Dr .Midori

🔸漢方が大好きな小児科医🔸(小児科専門医・漢方専門医・アレルギー専門医) 医学部時代に…

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🔸漢方が大好きな小児科医🔸(小児科専門医・漢方専門医・アレルギー専門医) 医学部時代に難病を患う。病気の影に隠れて生きていたが、医師と母になる夢を諦めきれず、東洋医学(鍼灸と漢方薬)に出会う。現在は、小児漢方外来を開設。年間のべ1万人の親子の治療に当たる。書籍・講演会多数。

記事一覧

漢方外来 研修のご感想

漢方医を目指す先生が、当院の外来に研修に来てくださいました。子ども専門の漢方外来は全国でも珍しい外来です。 水曜日の午前中に見学を受け入れております。 ご感想を…

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3か月前
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漢方専門医が心配している漢方薬の未来

漢方薬の危機漢方薬が処方できる医療制度が続くために 私たちが考えなければいけないことを少し辛口で書いてみます ①薬価が安すぎる 麻黄湯とタミフルの薬価の違い 麻黄…

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9か月前
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第50回小児東洋医学会学術集会

2023年9月17日に行われた小児東洋医学会学術集会にて「自閉スペクトラム症(ASD)に対して湯液治療が奏功したきょうだい例」の発表をしてきました。 日本では、子どもに対…

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9か月前
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西薬剤師会 研修会のご報告

「アトピー性皮膚炎 〜医・薬連携で外用薬を使いこなす〜」 について発表して参りました。 当院では、医薬連携により自己中断が非常に低くなっております。 そのコツは「…

Dr .Midori
10か月前

漢方外来 研修のご感想〜

「漢方薬を勉強したい」という熱意を持った素敵な先生が、外来の研修に来てくれました。ご感想を紹介させて頂きます。 ・どんなところが勉強になりましたか? 子どもと・…

Dr .Midori
10か月前

なぜ、漢方のコンサルを始めたのか?

医師からの問い合わせ 複数の医師からの問い合わせがきっかけでした。 アレルギー専門医のDrからの問い合わせでは、 「m3の記事で小児漢方外来のことを知りました コロナ…

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10か月前
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漢方コンサル(1期:2023年10月〜2024年3月)

「漢方薬で治せる疾患を増やしたい!」 「西洋医学で解決策がない不調に漢方薬を使いたい」 そう思って勉強会に出てみるけれど、実際の診療ではどの漢方薬を使っていいの…

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10か月前
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自己紹介④(母の経験から小児漢方外来を立ち上げる)

専門医を取得し、妊娠を考える 小児科専門医取得後より 天疱瘡になった時から考えていた妊娠について本格的に考え始めました。 「お母さんになりたい」 そう願う気持ち…

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11か月前
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自己紹介③(研修医〜小児科医になるまで)

研修医生活 想像はしていましたが、やっぱりハードな面もありました。 疲れが溜まり、天疱瘡の症状が再燃することもしばしば。 早くステロイドを減らしたい気持ちとの…

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11か月前
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自己紹介②(難病を抱えながら医師になる)

養生について 東洋医学では、病気を治すために生活習慣を整えることも大切です。 食事・運動・睡眠はもちろんですが、カフェインの摂取を減らしたり、体質に合わない食…

Dr .Midori
11か月前
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自己紹介①(難病発症〜東洋医学に出会うまで)

皆様、はじめまして。 小児漢方医・鈴村水鳥です。 東洋医学との出会い 私が東洋医学に出会ったきっかけは、医学部の2年生の時に尋常性天疱瘡という難病になったことがき…

Dr .Midori
11か月前
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漢方外来 研修のご感想

漢方外来 研修のご感想

漢方医を目指す先生が、当院の外来に研修に来てくださいました。子ども専門の漢方外来は全国でも珍しい外来です。
水曜日の午前中に見学を受け入れております。

ご感想を紹介させて頂きます。

どんなところが勉強になりましたか?

子どもと・ママに対して先生が熱意を注いでおられる点・身体所見の取り方がとても参考になりました。後は自分も診察を受けさせてもらうことでとても勉強になります。漢方薬についても、図を

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漢方専門医が心配している漢方薬の未来

漢方専門医が心配している漢方薬の未来

漢方薬の危機漢方薬が処方できる医療制度が続くために
私たちが考えなければいけないことを少し辛口で書いてみます

①薬価が安すぎる

麻黄湯とタミフルの薬価の違い
麻黄湯のエビデンスから考える医療経済効果

②原材料が自然の恵みからできている

作り手と人件費の問題
原材料の高騰

③日本経済と医療(世界の中の日本)

医療費抑制の方向に動くが
拡大しない市場には世界から求められることが減る

④医

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第50回小児東洋医学会学術集会

第50回小児東洋医学会学術集会

2023年9月17日に行われた小児東洋医学会学術集会にて「自閉スペクトラム症(ASD)に対して湯液治療が奏功したきょうだい例」の発表をしてきました。

日本では、子どもに対して、煎じ薬がほとんど使われていないのですが
臨床では、自閉症の子どもたちにとても効果があります。
(よくある粉薬の漢方薬は「エキス剤」と言います。
韓国ドラマに出てくるような、グツグツ煮出す漢方薬が「煎じ薬」です。)

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西薬剤師会 研修会のご報告

西薬剤師会 研修会のご報告

「アトピー性皮膚炎 〜医・薬連携で外用薬を使いこなす〜」
について発表して参りました。
当院では、医薬連携により自己中断が非常に低くなっております。
そのコツは「トレーシングレポート」です。

ぜひ、この力を広く知って頂きながら
薬剤師の先生方がご活躍できる場所をもっと増やしてもらいたいと願い
門前薬局の薬剤師の先生からも
病院・薬局連携の要であるトレーシングレポートについてご発表をいただきました

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漢方外来 研修のご感想〜

漢方外来 研修のご感想〜

「漢方薬を勉強したい」という熱意を持った素敵な先生が、外来の研修に来てくれました。ご感想を紹介させて頂きます。

・どんなところが勉強になりましたか?

子どもと・ママに対して先生が熱意を注いでおられる点がとても勉強になりました。漢方薬についても、図を書いて説明してくださったのがわかりやすかったです。

・ご自身の診療で使えそうな学びはありましたか?

いっぱいあります!腹診がとても大事ということ

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なぜ、漢方のコンサルを始めたのか?

医師からの問い合わせ

複数の医師からの問い合わせがきっかけでした。

アレルギー専門医のDrからの問い合わせでは、
「m3の記事で小児漢方外来のことを知りました
コロナの影響で
子どもの心の不調が増えていて・・・
漢方を出したいけれど、本を読んでも分からないので
先生の外来に勉強しに行きたいです」

療育センターにお勤めの先生からの問い合わせでは、
「発達障害のお子さんだけではなくお母さんのサポ

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漢方コンサル(1期:2023年10月〜2024年3月)

漢方コンサル(1期:2023年10月〜2024年3月)

「漢方薬で治せる疾患を増やしたい!」
「西洋医学で解決策がない不調に漢方薬を使いたい」

そう思って勉強会に出てみるけれど、実際の診療ではどの漢方薬を使っていいのか迷う。

鼻汁には、辛夷清肺湯・小青竜湯・葛根湯加川芎辛夷って書いてあるけれど、これらはどう使い分けるんだろう。

処方を出してみて、すごく効果がある人もいるけれど、効かなかった人もいる。効果がなかった時の次の一手を知りたい。

このよ

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自己紹介④(母の経験から小児漢方外来を立ち上げる)

自己紹介④(母の経験から小児漢方外来を立ち上げる)



専門医を取得し、妊娠を考える

小児科専門医取得後より
天疱瘡になった時から考えていた妊娠について本格的に考え始めました。

「お母さんになりたい」
そう願う気持ちがはっきりとありました。
ここから病気と妊娠について考える時間が始まります。

母になりたい

天疱瘡を患った時からの夢だった「お母さんになること」
キャリアを優先してきましたが、年齢も30歳を超えていました。
もちろん、産める時間

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自己紹介③(研修医〜小児科医になるまで)

自己紹介③(研修医〜小児科医になるまで)



研修医生活

想像はしていましたが、やっぱりハードな面もありました。

疲れが溜まり、天疱瘡の症状が再燃することもしばしば。
早くステロイドを減らしたい気持ちとの葛藤が続きます。

それでも医師として働ける時間はとてもとても楽しく幸せでした。
内科、外科、小児科などローテーションする中で
多くの先生方や先輩方からたくさんのことを教えていただきました。

また、看護師さんや検査技師さんを含めて

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自己紹介②(難病を抱えながら医師になる)

自己紹介②(難病を抱えながら医師になる)



養生について

東洋医学では、病気を治すために生活習慣を整えることも大切です。
食事・運動・睡眠はもちろんですが、カフェインの摂取を減らしたり、体質に合わない食べ物は避けることもあります。

極度の冷え性だった私は、冷たいものは可能な限り控えるようにしました。
また、少しずつ散歩するなど、軽い運動も取り入れました。

東京の大学に通っていたため、頻回に奈良県に治療に行くことができません。その代

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自己紹介①(難病発症〜東洋医学に出会うまで)

自己紹介①(難病発症〜東洋医学に出会うまで)

皆様、はじめまして。
小児漢方医・鈴村水鳥です。

東洋医学との出会い

私が東洋医学に出会ったきっかけは、医学部の2年生の時に尋常性天疱瘡という難病になったことがきっかけでした。
天疱瘡とは、自己免疫疾患の1つです。
私の場合は、口の中にびらんが出来たり、体全身に水疱ができたり、少しの刺激で皮膚がめくれていく症状がありました。
病名を告げられた時は、5年後の自分が想像できず、医師になるという夢も

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