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#生きる

[詩]「メメント·モリ」

[詩]「メメント·モリ」

暗がりに

満ちる光

私はただ

この瞬間

切り取った

一瞬が

どうしても

愛おしくて

死を思えば

いつか終わる

寂しいけれど

輝いている

歩を進め

橋を渡り

川を越え

彼岸花の

向こう側

例え

遠くに

行ったとしても

いっぱいの気持ちを

語らおう

生きていたいから

だるまさんたちは

転がって

ひとりひとり

消えていく

最後に残るのは

私だけ

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[詩]「果てに」

[詩]「果てに」

欠けているものがあった

心に穴が空いていた

何が足りないのか

その答えを求めるように

積み重なっていく

ルーズリーフ

目が悪くなるほど

手が黒ずむほど

知識が増える

その裏で

何が出来るかを

考えていた

詠われていく

慰みの詩

突き詰めていく

一人旅

やがて

心は満たされていった

その傍らで

ふと気になった

当然のように

一人じゃない貴方

集団の中で輝く

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[詩]「掬う」

[詩]「掬う」

焦がれた声で

湖の水を掬えば

差し掛かる

中盤戦

これからも

旅は続く

辿り着く果ても

知らないけれど

私を救うのは

私の役目

そう信じて

歩き続ける

もしも

この弱さを

認めてしまえたなら

生きることを

諦めたなら

楽になれるとしても

嗚呼

もう

辞めてしまおう

そんな思考を

振り切った

何度だって

失望した

他人に運命を

託しても

誰かに

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[詩]「小さな戦争」

[詩]「小さな戦争」

苦しみの先に

人に好かれない幸せがあった

糾弾される苦痛に

心は擦り切れる

罪人という

名前をつけられ

生きていることを

否定される

それも

一つの正義で

私も彼らを

否定する気はない

けれど

権利だけは

誰にも否定できない

生きる権利だけは

命を懸けて

戦うことを許してください

私の罪は消えない

許されようなんて

思わない

だから

貴方の正義と戦おう

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「選定の夢。」(詩)

「選定の夢。」(詩)

私には夢がある。

いつか聞いた予言の詩。

誰かが作った予言の詩。

それが私を作ったんだ。

予言の内容はこうだ。

「現実の世界は不自由だ。

時として嘘だって

平気でつかなきゃいけないし。

自分を傷付ける人に対して

容赦しちゃいけない。

少し感じた違和感で、

細い希望を手探り寄せる。

それはそれは血にまみれた物語だ。

僕らはそれに縛られている。

楽園はどこだ?

夢はどこに

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「一人は無力だ。」(詩)

「一人は無力だ。」(詩)

一人は無力だ。

誰であっても、

他人に助けられて生きている。

一人では誰も生きていけないけど。

私は他人が怖かった。

自分を助けてくれた人。

自分に優しくしてくれた人。

何割かは、エゴで出来ていたから。

本当に他人のために

他人を救おうとする人は少ない。

もし本当に存在するなら

本来、幸せになるべき人だ。

なのに。

そんな人が幸せになれるとは限らない。

時に

利用され

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「言葉の欠片。」(詩)

「言葉の欠片。」(詩)

死したフレーズ

言葉を忘れ。

散らばった欠片は綺麗だ。

浮かばないタイトル。

思い付かない物語。

何かを書きたい感情だけが

自分を動かしている。

決断の時が来る。

足掻いて、足掻いて、足掻いた先で。

私に残されたものはなんだ。

間違って、怯えて、傷付いて。

それでも未来は残されていた。

バラバラにされた心のピース。

言葉の欠片。

それは星のように

綺麗で、儚くて。

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夜桜に光る星。(詩)

夜桜に光る星。(詩)

目を瞑って、深呼吸。

布団の中で落ち着いて。

漠然と考える。

あの日の夜空を思い返す。

輝く星と光。

照らされて

淡く輝いた夜桜は。

夢の中。

夜の街に桜を散らせば。

目が覚めたなら。

あの春はまた、終わりを告げる。

遠く消えた筈の

春の恒星。

仄かな光は、僕を照らしたまま。

真っ白な世界に

感情を吐いた。

小さな世界を埋め尽くす文字。

嘘偽りない感情。

強さも

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「懐玉が輝けば。」(詩)

「懐玉が輝けば。」(詩)

もしも、懐玉が輝けば。

内に秘めた才能が開花すれば。

劣等感は消えるだろうか。

孤独ではなくなるだろうか。

まだ、旅の途中。

遥か遠い、夢を目指して。

進みだす足。

怖がりながら。

生きてきた日々。

積み重ねた日々。

絶望が増えていく。

苦しみも増えていった。

残されたのは、いつだって。

傷だらけで、強くなった自分だった。

何かを、失った自分だった。

例え。

足掻い

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「Another world remake.」(詩)

「Another world remake.」(詩)

もうひとつの世界。

可能性。

その道は、枝分かれしている。

たくさんの事を、悩みながら。

失いながら。

……また、新たなものを得る。

今まで、

選んできたものを信じながらも。

「もしも」なんて。

ふと、思い浮かべていた。

縁を失った、彼らのこと。

でも。

再会した人も。

あれから、二度と会わなかった人も。

何処か遠くの世界で

その人らしく、息をしている。

きっと、そ

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「歯車」(詩)

「歯車」(詩)

人が社会で生きる時。

疑いなく乗っかっている。

一つ一つ

そんな風に、歯車は見える。

「社会」は大きな機械だ。

国の心臓みたいなものだ。

人類史が刻まれた、

とある巻物の登場人物で。

それぞれが違う特性や文化を持つ。

途方もない時間の中で。

経験したことのない

「もう一度」を繰り返している。

人は、繰り返している。

生命は育まれ、様々なものが花開く。

長く息をしたもの。

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「心情シュルレアリスム。」(詩)

「心情シュルレアリスム。」(詩)

見える景色は黒か白か。

見えない青色、電車に揺られ。

降りる時に、優しく見送ってくれた

人の暖かさだけを覚えている。

楽しい記憶だけを覚えている。

辛かったことは薄れていく。

幸せな脳の裏で考えていること。

生きるとか死ぬとか

常に考えている。

この問題に向き合わずとも生きられる誰か。

そんな誰かに、負けてられないから。

夢で身体を満たしていく。

心の世界、薄暗い洞穴を。

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「生きてるって。」(詩)

「生きてるって。」(詩)

生きてると気持ちの乱高下。

いいことも悪いこともある。

悲しみや苦しみがあるから、幸せがある。

その道はジグザグじゃなくて。

「人生はきっと、螺旋階段なんだ。」

誰かの言葉に胸を打たれる。 

苦しみの渦中に言葉を投げ込んでみる。

登っていくごとに、成長していく地続きの道。

雲の向こうで、生まれ変わりながら。

やがてはゴールに辿り着く。

だから。

自分の好きなことも。

誰かの

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「宛先のない手紙。」(詩)

「宛先のない手紙。」(詩)

嘘を吐いた。

少しだけ、嘘を吐いた。

それは貴方にではなくて。

それは自分に対してであった。

横顔が綺麗で鮮やかな貴方のこと。

誰よりも笑顔が素敵な貴方のこと。

忘れたくて、忘れる訳じゃない。

貴方だって人間だ。

今が間違っていることくらい分かってる。

正直でないことくらい分かっている。

気がついた時には、僕はいつも遅かった。

貴方と一緒にいたかった。

僕は誰も探していない

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