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たおやか日記

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恋人との健やかな日々を紡いでいきます。 SNSをやっていない人なので、記念日にまとめてお披露目しています。 「彼氏・彼女」ではなく「恋人」という言葉にこだわっていると話したら…
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#思い出

君が初恋じゃなくて死ぬほど良かった

君が初恋じゃなくて死ぬほど良かった

もっと昔の君と出会えていたら…

お揃いの制服で2人乗りする高校生を見て、ふいにパラレルワールドの私達へ思いを馳せる。

バド部の君と、吹部の私。

朝は一緒に登校して、廊下で手を振って、帰りは公園でお喋りした後、家まで送ってくれる。

みたいな。

君は優しいから、演奏会は毎回必ず顔を出してくれるはず。

「泣いてないもん」
なんて言いながら、きっとボロボロ泣いて定期演奏会の感想を教えてくれるん

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脳みそのシワの先の先の先

脳みそのシワの先の先の先

「1番好きな所は雪の思想だよ〜」

ほっぺをぴったりくっつけて、満面の笑みを浮かべた君は、微睡みながら私の好きな所を教えてくれる。

もう何百回も聞いているし、君が私のことを、
ちゃんと大好きって、もう十分知ってるくせに、
この言い回しが好き過ぎて、つい何度も聞いてしまう。

いつだって「思想が好きだ」と迷わず答える君の
純粋さと、誠実さと、心の広さが、本当に本当に
愛おしくてたまらないのです。

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唯の日常なんて

唯の日常なんて

知らなかった。
自分の誕生日より浮かれる日があるなんて。

「誕生日なんて唯の日常。何もしなくて良いよ」

どこまでもアッサリしている君が呟く。
ううん、君が良くても私が駄目なんだよ。

けれど、一度も恋人の誕生日を祝ったことの無い
私には、知識も、経験も、日数も限られていて。

そうだ。

今の私に出来る最高の料理ラザニアを作ろう。
余ってるチェックの布で、テーブルクロスも。
君が私に似てるって

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ほっとらいん

ほっとらいん

あの日、私は心に深く誓った。
1人の時も幸せだと思える人と付き合おうって。

好き同士、楽しくあるために付き合っているのに
寂しいとか、悲しいとか、不安になるのは違う。

だから、1人の夜も安らかに眠れる人が良い。

だけど、ずーっと安心なんて、やっぱり無理。
心配性すぎて、どんどん悪い妄想が蝕んでいく。

元彼の浮気が、、古傷が、、とか何とか誤魔化す
けれど、そんなのただの言い訳だよね。

こん

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開け!眼!

開け!眼!

「お前、また見て見ぬふりするつもりか?」

好きな人ができると、途端に視野が狭くなる癖、
誰か、私をぶん殴ってください。

この身体で何度も学んだくせに、次こそはって、
頭では分かっているのに、どうしても駄目で。

盲目になればなるほど「恋」って実感できたけど
その楽しさは、いつも、ほんの最初だけ。

小さな疑念や不安に、何度も目をつぶって、
楽しかった思い出と、昔言われた“スキ”ばかりを
掻き集

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ミニミニ・ロールケーキ

ミニミニ・ロールケーキ

「今日は贅沢しよっか!」

1ヶ月記念日の夜。
せーので指を指して、小さななロールケーキを
スーパーのカゴに入れる。

甘く包み込むような、ふわふわのスポンジ。
決して胃もたれせず、何度も味わいたいクリーム。

これはきっと、君の結晶だから。

「なんかあった?大丈夫??」

遠出して疲れた時、ヒールに疲労困憊した時、
見逃してしまいそうな程の些細な変化に気づき、斜め45度に首を傾ける。

「謝り

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たおやかの似合う君と

たおやかの似合う君と

「シチューみたいに温かい所が好きだよ」
なに、その可愛らしい形容詞の使い方。
私も木漏れ日みたいな君の言葉選びが大好き。

「アレブリヘのガチャガチャあるかな〜」
私がゴリ押しした民族学博物館を心から楽しみ、
いろんな国の楽器や雑貨のお土産を、大切そうに
ニコニコ抱えている所、本当に可愛いなって。

「そんな可愛い目で見られたらドキドキするよ」
最大のコンプレックスだったこの小さな一重を、
可愛い

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