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「懐玉が輝けば。」(詩)

もしも、懐玉が輝けば。


内に秘めた才能が開花すれば。


劣等感は消えるだろうか。


孤独ではなくなるだろうか。


まだ、旅の途中。


遥か遠い、夢を目指して。


進みだす足。


怖がりながら。


生きてきた日々。


積み重ねた日々。


絶望が増えていく。


苦しみも増えていった。


残されたのは、いつだって。


傷だらけで、強くなった自分だった。


何かを、失った自分だった。


例え。


足掻いたことに意味なんてなくても。


天才を越えることなんてなくても。


何かに、本気で向き合うことで。


慎重に、考えを重ねることで。


学んでいくことで。


昨日の自分より、成長出来ている気がした。


それを実感すれば。


……もしも、誰かに誉められたなら。 


心の底から僕は笑えた。


きっと。


自分に才能なんてない。


分かっているけれど。


それでも。


諦めたくなかったから。


好きだから。


心の底から、笑いたかったから。


あの日の自分を越えて、いつか。


本当に自分を、認められるように……


もしも。


懐玉が輝けば。


内に秘めた才能が開花すれば。


……なんて。


願うだけなら、ただの妄想だ。


ゆっくりでもいい。


必ず、その夢を叶えるために。


今日もまた、目を開けた。

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