしても、わかりやすく自分を変えられるから、気が紛れたり癒やされた

          5.つめを塗ること:なくなったら困る100のしあわせ

          4.待ち遠しく予定を待つこと:なくなったら困る100のしあわせ

            ここ最近とくに、手帳に予定を書き込むときほどわくわくする瞬間はないなと思う。   予定そのものももちろん楽しい。 けれどマイナス思考のわたしは、始まったら終わってしまうと考えがちだ。 それが良い時間であればあるほど、時が経つのは本当に早い。 誰かが無理やり時計の針を進めているのではないかといつも考えている。 そしてわたしの場合、終盤で切なさがむくむく膨らみ出すのはよくあることなのだ。 だから、その日が来るまでの毎日が特別すき。   何しようか、どこ行こう

          4.待ち遠しく予定を待つこと:なくなったら困る100のしあわせ

          3.占いをよむこと:なくなったら困る100のしあわせ

            2020年も終わりが近づいた頃、待ち遠しかったのは2021年の占い。   普段から占いに親しんでいる人ってどのくらいいるのだろう。 わたしは日常的にお世話になっているので、友人に「全然興味ないんだよね」と言われた時はびっくりしてしまった。   ただ、いつ何時も信じて頼っているかというとそういうわけではなくて、自分に都合のよくないことは見ないようにしているし、そもそも"こんな悪いことが起きます"みたいなことが書いてあるものは読んでいない。 これからやってくるら

          3.占いをよむこと:なくなったら困る100のしあわせ

          2.ドライブしながら話をすること:なくなったら困る100のしあわせ

            ドライブがすきだ。 なのに、東京の一人暮らしは車がなくても全然困らない。 運転するのは、旅行先で友人とレンタカーを借りる時か、帰省して両親と出かける時だけ。   友人とは、たわいもないことを。 最近気づいたのだけど、わたしはたわいもない話こそを延々していられる相手がとても大事みたいだ。 他人にはどうでもいいことだと分かっていても、それでも話せてしまう空気感が心地いい。    両親とは、仕事や日々の生活のことを。 離れて暮らすわたしをいつも心配してくれる両親

          2.ドライブしながら話をすること:なくなったら困る100のしあわせ