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素直さと健やかさを取り戻して/軽井沢・江ノ島
春本番といっていいくらい暖かくなった頃から、うまく笑えなくなっているように感じていた。
誰にも何も言われないから、自分にしかわからない、肌の調子のわるさとか喉の違和感みたいな類いのものだったんだろう。
わたしの不調は、本を読んだり文章を書いたりできなくなるからすぐわかる。何かを受け入れたり考えたりできる余白がなくなってしまうのだと思う。
原因は結局いまいちわからなかったけれど、連休でしっかり休
見てくれている人と自分自身を信じたい/逗子・葉山
先日、退職したいと師長に伝えた。
3月で退職した先輩に事前に聞いていた内容から、考えられるあらゆる反応を想像していった。8割はネガティブなものを。いや、ほとんど全てだったかもしれない。
ただでさえ深刻な人手不足なのに、これから産休に入るスタッフもいるし、職員が減るというそれだけでもいい顔をされるわけがない、そう思っていた。自分では納得のいく結論に至っていたけれど、あらゆる理由をつけて引き留められ
8.成長を見守ること:なくなったら困る100のしあわせ
20代も後半に突入し、結婚・出産の話題が定期的に舞い込む年齢になったのだと実感する日々。
妊娠した友人には、少しずつお腹が大きくなっていく出産前から、出産後の赤ちゃんとの毎日まで、日常を写真に撮らせてもらっている。
子どもに関わらず、大切な人の記録をちゃんと残そうと意識するようになって、はっとしたことがある。それは、写真という手段で思いを伝えることもできるということだ。わたしから見えるあなたはこ
リセットとリスタート/真鶴・長谷
3月ももう終わりが見えてきた。あったかくてやわらかい空気に、それだけで気分が浮ついてしまう。街がカラフルに色づいていくのも嬉しい。
喜びも束の間、きっとすぐ夏が顔を覗かせてくるのだろう。永遠に歩き続けても清々しいままいられる季節は一瞬だ。
そんな心ときめく春の始まりに連休をもらった。夏休みと別でもらえるおやすみを3月にしようと決めた去年のわたしは、すでにその時点で何かを予感していたのかもしれない
26年間で見つけた26の大切なこと/わたしはわたしのためのわたしでありたい
人には人の、わたしにはわたしのペースがあるということ。
自分で自分を肯定できない限り、誰に何と言われようと満たされないということ。
世の中の当たり前は実は当たり前ではないこと。
隣の芝生は案外青くないこと。
注目を集めることが人をしあわせにするとは限らないこと。
経験値と内面の成熟は比例するわけではないこと。
誰かと一緒にいれば孤独は消えるわけではないこと。
価値観は普遍のものではな
今、看護師のわたしが思うこと
世界が誰も想像しなかった姿になって一年が経とうとしている。
一人の看護師が今思うことを、恐れずにここに残したい。あくまでわたし個人の思いとして受け取ってもらえたらいいなと思う。
わたしは大病院に勤める看護師だ。コロナ患者さんと接することはほとんどない病棟にいるけれど、対応に追われる日々であることに変わりはない。
わたしの働く病棟はもともと部屋数が少ない上に、コロナの影響で患者さんの他病棟・病院へ
7.ストーブの前で丸まること:なくなったら困る100のしあわせ
春を待ち望むときに意識する三寒四温とは、いつ頃から始まるものなのだろうか。
近頃たまにほっとする暖かい日があって、わたしにはもうそれが顔を見せてくれているように感じている。
それでもやっぱりまだ寒い。日差しが春めいているように感じまんまと油断した日には、容赦ない冷たい風に泣きそうになる。
夜が深まるにつれてしんしんと底冷えする部屋に暖房器具は必須だ。
わたしは今、エアコンや加湿器、もこもこパジ
いつの日か無数の傷はきらめいて/ミューズ
「挫折を経験していないように見えるから心配なんだ」
父の言葉がずっと記憶に残っている。
社会人1年目で仕事のできなさに鬱々としていたわたしが、ぽっきり折れてしまうのではという心遣いからの言葉だったのだと思う。
両親に何不自由なく育てられ、部活や勉強に打ち込む平和な学生生活を送り、大学受験も就職も最終的には希望通りで。
筋書きだけ見れば順調そのものなのかもしれないけれど、当然そこには無数の困
6.写真をとること:なくなったら困る100のしあわせ
日常に何かを生み出すような時間が少なかったわたしを、心の底からときめかせ、どっぷりはまっていったのが写真だった。
落ち込みやすく思い詰めやすいわたしに、わたしの目に映る世界も案外いいものなのだなと、そう思わせてくれた。
相棒はFUJIFILMのミラーレス。
ときどき写ルンですもかばんに忍ばせている。
なんとなく色味がすきで、FUJIFILMを愛用し続けてきた。
今のカメラは2代目で、決心が
眠れない夜をこえて/あしたあさって
ずっと、未来を信じられない。
日々の楽しみや将来の夢。
生活の中で当然のように未来を口にするにも関わらず、それを信じることができないでいる。
看護師という仕事において、日常的に生と死に関わっているからだろうか。
自分が死ぬ瞬間も何度も想像してきた。
明日は自分のいない世界かもしれない。
それはありもしない単なるフィクションのようで、極々自然の成り行きにも思えて。
それでも、夜が明ければ明
5.つめを塗ること:なくなったら困る100のしあわせ
つめを塗ると、ものすごくときめく。
看護師のわたしはなかなか手には塗れないので、もっぱら足のつめを塗っている。
ふと目を伏せると視界に入るきらきらは、わたしの気分を一層明るくしてくれるものだ。
日常で自分の目に入るおしゃれは案外少なくて、だからこそネイルは少し特別なものなのかもしれない。
落ち込んだ時にするべきことのメモにも、つめを塗ったり色を変えたりするとある。
たと
4.待ち遠しく予定を待つこと:なくなったら困る100のしあわせ
ここ最近とくに、手帳に予定を書き込むときほどわくわくする瞬間はないなと思う。
予定そのものももちろん楽しい。
けれどマイナス思考のわたしは、始まったら終わってしまうと考えがちだ。
それが良い時間であればあるほど、時が経つのは本当に早い。
誰かが無理やり時計の針を進めているのではないかといつも考えている。
そしてわたしの場合、終盤で切なさがむくむく膨らみ出すのはよくあることなのだ
3.占いをよむこと:なくなったら困る100のしあわせ
2020年も終わりが近づいた頃、待ち遠しかったのは2021年の占い。
普段から占いに親しんでいる人ってどのくらいいるのだろう。
わたしは日常的にお世話になっているので、友人に「全然興味ないんだよね」と言われた時はびっくりしてしまった。
ただ、いつ何時も信じて頼っているかというとそういうわけではなくて、自分に都合のよくないことは見ないようにしているし、そもそも"こんな悪いこと
2.ドライブしながら話をすること:なくなったら困る100のしあわせ
ドライブがすきだ。
なのに、東京の一人暮らしは車がなくても全然困らない。
運転するのは、旅行先で友人とレンタカーを借りる時か、帰省して両親と出かける時だけ。
友人とは、たわいもないことを。
最近気づいたのだけど、わたしはたわいもない話こそを延々していられる相手がとても大事みたいだ。
他人にはどうでもいいことだと分かっていても、それでも話せてしまう空気感が心地いい。
両親