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弱い自分を認める
30代後半に入ってもなお精神的に弱い自分を、そろそろ認めようと思う。
ここ1、2週間くらい、ずっと泣きたいけど泣けない気持ちを抱えていた。
今朝涙が止まらなくなり、パートを休んだ。
決壊したきっかけのひとつは、夫とのやりとりだった。
昨晩夫に、息苦しさや「ストレスが溜まっているのかな」とこぼすと、「はあ」と要領を得ていないため息をつかれた。
「仕事とかでストレスが溜まってるのは俺だってそうだよ。そんなことだけ言われても困る」
会話はそれきりだった。
その後謝ったが、ろくに話すこともなく早めに就寝した。
「もう○○○(夫)に話しても無駄だ」
ベッドの端を向いて背を丸め、一時のやるせなさに心のなかで憤る。
身体が重たくなっていくままに眠りに落ちた。
こんなとき、いくら夫婦でもしょせん他人なのだと強く実感する。
夫は精神的にタフで、内面は色々抱えていながらも辛抱して動くことができる。
片や私は知らない間に頑張りすぎてキャパオーバーしがち。調子を崩すと踏ん張りがきかない。
あまり前面に出したくないが、HSP(繊細さん)気質ゆえの脆さだろう。
その辺りを非HSPは理解できない。
ほとんどの小学生が数学を理解できないように、単純に分からないのだ。
仕方のないことなのだ。
話を今朝に戻す。
涙が止まらないばかりか、オートミール粥さえ食べる気になれず頻繁にえずく私に、Eテレを観ていた息子も「大丈夫?」と聞いてきた。
息子が心配してくれないとテーブルに突っ伏していただろう。
夫は特に何も言わない。
夫も出勤なのだ、朝から私の調子の悪さにあてられたくないのだろう。
冷たいのではない。
こういうとき、私と夫は必ずといっていいほど喧嘩してきた。
関係を穏やかに保つため、あえて干渉せず、スマホを眺めたり息子を気にかけてくれているのだ。
夫と息子の出かける挨拶を受け止め、見送ってからも心身ともに重たかった。
頃合いをみて、職場に電話をかける。
自分や息子の風邪やらでそこそこ休んでいるため、電話口の声は若干そっけなく聞こえた。
業務内容が等しく同じな職場なのが救いだ。
職場の人がどう思っているかは分からない。
試用期間から欠勤が多いと下手したら契約更新できないかも、と覚悟もしている。
今の職場はなるべく頑張りたい、好きで休んでいる訳じゃない。でも怖い。
ひとりだと落ち込むばかりなので、実家の父に電話をかけた。
昔から、父はよく話を聞いてくれる。
考え方のくせも理解してくれている。
毎度似たようなパターンでダウンしているのも分かっているので、今日はこんなことを言われた。
「ここまで来ると変えようもないから、強くなれない、弱い自分を認めるしかないんじゃないの」
キャパシティは人によって幅がある。
夫のように辛抱強く働ける人や、多少の無理がきく人。
一方で、中高生時代から早退やら欠席を繰り返し、働くようになってからも度々休むのがデフォルトな、私みたいな人間。
スマホで入力していても、弱っちくて画面が滲んでくる。瞬きするとまた涙が伝っていく。
だけど、しょうがないのだ。
数十年生きていても本質が変わらないのなら、そういう自分を受け容れるのが、せめて弱っちい自分にしてやれることなのだ。
と言いつつ、今日は結局思い詰めてパートを変えようか悩み、帰ってきた夫に猛反対された。
夫は昨日のことを「つい言いすぎてしまうから話さなかった。あまりはじめに当たりたくないから」とすまなさそうに打ち明けた。
さらに、迷走する私にこう言ってくれた。
「調子の悪いときに休むのはいいんだよ。はじめはいつも楽しそうに仕事の話をしているのに、一時の感情で辞めるのはもったいない。そう思うとつい熱が入って……」
話しても無駄だ、分かっていないと思っても、夫もまた、私の弱さも頑張っている姿も、分かってくれているのだ。
そうやって、いつも後で気づく。
認めていないのは、お前だけだ
ふと、そんな言葉が蘇った。
あれは何のセリフだっただろうか。
今週末は、弱い自分とどう付き合っていくか、今まで以上に考えてみよう。
※ヘッダー画像はぷんぷんさんからお借りしました。ありがとうございます。
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