見出し画像

「歯車」(詩)

人が社会で生きる時。


疑いなく乗っかっている。


一つ一つ

そんな風に、歯車は見える。


「社会」は大きな機械だ。


国の心臓みたいなものだ。


人類史が刻まれた、

とある巻物の登場人物で。


それぞれが違う特性や文化を持つ。


途方もない時間の中で。


経験したことのない

「もう一度」を繰り返している。


人は、繰り返している。


生命は育まれ、様々なものが花開く。


長く息をしたもの。


儚い命を散らしたもの。


生きていた日々と、世界が違って。


本心がどうであれ、

きっと僕らは分かり合えない。


お互いを傷付ける。


内向的な僕には、この世界は生き辛い。


自己愛なんてほとんどなくても。


他人に愛を託して生きれる誰か。


尽くして、尽くされて。


迷わず自然に、誰かみたいに。


社会の歯車には、僕はなれない。


それでも。


誰もが一人で生きられないから。


一人の力は本当にちっぽけで。


足りなくて。


社会だけじゃない。 


関わらなければ、心が死んでしまうから。


傷付くこと、

たくさんのことが怖いけれど。


目を見開いて、歯車に。


いつか、大きな謀(はかりごと)。


大きな謀を。


ちっぽけだけど、いつか。


一つの歯車から、やがて大きな力にして。


あの大きな機械を、もっと回して。


いつか見た、理想論に近づけるように……


息を吸う。


この限りなく広い世界で。


たくさんのことを考えてたら

僕は、目が回ってわかんなくなっていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?