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仕事・社会復帰

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育児をしながら働き方を模索する過程をまとめました。
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#エッセイ

希望に、満ちあふれ

希望に、満ちあふれ

就労相談の施設が入っている複合ビルを後にすると、高くなった西日が格子状のタイルを照らしていた。

希望に、満ちあふれ。
ふいに中学校の卒業式で口にした一文が浮かぶ。

あの頃、心は希望になど満ちあふれていなかった。
結局は狭苦しい地方の高校へ行くだけ。
大人になってからも、希望は仄暗い道に灯る青い小石のようなものだった。

今月取り組んでいるワーク「#自己探求の12日間」を進めていくなか、あまりの

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ゆっくりしていってくださいフロート

ゆっくりしていってくださいフロート

子どもの頃、地元に一店だけモスバーガーがあった。
マックもロッテリアも、電車で3駅行った大きな街にしかなかった。

息子がフライドポテト大魔神なため、今やマックを始めとしたファストフードは手軽な昼ごはんの代表格と成り果てた。

しかし思春期の頃、ソースがこぼれたら一発でテンションが下がるであろうモスバーガーやモスチーズバーガーは、父親のお土産としては最高のごちそうだった。

中学生の頃、当時の友だ

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いい感じの言葉より、素の自分を

いい感じの言葉より、素の自分を

(なんか、ネットで「いい感じのこと」言うの疲れてきたな)

というのが最近の気分だ。

一昨年から、運営するWebマガジンの準備過程と広報を兼ねてTwitterを始めた。
現在も細々と続けている。

しばらくはWebマガジンの名義「テラス手帖」でツイートしていたけれど、あるときから狭苦しさを感じて、個人名義にした。

内容はなるべく趣旨を変えないよう、手帳や文房具の話がメイン。
加えて前向きなつぶ

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頑張りたくなくなったのは、いつも焦っていたから

頑張りたくなくなったのは、いつも焦っていたから

パートを退職することにした。

先週から、急に「もう頑張りたくない」「疲れた」「好きなことに心が動かない」トリオが心の中を席巻した。

最初は職場のストレスが原因だった。

人間関係は決して悪くなかった。とても良くしてもらっていた。
だけど、ほかの人みたいに気楽に愚痴をこぼしたり、ガハガハ笑えるような関係の人はいなかった。

ある人のイラついた独り言がとても嫌で、先週の月火と欠勤したあと、上司に相

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弱い自分を認める

弱い自分を認める

30代後半に入ってもなお精神的に弱い自分を、そろそろ認めようと思う。

ここ1、2週間くらい、ずっと泣きたいけど泣けない気持ちを抱えていた。

今朝涙が止まらなくなり、パートを休んだ。
決壊したきっかけのひとつは、夫とのやりとりだった。

昨晩夫に、息苦しさや「ストレスが溜まっているのかな」とこぼすと、「はあ」と要領を得ていないため息をつかれた。

「仕事とかでストレスが溜まってるのは俺だってそう

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あるパートタイマーの脳内プレイリスト

あるパートタイマーの脳内プレイリスト

生活のスピードに応じて、脳内でかかる曲が変わるのは私だけでしょうか。

パート勤務が始まり、朝6時起床、21〜22時就寝の暮らしがすっかり板につきました。
下手すると20時半就寝の日も。

今回は脳内プレイリストとともに、出勤日の流れを追ってみます。

朝のエレカシ10月後半は息子からうつった咳に悩まされ、2週間近く欠勤が続きました。
以来、出勤時は首周りをマフラーで完全防備。

出勤の日は夫が息

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人はなぜ働くのか

人はなぜ働くのか

「人はなぜ働くのか」

缶コーヒー「BOSS」の新CMで、俳優の役所広司さんが漏らす一言。
その意味をふと考えたのは、私だけではないはずです。

最も先立つのは、一定の報酬をもらい、最低限不自由なく暮らすためでしょう。

ただ、お金を稼ぐだけであればメルカリで物を売ってもいい。
雇用される以外の方法が溢れる世の中です。

では、報酬以外に働く理由は何なのでしょうか。

私の場合は、「自分がしたこと

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公園でセブンのコーヒーを飲んで、花見をした朝をなつかしく思えるように

公園でセブンのコーヒーを飲んで、花見をした朝をなつかしく思えるように

ある冬の朝、まだ積雪もすくない頃だった。
息子を保育園に送り届けたあと、スーパーの開店を待つために暇つぶしをすることにした。

セブンイレブンの100円コーヒーを買い、近くの公園に足を運ぶ。ダウンコートと手袋越しの紙カップのぬくもりで暖は取れていた。

ペンキの剥げた青緑のベンチに腰かける。
熱々のコーヒーをすすりながら、ぼんやりと過ごしたあの日、何故かセブンのコーヒーがスタバで飲むよりおいしく感

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収入のない仕事を遂行する

収入のない仕事を遂行する

今年の2月からしばらくnoteを休んでいた。

Webライターの仕事で落ち込む出来事があり、入れ替わりに大規模な引っ越しが決まった。2〜6月は引っ越し関係の予定に追われ、7月からは息子の転園、8月の記録的な真夏日が続いた頃にnoteを始めてから1年の通知が来た。

その間、noteを時々覗いて気が向いた記事だけ読んでいた。しばらく投稿していないので足跡を残したくなくて、フォローしている方へスキは押

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